とりったー (リュウコミックス)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199502552

感想・レビュー・書評

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  • これぞ、平成版「愛のさかあがり」!!
    次が楽しみ!と、思ったら…掲載していた雑誌が12月のリニューアルに伴い休刊!?
    復活はあるのか?
    このまま未完となるのか?
    どうなるんだろう?

  • 初版 帯

  • こちらも登録し忘れ。Twitterでの発言が(私にとって)好ましい二大漫画家のお一人だし、愛のさかあがり以来のとりさんのエッセイ漫画ファンなので、そりゃもう楽しめました

  • 一流の料理人の、素材の集め方、料理の仕方を目の当たりに見せられて、その鮮やかさに舌を巻く。そんな感じ。

  •  短文投稿サイト「twitter(ツイッター)」は2006年に米国で開始されたサービスで、140文字以内の「ツイート(つぶやき)」を誰もが手軽に投稿する事が出来る。10年も前にはネット上での情報発信といえばサイト構築の技術を持ったプロの手によるホームページ作成が主流だったのだが、やがてブログの普及が技術的知識のない一般の人にも情報発信の場を提供するようになり、そしてそれはこんにちtwitterをはじめとした種々のサービスによってますます簡単にできるようになっている。
     twitterの特徴は140文字という短文である事による即時性と、やはり人とつながることができるという事だろう。「フォロー」という機能により、自分が気になる相手のツイートをリアルタイムで追いかける事が出来る。この「フォロー」は相手がツイートを公開していれば相手の承認なしでできるため、例えば好きなアイドルやタレント、動向が気になる政治家、さらには学校の友だちや会社の同僚など、身近な友人から手の届かない大物まで分け隔てなくその時々のつぶやきを共有できる。その点では広義のSNSだと言えるだろう。

     そして、そうしてマンガ家のとり・みきはファンや読者とつながっていく。
     2010年10月、とり・みきは月刊コミック誌「COMICリュウ」において『twitter上でマンガのお題を募集する』という試みを始める。twitterでとり・みきが出したお題についてフォロワーから返ってきた反響を雑誌上でコミック化していくのである。
     一見単なるネタ切れによる苦肉の策にも思えるが、とり・みきといえば1980年代に「愛のさかあがり」で双方向のマンガ制作を既に行っていた実績があり、作者が主人公となるエッセイ・コミックの先駆者でもある。だからtwitterを活用したマンガ作りを発想するのは当然なのかも知れない。

     そんな感じで方向性も行き当たりばったりなまま何となく始まった連載だが(最初のページでそんな雰囲気を隠そうともしていない)、読者からの秀逸なリプライ(返信)により思わぬ方向に話が発展したりと面白い展開を見せていく。
     例えば「妖怪○○とはどんな姿?」というテーマに対してフォロワーたちは本当に思い思いに妖怪の絵を投稿していく。まるで大規模な大喜利のようだ。中にはプロのマンガ家による投稿があったりするのも楽しい。
     またtwitter上で見かけた気になる言葉を取材しに出かけたりもする。「みんながつぶやいている“フーターズ”とは何なのだ!?」という疑問からフーターズに取材に行ったり、その際になぜかマンガ家仲間と連れ立って行ったり、それがまたそれぞれの作品でネタになったりと思いがけない拡がりをみせていく。
     気になるのは東京都の青少年健全育成条例に関する部分。これに反対であるという自分の立場を明確にしつつ、相変わらず下らないギャグをかまし続け、それでも忍び寄る不穏な影を暗に描いている。

     リアルタイムで読者からの反応を受けながらも、雑誌という紙媒体に連載するという性質上若干のタイムラグは如何ともしがたい。またネタ募集から雑誌掲載までの過程は一般の人にも公開されている。そんな微妙な制約に縛られながら、とり・みきはマイペースで連載を淡々と続けていく。ここらへんの空気感は独特というか、まさにとり・みき節。
     「痛かった話」「謎の生物を見た話」など、どうにもあり得なさそうなヘンテコなエピソードが次々と寄せられ、それをとり・みきはマンガ化していく。あとがきによれば意図的に誇張している部分もあったりするらしく、それがまた醍醐味である。

     しかしこのマンガでもっとも重要な部分は、東日本大震災を描いた部分だろう。連載中に震災が発生し、ギャグマンガ家はなすすべもなく恐るべき現実に直面することになる。「ツイッターを!」この部分だけはやはりタッチが他の部分と異なっていて、それ自体がマンガ家の心情をよく表現しているようだ。
     セリフや説明を省き、圧倒的な筆致で災害に襲われた日本を描いていく。地震直後からtwitter上は様々な情報が飛び交い、猛烈な勢いでタイムライン(投稿が時系列で表示されるメインの画面)が進行していった。その様子も視覚的にとり・みきは描き残している。
     東北の明かりが消えた夜の日本列島のイラストは印象的だ。

     そしてようやく連載も軌道に乗って来たかという頃にこの連載は唐突に「オチ」を迎える。なんと連載していた雑誌が休刊することになったのだ。なんからしいと言えばらしい気もするが、それによってとりあえずマンガは一旦終了することとなる。
     公式サイトによればこの雑誌、今年3月にリニューアルされて再開される予定らしい。果たして『とりったー』はどうなるのか。要注目。

  • ギャグマンガは、いろいろしないといけないので大変だな~と。
    基本、時事ネタなので、タイムリーに読まないと何のことやら。

    そのスピードが、年々早くなっている気がします。ツイッターは、中でも多分、最速だから。

  • 痛い話がすっごい痛い…

  • とり・みきさんなのでかってみたんですが、この人「痛い話」があったんだー。痛かった。
    自画像がかっこよくなっていてちょっと違和感(^_^;

  • ガジェット好きのとりみきさんがやったツイッター漫画。

    ものがものだけに時事ネタとかだいぶ入っている。
    日記漫画はまあ、実はないがゆるく楽しい。

    訃報とか、事故、災害とかのネタが入るのは、確かにネット早いのだよね。
    地震で、チャットが少しずつ揺れているが面白かったりした経験は、私にもあります。

  • とり・みき先生がTwitterで募集したお題の数々をを漫画化。
    やはり時代性のある名作「愛のさかあがり」を思い出します。
    相変わらず共感できる「イタイ話」の帰還は大歓迎です。
    ただこの本を読むと「フーターズ」に今すぐ行きたくなります。
    危険です。

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とり・みきの作品

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