チャーリー・ブラウンなぜなんだい? ともだちがおもい病気になったとき
- 岩崎書店 (1991年10月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (44ページ)
- / ISBN・EAN: 9784265800698
作品紹介・あらすじ
本書は、白血病のようなおもい病気でつらい思いをしている子どもの気持ちをわかってあげることの大切さを、子どもたちに説いた本です。この本には、生きるうえで欠かせない人間の愛と絆の大事さが語られています。小学生から大人まで。
感想・レビュー・書評
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あのスヌーピーから、白血病のエピソードがある事にちょっとビックリしました。いつもはドタバタなイメージがありますが、この絵本はいろいろ考えさせられると思いました。
誰も信じてもらえないと思いますが、実は私も、白血病にかかった事があります。いや、白血病に近い病気にかかったといった方がいいでしょうか…。
大学卒業の年になった矢先、健康診断の結果を見てから、私の運命の歯車が突然狂ってしまいました。検査入院や化学治療や放射線治療…。とにかく大変でした。
すでに友達は少なくなってしまい、大学5年生になった頃には誰もいなくなりました。家族が支えになるのは決して悪い事ではないのですが、一度は友達にも支えてもらいたかったです。
大きな病気と闘った時期が思春期の頃だったら、とんでもなくひどい目に遭っていたと思います。なぜなら、小学生の頃にひどいいじめに遭っていたからです。その頃に大きな病気と闘っていたら、自殺を図る恐れがあったと思います。「私には生きる資格なんて全然ないんだ!だったら死ぬしか方法がない!」という悲しい決意をして…。
私の周りには、私を助けてくれる人なんてほとんどいません。いや、一人もいないといっても過言ではありません。
話をそらしてしまいましたが、この本を読んで、白血病で亡くなった人の事を思い出してしまったので涙が出てきました。でも、私はしぶとく強く生きています。誰に何と言われたとしても、私は白血病で亡くなった人の分まで生きていきたいと思います。それに、ライナスのように弱い人に親切に接する事ができたらいいと思っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一人の女性看護師、シルビアさんが、スヌーピーの作者 チャールズ・シュルツ氏に書いた手紙から生まれた絵本。小児がんと闘う子どもたちのつらさを少しでも分かってもらえるよう、偏見がなくなるよう願いを込めて作られたのだという。
「がんはうつらない」という大人にとっては当然のことから、病気の子が特別扱いされることで周りの子が感じる嫉妬にも似た複雑な思いを細やかに登場させつつ、ピーナッツのレギュラーメンバーはそうした周囲の感情を軽やかに一蹴してまっすぐ友達のことを思う。
短いけれど優しくて強い、子どもたちのストーリー。
癌だけではない、さまざまな偏見や優しくない事柄が渦巻いている現代、大人が読んでも考えさせられるところの多い、十分に有意義な一冊だった。 -
白血病になった友達ジャニスのお話。
シリアスな話なのだけど、子どもの目線で書かれており五歳の息子は飽きることなく最後まで読めた。
「どうして髪が抜けちゃうの?」とか、シンプルな問いを息子も持ったようだったけど、お話の中でそういうことも平易な言葉で書いてくれていたので、理解したようだった。
ジャニスを思うライナスの心がまっすぐで、読んでいて元気をもらった。子どもたちが病気とどう向き合うか、を考える良い本だと思う。
クラスの子も姉妹も率直な意見で、胸に刺さることが多かった。
重い話に偏りそうなところをスヌーピーがちょこちょこ出てきて、話の筋とは関係なく自由に動いていて和んだ。全く空気を読まず、別次元でマイペースに過ごしている面白さ。そういう誰かがいるのって大事よねって、思えた。
スヌーピーがこんなマイペースキャラだとは知らなかったので、驚きました。息子もツボだったみたい。 -
シリアスな空気に含まれるスヌーピーのギャグがややシュール・・・。まあそこはいつものピーナッツかな。
プラスな感情もマイナスな感情もみんな包み隠さずにさらけ出しているのが、胸に来るなあ、と。
子どもの身勝手さとか、頭では分かってはいるけどどうしたって思ってしまう不満とか、見方によっては傲慢な優しさとか。 -
ともだちが おもい病気になったとき、ぼくらは、何ができるんだろう。病気でつらい思いをしている子や、その子をとりまく人々を考える絵本です。
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ピーナッツの世界で語られる病気のお話。
『手招くフリーク』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4903690571で指摘された教育絵本にありがちな罠にはまっていない。
罠とはつまり、子供を「友達」ではなく「教育者」や「カウンセラー」のような立場に追いやり、「正しい対応」をさせてしまう教えのこと。
正しい対応ではなく、友達が病気になったら悲しい、友達がこんな風に言われていたら悔しい、という子供の気持ちがメインにあって、なおかつ理解のための助けにもなっている。 -
・世界・ふしぎ発見!
『生誕60年 チャーリー・ブラウンとスヌーピーの秘密』
2010年8月28日(土) TBS系列にて
漫画・ピーナッツのキャラクターに助けを求めた人達がいるとのこと。その話を元に作られたという絵本が紹介されていた。その本の製作に関わったスタンフォード大学バッカード子供病院の医師を訪ね、本の誕生のきっかけについて尋ねていた。
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だいすきなピーナッツの病気について考える本
主人公はライナスと、病気になっちゃう女の子ジャニス
ある日ジャニスは具合が悪くなって入院することになる。
お見舞いに行くと、ジャニスは白血病だと知らされる
お見舞いのあと、ライナスは、チャーリー・ブラウンに「なぜなんだ?」ときくけど、
そんなのわかるわけないよなー´ε`
その後ライナスは、いわれのない偏見や陰口から守りまくる。
ルーシーの「白血病がうつる」発言をたしなめたり、(ルーシー^^;)
ジャニスの頭の毛がないことをからかった子のむなぐらをつかんだり、(かっこいいなー)
ジャニスはえこひいきされてるとブーたれる女の子をたしなめたり
・・
かっこいいライナス!
元気になったジャニスのブランコを押してあげて、
帽子がとれてふわっと金髪がひろがったシーンはとてもすてきでした。
よかったよかった><
大人だってそうだけど、子どもってよくわからないで悪口言っちゃったり、理解しようって気持ちが足りなかったりするから、
病気の子や、何か困難を抱えてる子に対する思いやりって、誰にでもあるもんじゃないんだろうなー
でもそういうやさしさを、持てるようにしないと!
やさしくない人間ばっかりの世界なんでやだー -
一緒にスクールバスに乗っていたジャニスが、ずっと学校を休んでいる。ジャニスは入院したんだ・・。「友達が重い病気になったら、どうする?」スヌーピーと仲間たちといっしょに考えてみませんか?病気の子どもへの偏見やからかい、周りの子どもの複雑な思い・・。大人としても、気付かされることがたくさんあります。
(『豊かな心をはぐくむこども絵本ガイド』主婦の友社 より)