民宿ひなた屋 (潮文庫)

著者 :
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267023750

作品紹介・あらすじ

舞台は佐賀県!
積み重ねてきたものは、いつか役に立ってくれる。
夢破れたアラフォー男と、希望を見いだせない不登校の女子中学生。
〔負け組〕コンビが奇跡を起こす!

プロの釣り師になる夢がかなわず、実家の民宿を継ぐことにした男。
宿泊客は減り続け、両親はとっくに閉店ガラガラモード。
が、男の経験と、不登校女子の好奇心がリンクしての逆転劇が始まる!
『ひなた弁当』『ひなたストア』の著者が描く再生の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ひかりの魔女を書かれている山本甲士さんの作品。

    山本甲士さんの作品は
    家族や人情、日常の奇跡みたいなものが
    よく描かれていて、ほっこりするというか、私も頑張ってみようかなと思わせてくれる作品が多い印象。

    今回は民宿ひなた屋での物語だが
    ひなた弁当やひなたストアもお気に入りの作品。
    経営、営業の難しさや楽しさも感じつつ
    どれも陰ながら応援したくなる作品。

    民宿ひなた屋はまだこれ続きあるのでは?
    とも思うし、まだまだ成長途中な気もするので
    続編が出るようであればぜひ読みたい。

  • 再生の物語でした。
    いいですねsuccess story。
    主人公の古場粘児はアイデアマン。
    働く上でアイデアってとても大事ですね。
    食材でシリーズ第一弾以来、またまた天然ウナギが登場しました。嬉しくなりました。
    ちょっと残念だったのは、希実ちゃんのお母さんであり、古場粘児の婚約者?の知希さんの民宿ひなた屋でのエピソードがなかったことですかね。
    粘児が結婚して、奮闘している民宿ひなた屋の続きを見てみたいです。

  • プロの釣り師になる夢に破れ、実家の民宿を継ぐつもりで佐賀に帰ってきた古場粘児と、粘児の交際相手の中二の娘希実がタッグを組んで、経営の悪化している「民宿ひなた屋」を立て直してゆくサクセスストーリー。
    粘児が釣りライターとしての仕事を辞めることになった経緯や、希実が佐賀にやって来るきっかけなどが丁寧に書かれていて、話の流れに納得しながら読むことができました。
    一度はあきらめたはずの釣りのおかげで、粘児と希実との距離が縮まり、民宿ひなた屋も復活の道を開いていくという、釣りの楽しさを存分に味わうことのできる物語です。
    鯉こく鍋やイノシシ鍋など食べ物の魅力も満載で、地元の同級生たちも温かく、佐賀に行ってみたくなります。
    粘児が人との出会いで助けられていく、敵味方のないほんとに良いお話でした。

  • 帯に惹かれて、読んだ作品。
    著者初読み。
    主人公の粘児はプロの釣り師として、活躍することを望んでいたが、記事を書いていた雑誌も廃刊になり、地元に戻り、実家の民宿を継ぐことを目論んでいたが、すでに実家の民宿は宿泊客が減っており、両親は畳むことを考えていた。
    民宿で働くことを頑なに拒む母親に、何とか地元で職を得ようともがく様子が描かれるが、父親が入院することになり、婚約者の娘・希美を一時的に預かることで、一気に流れが変わる。
    粘児の持ち前のアイデアと、希美の起こす奇跡で閉館寸前だったひなた屋はV字復活を遂げていく。
    分かりやすいサクセスストーリーであり、登場人物もギスギスしてなく、いい話なんだけど・・・
    導入部分である粘児がひなた屋に関わる部分までが長いのと、釣りが全く分からないので、釣りの説明の部分が多すぎて、個人的にはなかなか読み進めるのに時間がかかった。
    極端に改行が少なく、説明文章が長いのが、この作家さんの特徴なのかな?
    最近の作家さんは、ページ数を稼ぐ為なのか、改行も多いし、説明も会話で済ませることが多いから、久しぶりに読みにくいと感じてしまった・・・

  • 釣りライターとしてそこそこの地位を築いた主人公だったが、雑誌の廃刊が続き、仕事を失う。
    実家の民宿を継ぐべく田舎に帰るも、両親からは「今さら…」とすげなく断られ…。
    再就職もうまくいかず、バツイチ子持ちの彼女とも遠距離になり、彼女の子供ともうまくいっていない。
    無い無い尽くしの主人公だが、そこは「物語」なので、そこから起死回生の逆転劇が始まる。
    こんな風に物事がとんとん拍子にいけば苦労はないのだけど、でも「好き」を極めること、足元を見つめることはたしかに大事だろうなぁと思う。
    この先の未来ももう少し読んでみたいと思った。

  • ひなたシリーズ第三弾。今回は民宿再生のお話。主人公はプロの釣り師を目指していたが、夢破れ、交際相手の連れ子の不登校女子中学生・希実と実家の民宿を手伝うことになる。希実に釣りを教えるが、希実が釣りあげた魚が民宿の名物料理となり、民宿が再生していく。サクセスストーリーでハッピーエンド、楽しめました。

  • 2022年12月潮文庫刊。書き下ろし。転職せざるを得ない状況で、実家の民宿を継ごうとする古場粘児の奮闘記。あれも、これもが、良い方向に転がって行くピタゴラスイッチ級の連鎖アイデアか楽しい。今回の都合良すぎの山本さんマジックは、連鎖の度合いが強く、連鎖の数も大きいためか、少し大げさ過ぎるなぁと思いました。

  • だいぶ温めてしまった。直ぐに読まないとって事。やっぱり面白い面白すぎて最後の場面に終わる寂寥感に浸る。てっきり知希さんが来るのがハッピーなのかと途中だけど思ってしまう。民宿を舞台にしたのも良いし同時進行で希実との付き合い方を書いてる、色々と好きな場面があるし出だしで希実が正面から意見を言うのと真正面に受け止めるのと 最後に母親に迷惑掛けたくない自分の目で父親になれるのか見極めるとかね、師匠に○○でげすとか 素振りするとかひなたの絵を描くとかとても良い子でした。アイデアが溢れて進むのが好き

  • 得意のジャケ買いならぬジャケ借り。タイトル借りと言うべきか。
    テンポが良くてサクサク読めて、面白かった!!
    他の本も読んでみよう。

  • 「ひなた弁当」「ひなたストア」に続く三作目。

    主人公は夢破れて地元に帰って来た男性。
    家業の民宿を継ぐ話かと思いきや母親からは罵詈雑言。
    旧友のツテで就職面接に臨むが…

    今回のキーマンは交際相手の連れ子の娘。
    ひなたシリーズはどれも人との縁や絆を感じさせるが、今回は主人公がこれまで培ってきたスキル(調理や釣り)が身を結ぶという話になっている。

    自分自身、共感することがあり、今回も楽しく読めた。
    ただ、娘のキャラが途中で豹変するのはどういうこと…?と思った。何かしら理由があるようなことは書かれていたけど。

    ともあれ、こういう「立て直し物」は好きなので満足です。
    筆者の文章も淡々としていて読みやすいです。
    釣りの描写は「ひなた弁当」同様釣りがしたくなってきます。

    いわゆる「立て直し」が好きな方
    郷土愛を感じたい方
    におすすめです。

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