フィネガンズ・ウェイク 1・2

  • 河出書房新社
3.65
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本棚登録 : 85
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309201696

作品紹介・あらすじ

今世紀最大の文学的事件、現代文学の偉大なる祖、ヴェールにつつまれた幻の大傑作、ジョイス死後50年を経て、ついに日本語に。

感想・レビュー・書評

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  • 言葉を我が手に取り戻す。意味を創出する積極的攻勢を目指して。
    その模範的尖兵としてジョイスは滋養いい彗星である。
    わたしは一人の言語話者として、柳瀬尚紀の伝道を喜ばしくおもう。
    辞書の時鐘に盲従できない猛獣よ、本書の本性は諸君へのショックたるべし。

  • 大変な小説に手を出してしまった。
    1 ページ目、いや 1 行目で読むか止めるかちょっと考えてしまった。
    筒井康隆さんの『虚航船団』が無理な人は、さらに無理だと思う。
    まだ Ⅲ と Ⅳ がある。
    脳が溶けそうだ。

  • 評価の3は、並の作品という意味ではなく、傑作や駄作という基準を峻拒する作品という意味。出版から100年後には理解者が現れるだろうとジョイスは踏んでいたらしいが、1939年出版から数えて残り28年、完全な解読者は果たして現れるのだろうか…個人的には、ジョイスの本文なんてどうでもよくて、ただ単に柳瀬尚紀の料理っぷりを堪能したいだけなので、理解云々は二の次三の次だったりする。

  • ペンタクルのような円形が出てきたり、図式化された数理的な思考法に基づいている箇所が散見される。SFではないが、それに近いテイストを感じた。英文学にこのような遺恨《シンボルとしてのイコンとしてもいいかもしれない》が残っているから、アルフレッド・ベスターやバロウズのような後代の作家が果敢な前衛的手法に乗り出せたのもあるだろう。譜面の活用自体は、『ユリシーズ』の頃から存在していたし、例えばセリーヌも試みている。最初の訳出が早く、直接的・間接的問わず日本にも影響を確実に与えている書物と言えよう。個人的には、日本では筒井康隆がジェイムズ・ジョイスの系譜に近いという印象を持った。

  • w

  • これを初読で理解できる人がいるとは思えない…リズムは良いし擬音は愉快だけれど、どこまで読んでも意味がつながらなくて参りました。ウラジーミル・ソローキン「青い脂」も奇書だと思いましたけれど、そのはるか上空に位置する”怪書”です、フィネガンズ・ウェイク。あと10年くらい研鑽を積んでからまた挑戦するつもりです。

  • 2011/12/16購入

  • ダブリン、アイルランドなどを舞台とした作品です。

  • 千層、イミとリズム混沌潭を過ぎ、う寝る修辞から話ん曲する比喩へ、

  • いつか読破する日が来ますように。

  • 柳瀬尚紀訳のフィネガン。もちろん、冒頭の川走(riverrun)以外、読んでません。

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著者プロフィール

James Joyce(James Augustine Aloysius Joyce )【1882年 – 1941年】。本原書名 James Joyce 『Exiles A Play in Three Acts With the Author's Own Notes and an Introduction by Padraic Colum, Jonathan Cape, Thirty Bedford Square, London, 1952』。

「1991年 『さまよえる人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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