甕のぞきの色 (秋田文庫 19-1)

著者 :
  • 秋田書店 (1997年2月10日発売)
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253172400

感想・レビュー・書評

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  • 「甕のぞきの色」★4 1992年 松果体・第三眼 不思議な水
    「蓮の糸」★4 1993年 山岸凉子霊的体験談
    「二口女」★3 1992年 お見合い
    「月氷修羅」★3 1992年 愛人
    「朱雀門」★4 1991年 芥川龍之介 人生観

    解説 高見恭子(作家)

  • 「朱雀門」
    死ぬということは,生きるということ。
    しっかりと死ぬためには,しっかりと生きねばならない。

    生と死は表裏一体なのだ,というよく耳にする話を,しみじみと理解させてくれた貴重な一冊。

    読む前後では,人生に対する姿勢が変わった。
    「死」に対する恐怖も和らいだ。
    今を,しっかりと生きねば,と思わせてくれた。

    死ぬときに,「ああ,生きたのだ」と思っていたい。



    勧めてくれた人に感謝。
    この先の人生で直接関わることはおそらくないであろうけれど,お互いがちゃんと自分の人生を生きられますように。
    この話が,今を大切に生きるための出発点になっていますように。

  • 見えないものが見れる。
    解らないものにひかれてしまいます。

  • 再読。珍しく(?)、教訓じみた話が多かったかな。フェミ(というより男性嫌悪?)全開ではなくて、男も女も結局‥みたいなオチなので、こちらとしては受け入れられるような受け入れられないような微妙な気持ちだけど。。w
    「二口女」の解釈が特に興味深い。

  • 恋愛、男女の性について書いた作品たちが収録されている。「バブル崩壊」と書かれていたことや話中の記述から時世は平成に入って直後だとわかる。自分の好きなことを仕事にしてバリバリやっている女性が多く描かれていて、彼女たちは皆恋愛においてはうまくいかないものの、さっぱりとして利口で魅力的に見える。そういった進歩的な女性がこの頃はすでに多くなっていたのだろう。社会に生きる女性の役割、求められる姿と本心とのギャップなど、ジェンダー的要素の盛りたくさんな短編集であった。

  • (1)甕のぞきの色…#C1FFEDってとこでしょうか、この色。
    (2)蓮の糸…不思議体験を巡るエッセイマンガ。
    (3)二口女…条件にこだわり過ぎちゃダメでしょう。
    (4)月氷修羅…ヒロインの決意に拍手。
    (5)朱雀門…「恥で人間死なない」と真っ赤になってる千夏ちゃん♪

  • 読んだことのないやつもありそうだから、読みたい。

  • 山岸涼子とその家族が実際に体験した幽霊話を綴った「蓮の糸」が怖い。身近な友人から直接話を聞いているような。そういうのって、下手なホラーより何倍も恐ろしいのです。
    「二口女」「月氷修羅」「朱雀門」これらはだいぶ教訓的な話。面白いのだけど、ちょっとこの人の作品としては通俗的な感じがするのだがどうだろう。
    しかし「月氷修羅」を読むと、この人にとって心霊現象というのは「普通にそこにあるもの」で、なんら特別な現象ではないのだろうなあ、という感じがする。

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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