旧約聖書がわかる本: 〈対話〉でひもとくその世界 (河出新書 055)
- 河出書房新社 (2022年9月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309631561
感想・レビュー・書評
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旧約聖書とはどんな書物なのか? 旧約聖書のテクストを引用しながら、小説のように自由で、思想書のように挑発的なその本質をつかみ出す、旧約聖書研究のプロとその下で学んだ異才の小説家の〈対話〉による入門書。【「TRC MARC」の商品解説】
関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40293195詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「正義を貫くこと」こそ「応報原則」。神はその自由を人間に与えた。神は自身の絶対的力で悪を壊滅しない。人間は自分達の強い意思と力を持って正しいことを成し、悪を寄せつけず、世の中を正しい方向に導かねばならない。遥か太古からのヨブ記のメッセージ、確かに受けとりました!
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一神教への疑問に答えを見つけるべく、手に取った一冊。旧約聖書の内容を、時代背景を織り込みながらわかりやすく解説されている。
対話形式でとても読みやすい文章。 -
タイトルは初学者向けのようだが、全然そんなことはない。ユダヤ教やキリスト教の発想、そして聖書の成立史について、ある程度理解してないと読めないし、読んでも面白くないだろう。対談なので次々と話題が変わり、それぞれの事柄について未消化のまま読み続ける状態になりかねない。比較的まとまった量について語られ印象深かったのは、やはりヨブ記の部分だった。図書館で借りて読んだが、手元に置いて、気になったときに気になった部分を読むと良い本だと思った。
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対話とは自由が保障されている中で生じる。
解釈の視点が愛情溢れる教養から滲み出ている対話は、類まれな歴史に残る名著になると思う。
日本人の感じる神とはいい意味で違う。欧州の文化を理解する基本書にもなり得る。 -
すごく面白い。
旧約聖書が孕む現代性、批評性をビビッドに浮かび上がらせる。
エレミアらの預言者も魅力的だが、終盤のヨブ記が実に深い。 -
神とは。多神教のそれとは大きく異なる。多神教は王(権力)と直接結びつくが、一神教はそうではない。
人間は特権を与えられ、自由であり、その責任が求められる。旧約聖書の内容に少し触れられたと思う。 -
納得しがたい書物のひとつに聖書があります。
文化の違い、
国の成り立ちの違い、
背負っている歴史の違いなどがその理由です。
とくに旧約聖書は、
イスラエルの歴史の記録なんだという
先入観が強いのかもしれません。
内容を理解するには及びませんが、
でも、興味深い書物であることに
間違いはありません。
矛盾していると思われるような
記述があったりして、
ツッコミどころも満載のような気がします。
本書は師弟対談というかたちで、
旧約聖書を解説してくれています。
これで理解できたかというと、
残念ながらそうでもないのですが。。。
行間を読みとることのたいせつさを知りました。
それにしても神様ってよくしゃべる。
神は沈黙をもって語るものと
勝手に思い込んでいましたが、
神様って思いのほか
おしゃべりなんですネ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2 -
読売新聞の書評欄で絶賛されていたので期待して購入したが旧約聖書についての対話だけでなく、この世代特有の(という自分も同世代だが)お花畑史観のバックグラウンドをほうふつさせるコメントが方々で見られ興ざめした。
なぜ、古代イスラエルの歴史の話に現代の日本のはなしが必要なのか疑問が重なり、とうとう途中で読むがいやになってしまった。
ひさしぶりに途中で読むのを止めた珍しい本だった。
大学教授に極端なリベラル派が多いらしいがこの人は典型だと思う。 -
対話式なのでわかりやすい。その代わりに、一からわかるないようではないので、入門書などを読んだほうがいいと思う。