SENSE インターネットの世界は「感覚」に働きかける

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296001224

作品紹介・あらすじ

人間はラクな方法に流れる。
そして、戻れない
★ネットの「勝ち組」は何をしているのか★

・なぜVTuber事務所の時価総額が、親会社のフジテレビを抜いたのか
・なぜClubHouseはメジャーにならなかったのか
・なぜYouTubeはライブへ移行しているのか
インターネットの世界の進歩は、今までの延長であると思っていませんか? しかし、現在決定的なことが起こっています。
それは、今、ネットはあの手この手で人の「感覚」を刺激しており、そこからは逃れられないということです。インターネットの技術の進歩もそれを可能にしています。
この本では、現在のユーザーの姿や、感覚を刺激するとはどういうことか、具体的にビジネスの現場でどう使われているのかを見ていきます。また、感覚を中心にしてインターネットで生まれている新しいものとは一体何かなどを、実際に人気のあるYouTubrやVTuberを例にして理解します。人間が感覚を刺激されることにいかに弱いのかがわかってくるはずです。

感想・レビュー・書評

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  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50303622

  • わがまま化 無関心化
    できない
     意欲× 買いたいものがない 選択× 違いがない 理解× オーバースペック

    意識外にスポット
     サービサーチェーン 業界全体で解決 オリジナルコンテンツも過多
     新作無料 新規ユーザーを旧作に引きつける

    大きなメディア体験  コンテンツの切り売りではない
    複合メディア
     Spotify 音楽+番組 配信  radiko ラジオ番組の切り売り
     VTuber 音声+視覚情報 をローコストに  

     聴覚 視覚より理解に負担がかかるが、喚起が可能
        人を巻き込む 割り込める特性

    音の象徴性
     KODAK 英独仏伊語で同じ発音 意味なし Haagen-Dazs も米国製 意味なし
     低い声はいい人 嘘をつくときは高い声 早い発話は注意を向く
     高い声でゆっくりは最も信頼されない
     ネーミング 音と文字が対応していること

    CM画像スキップまでの5秒間
     直感的にわかるもの
      ベネフィット 新情報 好奇心 簡単さ
     情報よりも意味
     視覚は「選ぶ」 音では「得る」

    音声ナビゲーション 「これから何が起こるか」の予想
     ここ=自分が知っている場所 そこ=知らない場所
     時間的な前後表現  いったん もう一度
     不安にさせない つながり 間違っていない情報を入れる 繰り返す 

     

  • p23 誰もがもうモノがほしくない時代になった
    かつては従順だった消費者がわがまま化を経て、いまや無関心化しつつある

    p29 モノが売れないのは、意欲的ない、選択できない、理解できない

    p32 5%のジレンマ ITサービスでは昨日の5%しかユーザは使わず、残りの95%は使っていない

    p38 ソニックシーズニング 食べているときに聴いている音楽の種類によって味覚に影響をうける現象

    p45 アテンション・エコノミー 意欲がある人に注意をうながすモデル 
    意欲できない消費者をしっかり捉えることができれば、新しいものを売る方法もみえてくる

    p47 消費者の負担を極力減らし、意思決定をなるべくさせないモデル サブスクリプション

    p53 映画をみるとき、1コンテンツの吟味、2コンテンツを利用するタイミングの調整、3コンテンツの購入判断 netflixは,2,3を免除

    ユーザの選択を免除できたものがヒット商品になる

    p57 囲い込みをあえて放棄し、競合他社に逃し、また戻ってきてもらう

    p65 マンガアプリ 新作無料もでる アーリーアダプターによる評価(クチコミ)を増やす→新規ユーザを旧作や自社サービスに招き寄せる

    新作無料モデルは、アーリーアダプターにある程度のコンテンツの吟味、利用タイミングの調整、購入判断を同時に免除している 


    p105 人間には人の音声に敏感という特性がある
    わたしたちは、深く考えなければならない情報そを避けがち
    少ない情報から理解するほうが、集中力や思考力や医師意志力など認知的な資源をたくさん使わなければならない場合が多い

