魔女の息子

著者 :
  • 河出書房新社
3.11
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本棚登録 : 127
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309015910

作品紹介・あらすじ

人間の弱さ、いとおしさを伝える自伝的作品。

感想・レビュー・書評

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  • まあまあ自伝的小説というかそのパロディ小説といった感です。特に母?
    よう知らん人達と乱交とかできるなと思うが、知らんからできるという逆説なんだろう。HIVのリスク込みで刹那的だが(Queenのブレイク・フリーが流れる

  • 感想をまとめるの難しい。主人公はゲイのフリーライターの和紀。初っぱなからハッテン場でのシーン。なかなかインパクトがあってすごい。ハッテン場でのシーンはその後もけっこうがっつり出てくる。でもそれだけではなくて、年老いた母親が痴呆寸前の彼氏と繰り広げる楽しげな老いらくの恋の話や、仕事仲間である中年女性のプライドの高さばかりが鼻につく会話など、面白く読めるポイントがたくさんあった。でもこの本の文学的な価値は実はよくわからない…。文藝賞受賞作とかそういうのの価値ってイマイチよくわからないのだよね…。

  • 発展場、エイズといったゲイの日常よりも母親やBLにハマってる姪、滝ノ川銀子など周辺の人物に興味が湧く

  • ゲイの主人公の孤独。身近な人には冷めた視点で壁を作って、行きずりの相手に救いを求めるみたいな。R指定的な描写もそこそこある、そこは避けられんテーマなのかな。

  • ゲイ当事者のぼくが読んでもよく分からない中年ゲイの心の内を、自伝的に丁寧に描いている作品だった。主人公はハッテン場で出会った彼と、その後どのような関係性を築いていくのか。物語の続きを誰かと一緒に考えたいと思った。

  • 2018/4/21

  • ゲイの性描写がかなりハード。びっくりした。
    でも心の成長の話。
    人との繋がりへの一歩を踏み出すこと。

    主人公のキャラはあんまり好きじゃない。

  • 40代を目前としたフリーライターでホモの和紀と、父の死後に抑えられていた感情を爆発させるかのように積極的に外出をする高齢の母。

    寂しさを酒と暴力で紛らわしてあっけなく死んでいった父。
    ボーイフレンドのあちらさんの進行する痴呆を見守る母。
    編集者のかおりの未来のない恋愛ごっこ。
    元ソープ嬢で女性実業家の滝ノ川銀子。
    理想的な家族を演じる兄。
    夜な夜なハッテン場に通い詰めて肉体の快楽だけを求め続ける僕。

    ハッテン場に行った時点でエイズに感染する確率は高いだろうに、いざ感染しているかもしれないと恐怖に怯えるとは、矛盾、、、、

    活発な母とあちらさんの老人カップルのおぼつかない旅先での雰囲気とかが想像できてぷぷぷって感じ。
    死別も悲しいけれど、それでも痴呆で徐々に母のことが認識できなくなるあちらさんとの別れが悲しい。
    最後に母が銀子に言ってのける言葉が痛快。)^o^(

  • 中学だか高校かに読んだのは覚えていたので再読。ちなみに前回読んだときは、ゲイのセックス描写がけっこう詳細だったこともあり、「ゲイのセックスが書いてある作品」という記憶しかなかったが、今改めて読んでみると、主人公のゲイ関係だけではなく、主人公の老いた母親、上司の恋愛関係の変化が書かれている作品だった。ゲイのフリーセックスにおける関係の希薄さ。老年の母親の恋人関係、キャリアウーマンと中年男の煮え切らない関係・・。それら関係のいろんな形の終わり。主人公、暗闇の中の顔も分からない相手とのその場その場のゲイ特有な希薄な関係の終わり、老年の母親の彼氏の年齢に抗えない障害による終わり、そして上司の先の見えない恋愛関係とも言えない肉体関係の終わり・・。主人公の今後も読みたいと思えた。

  • ※BL系小説ではありません。

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著者プロフィール

1963年生。作家、ゲイバーのママ。慶応義塾大学法学部政治学科卒。1991 年に『プライベート・ゲイ・ライフ』にてゲイであることをカミングアウトし、90 年代のゲイ・ムーブメントに大きな影響を与える。2003年に『魔女の息子』で第40回文藝賞を受賞して小説家としてもデビュー。2013年、新宿二丁目にゲイ・ミックス・バー「A DayIn The Life」を開店。2017年、ウェブマガジン「アデイonline」を開始。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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