みずうみ (河出文庫)

  • 河出書房新社
3.11
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本棚登録 : 550
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309410494

感想・レビュー・書評

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  • 最高!いしいしんじのやりかた大好き

    あまりにも露骨に世界観が出すぎてるとも思うけどそんなのがあったっていい

    いしいしんじの長編は好きだったけど、これ読んでやっとしっくりいった

    全ての物語に通底してる思想のようなもの 私が感じてたのは間違ってなかった と

    いしいしんじがあんまり好きじゃないという人にも読んでほしい
    好きだっていう人にもぜったい読んでほしい

  • いしいしんじの今まで読んだ小説とくらべると、好きかどうかではあんまり上位に入らないと思うのだけど、何か重たいものを受け取った、という気持ちのする小説だった。
    ここを通らなければ次に行けない何かがあったのかなあ、なんて勝手に思ってしまうような。
    最後に園子さんが笑ってくれて、よかった。

  • トリツカレ男、ぶらんこ乗り、プラネタリウムのふたご。
    いしいしんじの作品の中でもお気に入りのものたち。
    ファンタジーと哲学のまじりあったような印象を受ける彼の作品は、少しとっぴで、少し頭をひねりながらじっくり読むことが多かったけど、今回、この「みずうみ」を読み始めて
    はじめて、挫折しそうになった。笑
    それくらい、難しかった。
    彼の言いたいこと、書きたいこと、彼の世界を
    理解するのに(いや、正確には理解しきれなかったと思うが)
    それに近づこうとすればするほど、わからなかった。

    ただ、あの解説があったおかげで、なんとなく
    救われた気持ちにはなったけど。
    いしいしんじの、まだ読んだことない本だー!
    と軽い気持ちでてにしたけれど、うーん、衝撃作でした。

  • こぽこぽとみずが

  • 久しぶりに、いしいしんじ。今までとずいぶん違う感じでした。
    物語に重きを置かれておらず、情景が連なって作品が出来ている感じです。その情景はもちろんいしいさんらしく幻想的なのですが。
    3章からなる作品です。一章目は、何処とも何時とも判らないみずうみのそばの村が舞台。村では家族のうちの一人が「眠り続ける人」で、みずうみは月に一度静かに溢れ出し、多くの遺物を残し、村を豊かにしてくれる。二章目は、理由不明の確率の偏り(同じ行先の客を次々乗せるなど)の中で生きるタクシー運転手の物語。彼は月に一度、体に溢れてくる水を裏町の娼婦のもとで排出する。第三章は松本に暮らす著者自身の物語(主人公は慎二と妻の園子)。
    「溢れる水」の幻想は3つの章に共通に表れる。また、いくつかの事物も共通に出てくる。しかし、物語としての繋がりはほとんど無く、独立した3つの短編としてもおかしくない。
    どこに重きを置くかで今日かが別れる作品だと思う。幻想を受け入れ、それそのものを楽しむ、そんな読み方が出来る人には面白い作品だと思う。でも私のように物語を楽しみたい人には、難解というか理解不能の作品であり、不向きでした。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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