深煎りローストはやけどのもと コクと深みの名推理9 (RHブックス・プラス)
- 武田ランダムハウスジャパン (2011年10月8日発売)
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感想 : 14件
NYのコーヒーハウスを舞台にしたコージー・ミステリ9作目。他の人の感想にもちらほらあったけれど、もはや事件の謎解きより、常連メンバーたちの人間関係の方が面白い。人間模様を転がす道具としての事件とはいえ、ミステリの形式を取っている以上クレアは捜査と推理を展開せねばならず、人生で苦労を重ねた思いやりに溢れた聡明な女性なのに、捜査となると突如としてスイッチが入り無謀な突撃女になってしまうのが残念。特に今回は根拠無く他人を犯罪者呼ばわりしたり、準備も覚悟もなく車で追跡したり、極端な展開が多くて驚きました。それでもシリーズを通して読んでいる者からすると、やっぱり面白いので続きが出ると買ってしまいます。検視官シリーズは強引な展開具合に食傷気味になり途中で読むのをやめてしまったけれど、これはコージー・ミステリなのでもともと作品にゆとりというか遊びがあるのかもしれません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ/コージー
- 感想投稿日 : 2011年10月18日
- 読了日 : 2011年10月18日
- 本棚登録日 : 2011年10月18日
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