- Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309413259
作品紹介・あらすじ
屍者化の技術が全世界に拡散した19世紀末、英国秘密諜報員ワトソンの冒険が始まる。未完の絶筆を円城塔が完成させた超話題作。
感想・レビュー・書評
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伊藤計劃のsfは何故こんなに魅せられてしまうのか。
結局伊藤計劃はメタルギアを除けば三作品しか残していないが、残りはハーモニーのみとなってしまった。
虐殺器官でも同様だったが、言葉と身体性、人間性を伊藤計劃は意識しているように感じられる。
言葉に対する伊藤計劃の思い入れはひとしおだったのではないかと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊藤計劃の『虐殺器官』をちょっと前に読んで面白かったので購入。
実際伊藤計劃が書いたのはプロローグだけらしいので、結末や根幹の設定含めて円城塔の作品と言った方がいいっぽい。
中盤けっこう読みづらかったけど、全体的な世界観はかなり好き。
クライマックスシーンは映像映えしそうだな、、と思ったので映画化してると知ってうれしかった
円城塔の他の作品も読みたいなと思った -
読む「バイオハザード」って感じですんごい引き込まれた。屍者に霊素ってもの入れて資源(人的な意味で)にできるとかいうトンデモ19世紀だった。会いに行った先の屍者の帝国の王カラマーゾフは死ぬし、ヴィクターの手記と初めの屍者ザ・ワンを追いかけて世界をめぐる。
日本の浜離宮(大里化学)でのアクションシーンがマジでかっこいい。山澤カッコよすぎ。
にしても、、、Xの正体は驚いた。まさかそれを持ってくる発想はなかった。 -
読む前は冒険活劇かと思っていて、読んでる途中から伝奇ものと思い始めたが、どちらでもなかった
設定は面白くなりそうなのに、生と死の概念的な話が多く、聞きなれない言葉も説明なく使われているので取っ付きにくく、感じた
登場人物の名前も19世紀を舞台にした映画などの有名人物となっているようだが、どれもイメージが膨らまずただ使ってるだけになっていて、キャラの個性がボヤけている
世界を一周しているが特に意味感じなかったし、各地の印象も薄かった
話の結末も盛り上がるかと思いきやふわっとした終わり方でスッキリせず、エピローグもだらだらとしていて意味がなく思えた
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伊藤計劃作品を2冊読んできたが、円城塔が完成させている為か、文章から受ける質感が違った。
ハダリーをアドラーよりはモースタンにして欲しかったかな...... -
今読んでるけど、ルビが多くてつまづきがち。
オサレ感にも戸惑っている。
円城塔さんの作品を読んだことがないから、読み慣れていないだけ?あと老眼はじまった??
ティーカップに「ウェッジウッド」ってルビふらなくていいよ、ウェッジウッドって書いちゃいなよ!!!
って思ってる。
ただ、伊藤計劃さんの構想を円城塔さんが汲み取ってるということと、そのプレッシャーの中で書き上げられたものだということ、そしてそれが面白いものであることは間違いない。
そう、面白いのよ。だからどんどん読みたい。
けど、ルビ拾おうとしてテンポが崩れて中々進まずもどかしい。 -
Kaniさんのレビューから読みたくて。意志を持たない「屍者」が労働者や兵士として使われる19世紀末。あのワトソンが英国諜報員として不死身のバーナビー大佐と共に密命を受け旅に出る。あとがきない単行本で残念。理解十分ではないけど楽しめた。
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伊藤計劃の遺作を円城塔が仕上げた合作!!
あとがきで思わず涙が……。
伊藤計劃が書いたのはどの程度なのだろう。
何にせよ、彼がプロットを書いた作品である以上、たとえ中途半端でもファンは読みたいハズですよね。
後を引き継ぎ仕上げて出版するのはかなり勇気がいる事だと思う。
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原稿用紙にして三十枚ほどの試し書きと、A4用紙一枚ほどの企画用プロット、集めはじめた資料が残され、『屍者の帝国』は中断された。
(文庫版あとがきより)
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原稿用紙30枚程…
プロローグ部分のみと言う事かな。
元々『虐殺器官』や『ハーモニー』との関連付けはなさそうだし、構えずに『合作』を楽しんで読みました。
屍者と言ってもゾンビものではなく、この作品は「歴史改変もの」と言うそうです。
時代背景は、1878〜1881年。
何事にも屍者が必要不可欠な世界。
主人公はジョン・ワトソン。
そう。あの有名な彼。
ワトソン君です(〃´-`〃)
他にも知った名前が目白押し♡
ヴァン・ヘルシング
ウォルシンガム
リットン
カラマーゾフ
ヴィクター・フランケンシュタイン
アイリーン・アドラー
なんかもう遊び心満載でワクワクします♡
屍者技術を開発したヴィクター・フランケンシュタイン。
その全てが記されているという『ヴィクターの手記』を手に入れるため、ウォルシンガム機関の諜報員であるジョン・ワトソンは、助手の屍者フライデーと、フレデリック・バーナビー大尉と共に旅に出る。
ロシア帝国、日本、アメリカ、大英帝国をめぐり、手記と、それを手にしている『ザ・ワン』を追う。
手記の存在が現在の屍者の世界をどう変えていくのか、次々と行手を阻む屍者の群れと支配者たちの存在で徐々に明らかになっていく。
賛否両論あったというアニメも観ました。
やはり内容は少し違いますが、映像がめちゃめちゃ綺麗だったし、アニメはアニメで面白かったです( ˶'ᵕ'˶)♡
何より映像で観ると世界観が分かりやすい。
なので、イメージが少し違うなぁと思ってもそれはそれで脳内で変換すればよいのです(๑¯∇¯๑)
日常で屍者が料理してたり仕事してたり…。
すごい想像力だなぁ…(*´﹃`*)
伊藤計劃のプロフィール見たら、私同じ歳…。
私のような凡才が生きてて彼のような天才が亡くなるなんて……(、._. )、
円城塔さんのあとがき読んでて涙出ました。
続きは読めないにしても、感動した作品はずっと人の心に残ります。
他の作品も読みたい欲が湧いてきます(*´˘`*)♡
やっぱりSFは面白い!!
