ぼくの小鳥ちゃん

著者 :
  • あかね書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251008060

感想・レビュー・書評

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  • 突然、アパートの窓から入ってきた小鳥ちゃん。当然のように暮らし始める小鳥ちゃんとそれを受け入れる「ぼく」。小鳥ちゃんは不思議な存在なのに、「ぼく」も「ぼく」の彼女も小鳥ちゃんを認めている(もちろん小鳥ちゃんも二人を認めている)。

    ドラえもんみたいな世界観だな、と思った。
    ネコかタヌキかわからない、青いロボットが普通に話していることに対して、誰も驚かない世界。それと同じように、みんなが小鳥ちゃんを受け入れている(もしかしたら「ぼく」だけが小鳥ちゃんの話す言葉を理解しているだけなのかもしれないけれど)。

    「ぼく」と彼女が車のなかで険悪な雰囲気になる場面で、彼女が「たのしそうにして」、「たのしくないのなら帰って」と言うところがすごくよかった。なんていうか、ツボに入った。

  • なんというか不思議な物語だった。
    小鳥ちゃんとぼくの掛け合いが好き。
    そして情景が立て続けに浮かんできた。
    所々に挟まれている挿し絵も
    上手く文章にマッチしていてよかった。
    私のお気に入りは68、9頁の噴水の絵。
    すごく素敵でした!

  • かわいいお話

  • 読んでいるうちに、どこか星の王子さまとバラ

  • つんと誇り高い小鳥ちゃん。

    そのへんの無知な小鳥ではない。

    不思議な小鳥ちゃんを受け入れるぼくや彼女みたいに、読み手にもおおらかな想像力が必要なお話し。小鳥ちゃんは、ずっと小鳥ちゃんなのだ。

  • 小鳥ちゃんと、ぼくの日常。
    愛が溢れる、素敵でおしゃれで可愛い物語。
    気がつけば物語に入り込んで夢中で読んでいました。
    江國香織さんの言葉遣いが好き。
    読んでいてほっこり幸せな気分になれるお話です。

  • 小鳥ちゃんが、ただただ可愛い、ひたすら可愛い。

    こういう挿絵込みの作品は、文章で良さを伝えにくいなあ。
    小鳥ちゃんのイラストが、とにかく可愛いんです。

    でも、例えば小鳥ちゃんを「女の子」のメタファーとして本作を読んでしまうと、評価はスキーのジャンプ台角度で直下降です←

    小鳥ちゃんは、小鳥ちゃんだから、いいのである(誰

  • かわいくなんともほのぼのする内容。絵がかわいくてジャケ買いした記憶。

  • 江國さんの物語は、一見可愛らしい姿をまとっていながら、裏の面をもつものをさらっと描き出す。

    いまどきの、こじゃれた、女っぽい、物語の枠組み(見た目)に騙されちゃいかんと思う。骨太に感じられない骨太さがあるし、残酷さも持ち合わせている。
    それを、いかにもじゃなくさらっと混ぜてくるところが、著者の底力なのではないか。

    自分を、小鳥ちゃん、ぼく、彼女、その他の誰か、に置き換えて読むと、違った受け取り方ができる「何度も味わえる」お話でもあります。

    荒井良二さんの絵の魅力も大きいので、所蔵するなら単行本をおすすめ。路傍の石文学賞受賞作。

  • 109ページ。イラストレーション/荒井良二 表紙・本文デザイン/高橋雅之

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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