聖母(ホストマザー)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 116
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198625771

作品紹介・あらすじ

代理母は聖母なのか!?医学界最大のタブーにベストセラー『感染』の著者が敢然と挑む傑作サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 代理出産をテーマとした作品です。

    代理出産に関わる主人公から家族、医師それぞれの信条の描写が見事に描かれています。
    また代理出産の是非について、強烈に読者に考える機会を与えさせるような印象がありました。

    最後の展開も少し強引な感じもしましたが、納得できる終わり方だったので良かったです。

    自分は幸福にも子供が2人授かっていますが、それがどれだけ平凡でありながら、幸せであることを実感させてくれる作品でした。

    久々に良い作品に出会えたと思います。

  • 少し考えさせられました

  • 2013.12.20ー82
    代理出産や不妊に関わるそれぞれの立場や問題が絡み、ストーリーとしては面白い。
    が、美沙子の気持ちの変化が極端である部分と、前半の本山医師が内藤医師が子供を生みたいと思う程の人物に描かれていないところに、若干の違和感が残るのが少々残念。

  • うーん。
    女性ならば皆、きっと
    考えさせられる話ではあったけど
    なんか微妙な感じかな。
    私の中では、焦点が合ってない気がした。

  • インドで貧しい少女が物売りに来た。それを哀れに思い買おうとしたとき、ガイドが止めた。その少女は、何事もなかったように元気にかけていった。それを見た主人公は、皆、一生懸命かつ明るく生きている、決して自分だけが不幸だなんて思っていない。主人公は代理出産を頼むことをやめた。自分のことをかわいそうだと思うことをやめた。決して代理出産でお金を稼ぐ人を哀れんだためにやめるのではなかった。自分をかわいそうだと思うことを恥じたのだ。

    展開が速く、かつ巧みだ。この作品も面白かった。

  • 二作目の仙川作品。

    尊厳死より、さらにいろんな場面と立場があって、
    またまたいろいろ考えた。

    臓器移植とかもそうなのかもしれないけど、命とお金は=で換算できるものではないから。。。
    出産は女性にとっては命がかかること。それを痛感。

    最後のクライマックスもすごい。
    遺伝子がつながっていること、それってどこまで大事なんだろうか。
    実際、里親と里子の親子もたくさんいることだし。

    「そのときになってみないとどんな選択をするかはわからない」という主人公の言葉は、実感だろうと思う。
    人の気持ちは、どんなにシュミレーションしてもわからないし、
    そのときそのときの気持ちは本当だと思うから。

  •  代理出産をめぐる物語。『転生』のようなミステリではありません。子どもを望む女性、夫、女性の両親、義妹、医師、それぞれの視点で語られ、何が正しくて何を幸せと言ったらいいのか、考えさせられます。仙川環さんの本3冊目ですが、やっぱり主人公が好きになれないなぁ。
    ※文庫あり
    (図書館で借りた本)

  • 2008年読了。

  • 子宮頸がんによって子宮を全摘出した美沙子をめぐる話。
    子供を持つということ。
    代理母出産。
    海外での出産。
    いろいろと考えさせられる。
    どれが正しいということはないけれど、自分だけ、自分と子供だけ、そんな視野が狭い状態は怖い。

  • 代理出産の話。
    とても考えさせられた。
    私が産みたくても産めない立場だったら。。
    姉、義妹からお願いだから産んでくれと頼まれたら。。

    個人的には、代理出産には反対しない。
    けど、自分はボランティア精神でできるようなことではないと思う。

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著者プロフィール

せんかわ・たまき
1968年東京都生まれ。大阪大学大学院医学系研究科修士課程修了。大手新聞社在籍中の2002年に書いた小説『感染』が第1回小学館文庫小説賞を受賞し、作家デビュー。その後執筆活動に専念し、医療問題を中心に社会性と娯楽性を兼ね備えた作品を発表する。著書には『転生』『繁殖』『誤飲』『疑医』『鬼嵐』などがある。本作は『幸福の劇薬』に続く「医者探偵・宇賀神晃」シリーズ第二弾!

「2020年 『偽装診療 医者探偵・宇賀神晃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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