- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309415307
感想・レビュー・書評
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ふいてしまうような笑えるものもあれば、これぞ中村文則節と言えるような陰鬱なものまでが詰まった短編集。特にメインタイトルの「A」は来たなぁ〜。
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中村文則ファンの知人に強く薦められて。短編集。
不条理というか意味不明というか、読んでいてカフカ的な試みに満ちた小説だなと感じました。自分なりの解釈にたどり着くのがとても難解。
私は基本的に意味不明な小説は嫌いですぐに苛立ってきてしまうのですが、でもこの短編集はわりに受け入れながら読めた気がする。
「信者たち」「晩餐は続く」あたりは比較的分かりやすくて物語そのものの雰囲気も好き。
「信者たち」で展開されていく神への信仰心っていうんですかね、信者としてのスタンスというか。それが斬新だった。
心の底から信じてるのに、いや信じてるからこそ、裏切る。傷付ける。彼らは神からの許しを得るためにこそ、そうやって卑劣に罪を重ねるのだろうか?許してもらえると願いたいのだろうか?
身勝手極まりないけどそんな弱い人間を私も愛したいと思ってしまった。
「晩餐は続く」は、妻が夫に抱く憎しみの深さがただただ恐ろしい話。
底無しの愛とも言い換えられるかもしれない。カニバリズム良き。
「二年前のこと」はもしかして実話なのでしょうか。
いずれにせよ、彼の創作に対する姿勢や作家としてあろうとする像を打ち明けてもらえたような感動がありました。
中村文則とても誠実な人だと思った。 -
全ての短編において中村文則ワールド全開。ストーリーに好き嫌いはあるが、「三つの車両」、「セールスマン」、「妖怪の村」が良かった。全ての作品で感じるけど、この内容は中村文則じゃないと書けない小説ばかり。
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最新短編小説集。長編で描かれる世界観とは異なり、実験的、挑戦的な作品群に新たな一面を感じ取れる。特にブラックユーモアやエロスに焦点を絞った作品は意外性があり面白い。
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中村文則さんの生々しさが短編に凝縮されていた。
あまりに個性が強いので、長編よりも好みは別れそうだけれど、私は好きだった。 -
なぞの世界観を描く短編集は好きなんだけど改めて村上春樹と安部公房はすごいなと思った。
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中村文則さんの本、これで現時点全部読了
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こじらせた中学生のような文章を堪能できる。
筆者後書も自意識過剰で味がある。 -
短編集ですが、すごく読みにくくて3篇読んで脱落しました。ちょっとよく分からない世界観で、作品によってはちょっと顔をしかめてしまいそうになるものもありました。再読することも無いかと思われます。