顔 FACE (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198922337

感想・レビュー・書評

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  • 被疑者の似顔絵を描く婦警さんの話。
    ある出来事がトラウマになり心のリハビリ中だけど人間味溢れる警官が主役、みたいな雰囲気は『廃墟に乞う』(佐々木譲)に似ているけど、この本は読み終わったとき元気になれる。

  • D県警シリーズ。
    今回は前回に登場した似顔絵婦警が主役のストーリー。

    主役と言っても冷遇されまくりだが。
    それでも懸命に食らいついている様子は応援したくなる。

    脚色があるとはいえ警察という旧体っぽい組織の中の女性の立ち位置はまだこんな感じなのかなと思う。
    社会全体でもっと女性が働きやすい環境になるように努力すべきだろう。
    社会制度の整備もそうだがそれぞれの自覚も必要だと思う。

    難しくなってしまったが、
    これをシリーズと呼ぶのはどうなのか。
    続編は読むが。

  • 好きだなあ

  • 2014.1.11読了。

  • 逆境にもめげず、一途に警察官であろうとするヒロインの姿に心を打たれる。

  • 似顔絵を書く婦警が主人公のお話。主人公は頼りない、でもどこか惹き付けられる。さすが横山さん。

  •  『陰の季節』に収録された『黒い線』に登場する似顔絵婦警 平野瑞穂を主人公に据えた短編集。
     『黒い線』では、犯人に似ていなかった似顔絵を、既に逮捕されていた犯人の似顔絵に書き直させられたことに傷つき、失踪した瑞穂だったが、『顔 FACE』では、不本意な役割に就きながらも、すっかり逞しくなった行動力を見せつける。その行動は、必ずしも事件の解決に功を奏しているとは言えないが、人間としてのあるべき姿と、警察官としてあるべき姿との境界線を模索し、読者の心理を追いつめる。どの物語も予想を裏切るひねりが加えられいて驚く。

     魔女狩り >> 『64』の広報官は、三上だから、船木は、前任者か?いずれにしても、広報室の仕事は、警察内でも、記者との間でも板挟みになる辛い仕事のようだ。これを先に読んで、『64』を読んだら、「またか」と思ってしまったかもしれない。

     決別の春 >> 叔父の放火によって両親を失った「しおり」しおりは、似顔絵婦警の座を追われた瑞穂に、叔父の似顔絵を描いてもらう。瑞穂の描いた叔父は、目元の涼しい穏やかな表情だった。

     疑惑のデッサン >> 私も柄の勉強をしたことがあるし、デザインの仕事を生業にしていたこともあるので、「人物画は、作者とモデルの心の繋がりがないと、ただの人体描写になってしまうんだ、」というくだりは痛かった。愛憎が表裏に潜むような人物画…一生に一度でいいから描いてみたいものだ。

     共犯者 >> 瑞穂は思う「犯人が憎かった。犯罪とはこういうものなのだ。直接の被害者だけでなく、思いも寄らないところまで不幸の波紋を広げ、多くの大切なものを踏みにじる。人を泣かせ、人を傷つけ、人の一生を狂わせる。犯人は知らない。おのれが撒き散らした毒も棘も生涯知ることなく、のうのうと日々過ごすのだ。」と

     心の銃口 >> 拳銃術科特別訓練のメンバーに選抜され全国大会を目指していた南田安奈の拳銃を奪われた。 瑞穂は、犯人を追いつめ銃口を向け合い対峙する。

  • いくつもの謎解きが短いテンポで軽快に織り交ぜられているので、常にスッキリした気分で読み進められる一冊。

  • D県警シリーズの似顔絵婦警が主人公。少々青臭い正義感、行動力、そして若さ故の不安定感であちらこちらでトラブルを巻き起こす。猪突猛進は嫌いじゃないけど。

  • 64を読了後に陰の季節、動機を再読
    続けざまに今日、この作品を読了

    ものの3時間で一気に読めた
    横山作品は焦点の当て方が独特なのに読んでいく内に引き込まれる

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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