    p115 聴覚情報 ほとんど意識させずに人を巻き込む卓性がある

    p123 わたしたちの視覚と聴覚は同じものではない

    p130 youtube 聴覚情報の視覚化がもっとも進んだコンテンツ
    ヒカキン 音と言葉の使い方に整合性がある
    複合メディア 音と視覚がバランスされていて、認知的な負荷が低いので、スッと入っていけます

    p136 ゲームが世界を席巻しているのは、視覚だけでなく音声の設計もしっかりしているから

    p138 YOASOBIは音楽とアニメーションを融合させた新しいジャンルを作った

    p142 テレビは技術の新しさもありましたが、認知不可の低さがこの流れを後押しした可能性が高いでしょう
    ぱっとひと目見てわかるから、楽

    p144 人間はそれに触れる回数が多いほど好感を持ちやすい傾向にある 単純接触効果

    p151 人間の認知能力は結構いい加減で、ひとつのことに取り組むと他のことができなくなります。

    p164 無意識レベルで人に影響を及ぼすのが音

    p168 気づかせるためには視覚以外を使ったものが多い
    音 注意を払っていないくても割り込める特性がある

    p170 スーパーで「呼び込み君」が大ヒット
    モノラルは音の出どころを突き止められるが、ステレオはできない

    p173 音声ナビダイヤル 視覚的なフォーマットを聴覚的なフォーマットに作り直しているので、使いにくい
    選択肢が多いと覚えていられない ワーキングメモリ

    p179 成功しているコンテンツは人間の近くを必ず生かしている 
    視覚は選択に向いていますが、意欲を喚起させることには向いていません
    聴覚は選択に向いていませんが、無意識の喚起が可能

    p183 音を聞くと人間は自動的にそれっぽいものを連想する

    ハーゲンダッツ 音声は特に意味はなく、欧州風という先入観を持たせる

    p189 アルファベットは音的で、漢字は視覚的

    欧米は音的なメディアが好意的に受け入れられるが、日本やアジア圏は視覚的メディアが中心

    p197 過去に聴いた音楽が何かしらの文脈コンテキストを引用させる事象 参照的意味

    p199 音から自然に意味を感じる場合(具現的な意味)と、過去の音の学習体験から推論する場合(参照的意味)では後者のほうが人間の情報処理に負荷がかかります。

    p200 認知的負荷を切り下げると、理解しやすくなる

    p204 わたしたちが対象に向けられる注意(アテンション)には限界がある
    不用意に情報量を増やすと認知の負荷を上げ、伝えたたいことも伝わらなく成る

    p220 BGMには、意識させずに人間の行動を変える力がある

    p234 インターネット広告が従来の広告を上回った (総広告費)

    p241 低音でゆっくりしゃべるのが一番いい声
    スネ夫とバイキンマンの声が高い ずるいやつ
    ドンラフォンティーヌ 映画予告編のナレーション

    p246 早く話されると自分はなにもしなくても、無意識に注意が引っ張られます。自分が追いかけなくてすむからです。このプロセスが負担免除されるため、気が楽になる

  • 前半はとても興味深く読めた。供給者都合によるコンテンツ配信の限界が来ているのだと痛感したし、自らのユーザーとしての体験談としても納得感はあった。

    後半は音声コンテンツの話しにどっぷり浸かっていき、わたしの期待したものとは異なっていった。同じ日経BPから以前出ていた「Voice Tech革命」と読み比べるとよいかもしれない。

  • AIアシスタントのコアコンセプトの方が面白かった。

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著者プロフィール

首都大学東京客員研究員、現代位相研究所首席研究員/政治社会学・批判的社会理論

「2018年 『談 no.112 感情強要社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀内進之介の作品

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