深煎りローストはやけどのもと コクと深みの名推理9 (RHブックス・プラス)
- 武田ランダムハウスジャパン (2011年10月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270103968
作品紹介・あらすじ
今日もおいしいコーヒーを淹れるのに余念のないクレア。しかし、平凡な一日が、とんでもない日になった-。老舗コーヒーハウスをマダムと訪れたところ、そこで爆発が!消防士たちの命がけの救出活動でマダムは無事だったが、さらに別の店でも火事が起こる。これはコーヒーハウスを狙う連続放火事件?それならうちのお店も危ない?クレアは事件の真相を探りはじめるが、消防隊のことも気になって…。簡単おいしいレシピ付き、好評シリーズ第9弾。
感想・レビュー・書評
-
クレアのシリーズも9作目。
かなりしっかり書き込まれているコージー・ミステリです。
クレアはコーヒーハウスのマネジャー。
毎日美味しいコーヒーを出している小柄なアラフォーのかわいい女性です。
元姑のマダムと共に老舗コーヒー店を訪れたクレアは、店主が描いた個性的な壁画に感心します。優秀な店員のダンテとも合流。ところが、そこで爆発に遭う。
消防士たちの活躍で、難を逃れたが‥
その後も、なぜかコーヒーハウスを狙う事件が続発。
一体その理由は‥?
刑事のマイク・クィンとは上手くいっていますが、そのクィンの従兄弟が消防隊長。
それどころか、一族のほとんどが元々消防関係で、刑事だけが異色らしい。
アイルランド系の一族が聖パトリック祭にどんちゃん騒ぎをするのにも出席。
催しに出店を頼まれ、気に入られそうなメニューに頭を悩ませます。
クィンと従兄弟の確執に巻き込まれつつ、真相に近づいていくクレア。
また登場人物が増えていきますが、個性がはっきりしているのでわかりやすく、にぎやかな印象。
舞台がニューヨークだから、次々に事件に巻き込まれてもそれほど嘘臭くないのがいいところかも。
推理も後半になると、さすがによく知らない人間が疑惑の対象になるせいか、さばさば整理して突進する傾向は出てくるけどね~^^;
消防士を出してきたのは、9.11での消防士の活躍に感銘を受けたためのようです。
安定した書きっぷりは頼もしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もう9作目かー。
相変わらずミステリ面をしっかり描いているコージーで、その辺の不満は少ないのだけど。
今回、せっかく消防士が出てきたんだからもっとがんがんその姿を書いて欲しかったなあ。 -
NYのコーヒーハウスを舞台にしたコージー・ミステリ9作目。他の人の感想にもちらほらあったけれど、もはや事件の謎解きより、常連メンバーたちの人間関係の方が面白い。人間模様を転がす道具としての事件とはいえ、ミステリの形式を取っている以上クレアは捜査と推理を展開せねばならず、人生で苦労を重ねた思いやりに溢れた聡明な女性なのに、捜査となると突如としてスイッチが入り無謀な突撃女になってしまうのが残念。特に今回は根拠無く他人を犯罪者呼ばわりしたり、準備も覚悟もなく車で追跡したり、極端な展開が多くて驚きました。それでもシリーズを通して読んでいる者からすると、やっぱり面白いので続きが出ると買ってしまいます。検視官シリーズは強引な展開具合に食傷気味になり途中で読むのをやめてしまったけれど、これはコージー・ミステリなのでもともと作品にゆとりというか遊びがあるのかもしれません。
-
クレオ・コイルのコーヒーミステリの9作目!
主人公のクレアは、ビレッジブレンドのオーナーのマダムとともに、
マダムの旧友のコーヒーハウスを訪ねますが、
そこで爆発事件に巻き込まれてしまいます。
その事件の真相に迫ろうと調査を進めるクレアですが、
さらなる事件や恋人マイクとの関係など、
次々と謎にぶち当たります。
今回のお話では、NYの火災現場などで活躍する、
消防士たちの姿が描かれています。
9.11など、消防士たちが向き合ってきたつらい現実にも
触れられていて、いつも以上に厚みを感じる作品でした。
クレアの探偵としての腕もめきめき上がっていて、
その推理力と調査力と体力に驚かされます。
こんなパワフルな女性になりたいですね~。
◇おすすめポイント
・コーヒーの豆知識が豊富に盛り込まれている
・アートの要素がちりばめられている
・クレアと恋人マイクの関係に変化が・・・?!
◇こんな方におすすめ!
・コーヒーが好き
・落ち込んだときはとにかく料理!
・NYの消防士を応援したい -
シリーズ9作目。
老舗コーヒーハウスを訪れたクレアが突然の爆発と火災に巻き込まれる。
ほかのコーヒーショップでも連続して火災が起き、放火事件が疑われる。
ニューヨークのコーヒーショップのマネージャーであるクレアがその謎を解いていく話。
前作に登場した消防士のマイクも再登場し、親族の確執の話も進んでいく。
-
なぜか印刷の書体が変わっている9作目。
消防隊員「事故か故意か…原因は調査中です。まだ判断できません。」
クレア「絶対爆弾です。」
消防隊員「断定やめて。何か証拠とかあるの?」
クレア「現場にいた。見たままを言っているんだ。(直感)」
火災調査員「原因調査中。目撃者として意見は聞こう。」
クレア「逆になぜ爆弾ではないと思うのか。わたしが聞こう」
コーヒー作ってろ。
マイク「……(話したくない話題)」
クレア(彼が黙ってしまったわ。これ以上彼の話を聞くのは難しそう。すでに2回質問してしまっているし)
マイク「クレア…(キス)」
クレア「…その行為は、話が終わった後だ。答えなさい。私は知りたいのだ」
レイラの一件のとき話を聞こうとしなかったのはどこのどいつだ。
家族以外は面会謝絶状態の事件関係者へ話を聞きたいクレア
クレア「私は彼の娘だ(ウソです)」
おばさん「私は彼の妹だ(ウソです)」
クレア「私のウソはいいが、お前はだめだ」
おばさん「なんで」
クレア「(個人的な)事情聴取だからだ」
おばさん「・・・・・・・」
マテオさーん。この人お店に連れ戻してください。
もうこのシリーズ卒業するかも。あと2作くらいなんだけど・・・。読んだ人、この気持ちわかってくれるひといるかなー。 -
2012年10月15日読了。
-
主人公よりも、脇役が魅力的。シリーズの回を重ねるごとに脇役の人物像が明確になってきて、さらに魅力が増してる。主人公クレアは、相変わらず、「約束」を甘くみてる。正しいことの追求や好奇心が、大事な人との約束より優ってしまってる。
その上、「うまくいけば、何だっていい」って。。。。。
何だかなぁ、な読後。 -
H24.4.29