石器時代への旅 (世界探検全集 16)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309711966

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  • 石器時代への旅 
    ハインリッヒハラー 川出書房新社

    アマゾンよりも未開の地
    赤道直下のニューギニアにある
    標高5000m級の山が連なる
    未踏の氷河と雪山を走破し
    ロックフェラーの探検家を
    呑み込んだことで有名になった
    食人種やペニスキャップの
    石器民族たちの暮らしを旅の記録である
    スカルノがオランダ植民地を
    取り返す独立戦争の最中でもあった
    熱帯の蒸し暑さと氷河と嵐の寒さと
    濁流とスコールとヒルやヘビとの戦いにと
    あらゆる困難と危険を押しての
    冒険物語だ
    我々の祖先である
    五千年前とも一万年前とも言える時間を
    今に残す石器人たちの暮らしぶりを
    垣間見ることができる
    それにしても
    初登頂とか未踏とかにこだわることに
    文明度とは何なのかと考えずにはいられない
    先を競い争う愚かさの程度は
    今の西洋文明の方が遥かに高いし
    人情の点でも石器人の方が豊かなようである
    現代人は益々反面教師による学びを
    活用しているのだとも言えそうだ
    最も読むべきは総評である
    最後の後書きだろう
    三千年の時を隔てた文明の
    土民だの原住民だのと言うが
    付き合えば全く違う文化に生きる
    一人の人間として何も変わらない
    友人となり得る者だと言うことだ

  • テーマが私好みで、空気感を感じるリアルな描写も素敵。ただ苦手な文体で読むのに少し苦戦。

    ハインリヒ・ハラーは「チベットの7年」しか知らなかったが、不屈の冒険家としてかっこいい人だなと思った。

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著者プロフィール

1912年オーストリア生まれ。登山家、探検家。1938年に登攀が絶望視されていたアイガー北壁の初登攀に成功し、アルプス登山史上に不朽の名を刻むなど、世界各地の秘境探検の基礎を築いた。

「2022年 『石器時代への旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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