- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198615321
感想・レビュー・書評
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本書の内容は冒頭の数ページで理解できる。意識は自分を拘束する。虚心坦懐になって自分という存在を包み込む大きな存在(本書では「大いなる存在」と表記している)の真理に気づき、身を委ね、その理解から得られる喜びを世界に広げよう、ということだ。また、過去や未来ではなく、今を生きることを訴える。読了していないのでその後の展開に前半を凌駕したり止揚している内容があるなら許してほしい。また、こうした考え自体は悪いことではないだろう。
しかし、数ページ読み進めた辺りで違和感が増大しはじめ、全体の5分の1ほどで読むのを止めた。これは巷に良くある(体の良い)スピリチュアル本以外の何ものでもない。誤解を与えるかもしれないので「傾向」として伝えたいが、版元である徳間書店もこの手の本で利益を上げるがうまいと言える。加えて、監修者が原作を勝手に編集し、危険と思われる部分は削除した…と言い切るに際しては唖然とさせられた。さらには宗教色を排すると言いながら、いきなり仏陀(*仏教を宗教と捉えない考えがあるのは承知している)を例に出してくることにも仰天した。そして、著者より監修者の名が大きく、怪しげな肩書きが並ぶのを見るにつけ、監修者はひたすら背伸びをし、小さなことを大きく表現するだけの男という印象しか持てず、本を閉じることにした。
その後に調べたところ、上記の印象と寸分違わぬ監修者(敢えて名前は付さない)の著作や活動を知った。なるべくしてなったとしか言いようのない人物ということだろう。世の中にはつねに一定数、このような「救い」を求める人たちがいるから全否定はしない。しかしその他の人たちに対しては、新手の新興宗教のようなものと書き添えておきたい。
以上で分かってもらえると思うが、本書は原著者に言及しているわけではない。あくまでも監修者のえげつなさが日本版である本書の否定的感想となったに過ぎない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一ヶ月かけて原書をなんとか読んだのち、図書館に予約していた
順番がきた。英文の読解が不十分なところをフォローするつもりで
ページをめくっていったが、こころなしか、英文の表現の方が
シンプルな気がした。翻訳の文章は、原書のコトバの抽象的なのを
補おうとしている感じ。なので、具体的でわかりやすい(オマケに
日本語だし)のだけど、エックハルトトール氏の静かな佇まいから
離れた印象になってしまったような…。
いちばん思ったのがタイトル名。原書のカタカナ表記でよかったのでは? -
最初のほうだけ読んだ。
宗教色を削いでいるらしいが
スピリチュアル的すぎて読みづらく、中止。