コロナ自粛の大罪 (宝島社新書)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299014887

感想・レビュー・書評

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  • 『#コロナ自粛の大罪』

    ほぼ日書評 Day393

    この手の本は、鵜呑みにせず、批判的な視点を持ちながら読むようにしているが、その上で、いくつか非常に納得感のあるポイントがあった。

    最近ではもうPCR検査はせずCTで肺炎の影があって、臨床症状からコロナと診断できる患者さんには、最初からデキサメタゾンを注射している。こうした炎症を小さなうちに消火する初期治療が街中の開業医で普通にできるようになれば…。
    ★個人的には精度が7割程度しかないと言われるPCR検査による「確定」を待ち、結果、仮に症状が悪化しつつあっても入院待ちの自宅待機よりは、この「みなし」による対症療法の方を選択したい。

    医者にとって、保健所って(…)警察なんですよ。クラスターが発生したら、警察が踏み込んでくる。「フリーズ」って言われたら、僕らは終わり。
    ★これで2週間の営業停止、飲食店でいえば食中毒を出したに等しい。かかりつけ患者が行き場を失うので、そのリスクは冒せない。よって「コロナお断り」な町医者が増える。やるせないな。

    一番大事なのはコロナの死亡者を減らすことではなくて、国民全体の死亡者を減らすこと。(官僚が統計を取っている理由は)国民が不安に陥ってパニックになっている時に「こうなる確率はこれくらいですよ」と数字を示して、間違った方向に行かないようにするためのはず(…)コロナの致死率は検査陽性者数を母数にしても1.6%(…)死亡者の平均年齢は79歳(…)「この数字で、ここまでするか」って誰だって思って
    ★いやはや本当に、そう思う。

    厚労省に「医務技監」というポストができたんですが、ご存知ですか。コロナ禍になってからも、ほとんど表に出てきません(…)海外だったら(行政のコロナ対策の責任を取るべき)メディカルオフィサーという人が出てきますよね。だって、医師でないと医学的なことはわからないから。でも、日本では医系技官のトップである医務技監が何の情報発信もしない。
    ★そんな立場の人がいることすら知らなかった。尾身先生はあくまでも民間からの提言をする立場で、本来は行政側に、こうした責任を持つはずのポジションがある。

    繰り返しになりますが、私はやはり医療キャパシティを上げることだと思います。安心してコロナにかかれるようになれば、いたずらに不安になる必要はなくなる。
    ★これは単に治療法の有無だけでなく、風評被害に関わる側面の方が大きいかも知れない。

    ※念のためデキサメタゾンの副作用で検索したら以下のようなことが書かれていた。「デキサメタゾンの主な副作用としては、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎、精神変調、緑内障、血栓塞栓症などが報告されています。服用中止後に、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。」

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2017年 『ワクチンで子どもは守れるか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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