窓の灯

著者 :
  • 河出書房新社
2.88
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本棚登録 : 438
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309017372

感想・レビュー・書評

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  • ぬるい、しめった感じ。
    季節にすると梅雨って感じ。
    ゆるやかな官能を奏でる受賞作
    と、書いてあったけどそんな感じしない。
    ゆるやかだけど、官能じゃないだろ〜

    個人的にまりもと姉さんが食べてたエビフライを食べたいな

  • 人に興味はあるけど近づきはしない。観察だけはしっかりするし、そこに空想を膨らませる。けど見てほしくて、認めてほしくてまりもが声をあげるシーンが強く印象に残っています。居場所をくれたミカド姉さんへの憧れと引け目、先生への反発と恋、いっぱいいっぱいになってあふれ出した気持ちなのに相手には届かない。小さな子供がなんていっていいか分からなくて地団駄ふんだところで大人はろくに気にも留めない、そんな構図が浮かんできて痛々しいです。書く人がそれこそ「大人」だったらこの苦しさは美化されそうだけど、著者がこの年だからこそ書ける思いだと感じました。

  • 不思議な匂いのする小説。
    雰囲気で話を書いてるような、そんな感じがする。嫌いじゃない。

  • 好きな雰囲気だった。
    風景描写がなんだか外国の路地のようできれい。
    素敵な女性への憧れ、ありますよね。
    そうなりたいか、と聞かれれば全く別の人間だし自分とは違うから、と思うけど見ていてどきどきしてしまう女性がうまく描かれていた。

    覗き趣味といい、「ひとり日和」のものを盗む癖といい、なんとなく危うい人だ。

  • 綺麗なお姉さんに憧れるのぞき少女、の話。
    ストーリーというより、憧れとか嫉妬とかやましい気持ちとかの、感情が描かれているところを楽しめる人におすすめ。

  • 久々に濃密な空気の漂う小説を読みました。

    いえ、むしろストーリーや語り口はとても淡々としているのですが。

    なんだか息がつまるほど、圧倒的に作品世界に飲み込まれた。

    本当にただ、静かに時を刻む世界に、主人公がおこす一瞬の嵐、感情の爆発でなぜか嗚咽してしまった私・・・・

    その余韻の内に、最終ページに辿り付く。

    あぁ、勢いというものは確かにあると思う。
    今、この時期だから描ける作者の力を思う。

    とても濃密な時を、過ごしましたよ。
    あーひとり日和も早く読もう。

  • 2007・5.20 読了

  • 7/1読了。青山 七恵の初めて読んだ本。まあまあ好き、3.5ってくらいかな。ヒチコックの映画「裏窓」を思い出しますねぇ。次の「ひとり日和」期待したいな。

  • 文藝賞受賞作(だったよね?)。「ひとり日和」よりもこっちの方がいい。女の覗き、同性への憧憬とかちょっぴり絡めてある。

  • 大学を中退した後、喫茶店のママに誘われて転がり込むように住み込みで働いている若い娘は覗き見が日課になっている。どことなしに色っぽい空気感が漂うが、あくまで気配だけ。悪くはないんですけど〜どうということもない。それがある意味時代を映しているのでしょうか。もうちょっと…??

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著者プロフィール

二〇〇五年に「窓の灯」で文藝賞を受賞しデビュー。〇七年「ひとり日和」で芥川賞受賞。〇九年「かけら」で川端康成文学賞受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『あかりの湖畔』『すみれ』『快楽』『めぐり糸』『風』『はぐれんぼう』などがある。

「2023年 『みがわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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