- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309020457
感想・レビュー・書評
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野良猫に名前をつけるだけで、野良猫から自分の猫に変わるってのは面白いですね。
自分の持ち物に名前をつけると急に愛着がわくのと同じですね。
とは言え、我が家の近所に潜み、庭で飼っていた金魚を食べてしまったアイツに名前を付けても、やっぱりあの猫は許せないな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
庭に訪れる猫たちの姿を面白く描いた作品。勝手な妄想を元に名前を付け、餌を与える。外猫として一定の距離感を保ち、亡くなった愛猫の変わりでは無く接している姿が温かい。そんな中で異彩を放つケンさんと勝手に名付けられた猫の(妄想?)生き様はなかなかドラマチックだ。身近な野生動物でもある一面と、人の餌を頂く生き方は野良猫としての生きる知恵なのだろう。庭先で見かけた猫達の個性、出来事を楽しく読めた。
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猫好きでもなく村松さんも初見。
猫を擬人化してこう一冊のエッセイにできるというところから猫という生き物へのただならぬ愛を感じました。
実際飼っていたアブサンだけでなく野良猫との薄いけど濃厚な付き合いをイキイキと描いていてまるで私も村松家からみていたようでした。 -
アブサンもよかったがケンさんもいい味だしてるわあ
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猫好きなら共感できるのかもしれないが,ダラダラした文章が続くだけ。
つまらん本に属する。
2012/09/01図書館から借用; 09/09の夕方から読み始め;9/10読了 -
うちのサブも一生を見せてくれたな 一度は動物を飼うべきだと思う
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私は著者のように野良猫の人生を見届けられないだろう。多分、飼い猫として出迎えてしまうから。「可哀想」と思わず、一つの猫として捉えられる著者は立派だ。
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幼年期、青年期、老年期と推移していく境遇を猫を通して描写されていたようだ。
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さて、この作品だが、前身となるエッセイ集「アブサン物語」(1998年)を読んだことがある人にとっては懐かしい村松さんの「猫もの」のようだ。21年間家族として暮らした愛猫・アブサンを亡くしてからの、村松家をめぐる「外猫」物語だ。村松家ではアブサン以外には猫を飼う気がなかったものの、庭先にやって来る猫たちを自由にさせているうちに、名前をつけて可愛がる「外猫」たちが増えていったようだ。この作品には、それら数多くの「外猫」たちとの懐かしい日々が綴られている。とりわけ、何度も語られているのがタイトルにもなっている「ケンさん」のこと。美形と荒々しさが一体化したケンさんは、ケンカ三昧の極道猫。そんな連戦連勝のケンさんもよる年並みで次第に衰えが目立っていく。十数年の歴史を振り返りながらそのエピソードを愛情持って語っている。