ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵 (文春文庫 い 112-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167921583

感想・レビュー・書評

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  • アートを観るツアー。申し込んでみたい。ここまで手厚くガイドさんが一緒に来てくれるとなると値段は相当高くなりそうではあるが。
    優彩や桐子のようなガイドだったら癒される旅となりそうだ。

    アートは、観るときの自分の状態によってどのように見えるかが変わる。碌山美術館にある『女』のエピソードで、アート旅に来た客がまさにその体験をする。
    昔は『女』の像は苦しんでいるようにしか見えなかったが、今はたくましく強く見えると。
    そういう体験をしてみたいと思う。
    過去に苦手と感じてしまったアートも、なぜ苦手と感じたのか深掘りしていけば、自分の当時の精神状態が関わっていたことに気づくのかもしれない。

    自然風景や美術を前にして、不意に何かを思い出したり、誰かとの思い出を振り返ったりすることは誰しもあると思うし、素直になれる時間でもある。
    アート旅は生きていく上で必須では無いかもしれないが、間違いなく素敵な体験になるだろう。

  • 最近、リベラルアーツで美術の講義を受けた影響もあり、アートに出会いたい欲求をかき立てる作品。アートは、言葉を介さず視覚を通じて伝える表象、つまり個人の感想が大事なので、自分を見つめ直すストーリーに納得しながらスルスルと読める。久しぶりに美術館に行きたくなる本です。

  • するする読めた。アート旅したい。アートは感じ方は色々✨人生を考えるためのアート、うんうん。

  • アートを観るツアー、素敵です。行ってみたいけど、実際ここまで至れり尽くせりだったらお値段も張りそうな…。香川県直島、訪れてみたいです。地中美術館だけでなく、草間彌生さんのかぼちゃや、ベネッセハウスミュージアムとかあちこち楽しそうでした。千葉県のDIC川村記念美術館とかいつか行けたらいいなあ。たとえ行けなくてもこうして本の中で訪れた経験らしきこともできて良かったかな。
    『女』は切手わ購入したことがあり作者名碌山じゃなかったように記憶してたんですが、守衛と名乗ってたころもあったことがわかり腑に落ちました。
    これからも自分を見つめながら、楽しんでたくさんたくさんアート鑑賞していきたいと思いました。

  • 自分を見つめ直す機会を与えてくれる優しくて穏やかなアートの旅が良かった。

  • ■2024年7冊目(図書館→購入)

  • 話がすごく斬新というわけではないけど、
    この美術館紹介も兼ねた感じがいい。
    これ、シリーズ化してくれないかな。
    そしたら、紹介された美術館に行くのに。

  • ネタになってるアート旅にとにかく行きたくなる!
    が、とにかく1話ずつが短い。
    フラストレーションがたまる。

    もう少し、アート旅も、お客様のエピソードも、
    深く書かれてたら良かったと思う。

  • 第110回アワヒニビブリオバトル テーマ「文庫本」第2ゲームで紹介された本です。ハイブリッド。
    2024.2.6

  • 【読むと美術館に行きたくなる? 爽やかでやさしいアート小説】求職活動中の優彩のもとに「あなただけのアート旅にご案内します」という不思議なDMが届く。アートと旅をめぐる連作短編集!

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著者プロフィール

1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビューを果たす。主な著書に『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズ、『飛石を渡れば』など。近著に『カンヴァスの恋人たち』がある。

「2023年 『光をえがく人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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