シンコ・エスキーナス街の罠

  • 河出書房新社
3.50
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本棚登録 : 81
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309207827

感想・レビュー・書評

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  • 憎きフジモリ元大統領をこきおころして書いているかと思ったらそんなことはなく、昔の作品ほどの溢れんばかりのパワーは感じられないが普通に面白かった。

  • 解りやすく興味深く面白く読めた。日本でいう所の三流写真週刊誌で働く記者達と、鉱山主である大金持ちの夫婦達の生活が交互に出てくる。その旦那の乱行写真がスクープされ記事になると、編集長は変死。いわゆる上流の人民に楯突いた代償。記者はぐくつの編集長にされ、記事は用意されたもの。死を覚悟し、反撃する。物語は夢のような展開に。しかし、フジモリ大統領を悪者にしてる姿勢が執拗に感じられ不愉快だった。政治家がクリーンなだけなんてあり得ないんだし、わざわざこういうことするのかー、とかなり自分は幻滅しました。

  • 色々な意味で『際どい』長編。
    『緑の家』や『ラ・カテドラルでの対話』のような大長編の重厚さは無いが、逆にテンション高く突っ走っている、コン・ゲームっぽい面白さがあった。

  • すごいわ

  • ラ・レタキータの勇気に感嘆を受けた。
    20章の時系列がない混ぜになった筆致に混乱しながらも、一気に読み進めてしまった。

  • 面白くないわけじゃないけど、前半のポルノっぽさと後半の政権批判(ジャーナリズム)とのギャップが大きくてなんか入り込めなかった。。。でも当時のチリの社会情勢の雰囲気がわかるし異文化交流(これももはや死語だけど)的な本としてはよかった

  • ★3.0
    夜間外出禁止令が布かれ、テロや誘拐が横行するペルー、リマ。殺伐とした空気の中で繰り広げられるのは、破廉恥なゴシップと富豪の妻たちが興じるセックス。前者はゴシップ雑誌の編集長やリポーターも交え、恐喝や殺人にまで発展。後者はただただ官能の世界、愛欲に溺れるのみ。そして、見え隠れするペルーを覆う権力。詳しくは分からないものの、実在のフジモリ大統領、当時のペルーの政治状況が描かれているのが興味深い。また、過去や現在に囚われず、様々な会話が入り組んだ章「つむじ風」が圧巻。ただ、ラストの着地は完全に予想外!

  • リョサだから。読んどかないとね。と思うも、最近どん詰まりクライム系読みすぎていたからか、お話としてはさほど面白くなく、また、女性同士の描写の箇所では電車で読むのが憚られるような感じもあり。(別にいいんだけど)
    目を通しておいて損はない。これはフィクションです。フジモリ大統領なんかも出てきます。
    構成や書評については思い及ばない所もあるのでちゃんとチェックしておかねばなぁ。

  • 後半の、それまでの話の各場面がごちゃごちゃに語られるようになる部分が面白い。
    フジモリ大統領は不評だったのか。

  • やはりジョサは面白い! 本当に堕落しているのは誰か。別にスワッピングくらいは構わない。そうではなくて貧富の格差をなんとも思わないその考え方だ。

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著者プロフィール

1936年ペルー生れ。ラテンアメリカを代表する作家。2010年ノーベル文学賞。著書『都会と犬ども』『緑の家』『ラ・カテドラルでの対話』『世界終末戦争』『楽園への道』『チボの狂宴』『つつましい英雄』他。

「2019年 『プリンストン大学で文学/政治を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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