パブリックスクール: -群れを出た小鳥- (キャラ文庫 ひ 3-7)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199008221

感想・レビュー・書評

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  • すごく読み応えがあって面白かった~。

    好きな作家さんなので何度も他のも再読しているので、なんとなくこうなるだろうなという予測がついてしまう自分が嫌でした。記憶をリセットして読みたいw

    ギルがこっそりお気に入りだったので、彼の話も!と思いましたがヘテロ宣言があるのでblでは無理ですねw残念です!

  • 良いお話でした。1巻での、あまりにも辛い礼の境遇はどうしちゃったの?といい意味でビックリするくらい充実したスクールライフにホッ。クリスマスパーティーのシーンは良かったな。愛し返されなくても自分に愛する気持ちがあればそれで充分と悟る礼に感動。でもやっぱり気持ちは波打ってしまうんだけどね~。

  • わたしパブリックスクールものが大好きなんです…三度の飯よりパブリックスクールものを愛しているんです…1ページ1ページを大切に味わい、ときめきに震えながら読んでいたのです。…なのになのになのに!突如はじまるご都合リーマンほも!!なぜ!なぜ!なぜー!!

    …己の我儘であることは重々承知ですがあまりにもがっくりきたので。P196までは☆30くらいつけたい気持ちでいっぱいです。

  • パブリックスクール完結巻。
    前巻はどうにも受の性格が好きになれず、攻が気の毒に思えて仕方がなかったのですが、ここにきて一気に盛り上がりを見せてきました。
    正直、檻の中編では冗長に感じていまいち乗り切れなかった部分も多かったのですが、今回はもう序盤からフルスロットル。

    ついに身体の関係を持ってしまったふたりの爛れるような、夢のような時間が終わりを告げ、新たな風が吹き込みます。
    ジョナスの登場により、受と攻の関係は急激に変化し、絡まりすぎて解くこともできなかった糸が、ゆっくりと解かれていくような展開には思わずため息が零れました。
    受の世界は開けてゆき、本来の朗らかな性格を周囲が気づき始めると同時に、攻は焦りによって取り乱すようになっていきます。
    不器用で、優しくて、本当は情深い攻に涙しました。
    受が鈍感すぎるんですが、「僕かよわいの……」からの見事な脱皮により、その魅力は開花。
    前巻の受に対するイライラは何だったのか、と思うほどページを捲る毎にどんどんと受のことが大好きになっていきます。
    あっという間に過ぎていったパブリックスクールの生活も終わりを告げ、ふたりの別れのシーンではもう号泣。
    こんなに美しいキスシーンは、そうそう見られないというくらい、ドラマチックで切なかった。

    日本とイギリスに離ればなれになってから八年。
    社会人になった受は新たな人生を踏み出していましたが、未だに攻との思い出が胸に燻っていた時に、再会を果たします。
    そこからの展開はもうジェットコースターのようで、好き好きアタックをしていた前巻の空振りが嘘のように、攻は受に執着してきます。
    彼の焦りとは裏腹に鈍感すぎる受にやっぱりイライラしっぱなしだったんですが、ジョナスやギルなどの魅力的な脇役の活躍もあり、ようやく二人が結ばれた時は、もうなんだか感無量。
    ふたりの12年を一緒になって見守ってきたような気分で、心から良かったねとほっと一息つきました。

    愛を押しつけるしか出来なかった受と、受け取りたいのに押し返さなければなからなかった攻。
    攻の不器用で大きすぎる愛情に、もう歓喜の涙がだらだらです。
    受視点ですが、私は最初から攻の方に感情移入しすぎて、かなりの攻贔屓で作品を読んでました。
    受以上に愛に飢えてた攻が、もう何の不安もなくウザいくらいの受の愛を受け取れるかと思うと、嬉しくてなりません。

    そして挿絵が神です。
    一枚一枚が芸術的で、パブリックスクール編の挿絵はもうどれもこれもうっとり。
    BL小説の挿絵は、文章を邪魔するものがままありますが、この作品は邪魔するどころか作品を更に引き立てるような仕上がり。
    光と影のコントラストが非常に美しく、この閉鎖的な世界観を見事に表現されていて脱帽です。

    あとはスピンオフでジョナスの話希望。

  • 微笑ましくて、もどかしくて、さみしくて、切なくて、嬉しくて、幸せで、読んでてこんなに感情を揺さぶられる小説に久しぶりに出会った!
    止まっていた時間が動き出してから、世界は広がって、今まで見えていたものの見え方も変わって、人はこうやって成長して行くんだなって。変わる部分と変わらない部分、それぞれあるのは当然だけど、変わらなくて良かったって思いました!

  • 完結編です。
    パブリックスクールを舞台に、英国貴族社会の容赦ない身分差の中で生まれたエドと礼の切ない恋の行方の顛末に、胸が幾度も熱くなってしまいました。
    階級意識が英国では今でも根強くて、出自をとやかく言われたり排他的で階級を超えることを嫌ったり、という社会背景は日本人には理解し難いですね。でも、英国文化に接すると確かに感じるものがあります…

    前回、エドは礼を抑圧し、罵倒し、犯したおしていました。
    …酷いと思いつつ萌えたのは、エドがそれくらい愛していることを察することができたからです。
    礼を愛してる気持ちが二重、三重の禁忌となってエドを苦しめ、「愛してる」の一言を告げることができなかったんでしょうね…
    礼の健気な恋心も切なかったです。ジョナスへの複雑な気持ちも最初はかわいそうだなと同情してしまいました。とにかく、エドが自己中で酷い男だと思ってたので…!

    でも、だんだんエドの本心が透け見えてくると彼の方が不憫に思えて仕方なくなってしまいました。
    貴族社会の不遜な階級意識の中でずっと生きてきて、そこにとらわれ、自由な恋愛さえも許されない孤高の王さまのエド。
    きっと、礼には様々な形で救われてきたんだろうなと思います。
    クリスマスやクリケットのシーンはすごくステキでした。特に兎狩りの場面は胸がいっぱいになってしまいました…!コマドリの話が印象的。
    別れのシーンは涙でした!

    8年後の話がまたすごくよかったです。
    …礼は相当鈍いですね…
    エドはそのせいでしなくてもいい苦労をいっぱいしてるみたいですw
    でも、その礼の鈍さのおかげでエドは人間的に成長できてるのかも…ヤキモチはどんどん酷くなってます。

    健気な礼の愛情も素晴らしいけど、結局はエドの方がめちゃくちゃ必死な気がしてニヤつきました。
    ギルやジョナスやオーランドが二人の仲をうまく取り持ってくれてて頼もしかったです。

    改めて小説Charaの番外編を読み直してみたら、胸アツになっちゃいました。やっぱり泣けます…
    この続きもぜひ読んでみたいです。

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