ミステリ大好きだけど、SFも同じくらい好きだなぁ。
また虐殺器官とハーモニー読みたくなりました♡-
Kaniさん、お返事ありがとうございます♪
歴史上の人物もたくさん出てきたりとなると、あの人とこの人が出会ったり‥なんてすごい世界ですね!...Kaniさん、お返事ありがとうございます♪
歴史上の人物もたくさん出てきたりとなると、あの人とこの人が出会ったり‥なんてすごい世界ですね!
想像しにくい所や言い回しが難しくても、面白さに引っ張られたら読んでいっちゃう物なんですね!いざとなったらアニメもあるし笑
SF楽しいけれど、時々自分の頭がついていかず断念っていうこともありましたが、なんとかなるってことですね(๑˃̵ᴗ˂̵)
ハーモニー、難しそうで敬遠してた伊藤計劃さんのキュートさにびっくりして感動しました♡順番逆なのかもですが『虐殺器官』も挑戦してみます♪2022/11/09 -
Kaniさん
読めました〜!
伊藤計劃さんの世界観と円城塔さんの言い回しに何とか最後までついていけました(たぶん)
細かい所はいつかアニメ...Kaniさん
読めました〜!
伊藤計劃さんの世界観と円城塔さんの言い回しに何とか最後までついていけました(たぶん)
細かい所はいつかアニメか漫画で復習しようと思います(≧∀≦)
ありがとうございました♪
2022/11/24 -
111108さん、こんばんは。
わーい!!読まれたのですね〜⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
円城塔さんの言い回し…なかなか手強いですよね…(^▽^;)...111108さん、こんばんは。
わーい!!読まれたのですね〜⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
円城塔さんの言い回し…なかなか手強いですよね…(^▽^;)
小説読んだ後のアニメは理解度が深まりより楽しめますよね!
アニメで復習。完璧です!(`•∀•´)✧
こちらこそ読んでくださり、共有できて嬉しいです!
ありがとうございます♪2022/11/24
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アニメ映画が公開されたとき、友人に誘われて観に行ったのが『屍者の帝国』との出会いだった。出演声優のファンであった友人も、もちろん私も、作者も作品も詳しく知らないまま鑑賞。にもかかわらず、舞台設定とそのストーリー運びに一気に夢中になった。
これは原作にあたらねばならぬーーと原作を入手。2時間でまとめられた映画とはやはり違う部分があるが、この世界観はやはりゾクゾクする。改めて読んでもその印象は変わらない。
屍者技術の発展と19世紀末の歴史的な出来事がさも当然のように織りこまれ、「屍者がすぐそこにいる」リアリティに現実と虚構の境目が曖昧にさせられる。視点者としてのワトソンというキャラクターも滋味深い。振り回されつつも世界を一周したにも関わらず、その華々しい経験さえも事件の受け止めによって霞む。結果ひたすらに運命に流され続けるだけで結末へと辿り着くのだが、それも「ワトソン」という物語装置の為せる業なのだろうか。キャラクター名から筋道がたっていたとおりに、エピローグでホームズの世界へとつながっていくのは気持ちが良かった。
差し挟まれる引用に、不勉強なのが不甲斐ない気持ち。解像度を上げて再読するとまた見え方が違ってくる気がする。
ザ・ワンの語る意識の姿、ワトソンと同じように混乱しつつも圧倒されて読み込んだ。意識と魂の存在に思考を巡らせながら進んだ先に、ずっと記録していただけのフライデーの独白が待ち構える。「ありがとう」で締め括られるところは、後書きで語られる伊藤計劃氏の姿と重なってとても印象に残るのだった。 -
伊藤計劃という夭折した作家の。
芥川賞作家の円城搭が筆を引き継ぎ。
時代設定独特の暗さと雰囲気が伝わってくる。でもなんだかよくわからなかった。というのが感想。割と歴史上の実在・仮想の人物の固有名詞が踊り、理解の混乱を助けているところがまた、独特かもしれない。なんとなくこんなものかなという感じの作品だが、もう一度読みたくなるかもしれないとも思います。