海駆ける騎士の伝説

  • 徳間書店
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本棚登録 : 226
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198622763

感想・レビュー・書評

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  • 星3.5

     彼女の初期作品だそうです。確かに、他の私が読んだ他の彼女の本と比べて、とてもストレートな王道を行くストーリー展開でした。それでも、十分良質で、よかったです。子供向けに、ストレートですね。

     ロバートとセシリアが好きです。展開の方がメインによかったのですが、意外と自分の心に残っているところは、最後のところで、きちんと手順を踏んで一緒になろうというところです。地に足が着いている感じで、この手のファンタジーとしては意外ですが、いいなぁと思いました。

  • この作品は実はデビュー前の作品で、1995年にSFコンベンションで千部限定販売されるまで幻だったとか。
    さらに一般入手が可能になったのは2004年に発行された短編集“Unexpected Magics”に収録されてからという、なかなか珍しい作品。
    19世紀英国の姉弟が、引き潮のときに渡れる島を通り<死者の国>と呼ばれる異界へ旅する物語。
    その国を追われている若い騎士と姉のロマンスもあり、短いながらわかりやすい作品です。
    いつも苛めてくるくせに姉弟を心配して追ってくる他家の兄妹もいい感じ。

    装丁 / 百足屋 ユウコ(ムシカゴグラフィクス)
    原題 / Everard's Ride (1995)

  • ジョーンズの最新作。なんだか文体がらしくないなと思っていたら、あとがきで始めて作家として
    書いた作品、と書いてあった。一昨年ぐらいまで、かなりのペースで出版されたしそろそろ未翻訳の原書もなくなっているのかもしれない。
    ジョーンズお得意の伏線もないし、ストーリーもラスト唐突感がある。
    ただ、キャラクターは、あまりすれていないせいかなかなか好感がもてた(珍しくツンデレ系も出るし)

  •  ヴィクトリア朝の姉弟が、伝説の国に渡って繰り広げるハラハラドキドキの冒険と友情と恋の物語。分量はあるものの短篇集に収録されたとあって、凝った伏線もなく、ストーリは意外とシンプル。 大公の座を狙う血生臭い陰謀が着々と進行しているっていうのに、全編を通じてなぜか純朴でのどかなのがいいですね〜(笑)。悪人が子供から見てもいかにも悪人なのがちょっと…とは思うものの、端役の脇役でさえ生き生きとして魅力的だし、ユーモア漂う会話につい笑みがこぼれてしまいます。伝説の国の歴史もしっかりしていて、世界観に厚みがあるのもいいですねー。 DWJがデヴュー前に書いた同じ湾を舞台とした6編の連作集のうち、この作品は6番目の作品なのだとか。そしてこの作品以外、すべて処分してしまったのだとか。 今となっては読む事ができない、他の5編が読めないのが本当に残念。作品内のあちこちに、他の5編の存在を仄めかす伏線が存在しているから。 ああ。ラルフがどうしてのちの「不運の大公」エドワードの曽祖父になるのか、それが知りたくて知りたくてたまんないわ〜!!

  • 直線的進行は最初期作故か。この人ならではの味は既に顕在。

著者プロフィール

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(Diana Wynne Jones)
1934年8月16日 - 2011年3月26日
イギリスのファンタジー作家で、子ども向けの独創的なファンタジー小説を記す。代表作に『ハウルの動く城』『大魔法使いクレストマンシー』のシリーズがある。
2004年に『魔法使いハウルと火の悪魔』が宮崎駿監督・スタジオジブリ作品「ハウルの動く城」として映画化され、日本でも広く知られるに至る。

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