消費社会の神話と構造

  • 紀伊國屋書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314007009

感想・レビュー・書評

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  • よく言われることだが、実に思弁的。
    ボードリヤール氏の社会理論自体は独創的であるのだけども、それが研究として昇華されている訳ではないので、人によっては妄言虚言の類として受け止められるかも。
    友人曰く、「ボードリヤールは考えて読むものじゃない。レトリックな断片を詩的に読むんだ」

  • 研究会課題図書。
    これ読んで「広告」があんまり好きじゃなくなった。
    そこまで社会に住む人の思考を操作したいかよってな具合で。
    フランス人の書く文章は訳が分からないけど、
    消費社会について商業や経営の観点からじゃなくて
    人間科学目線で見るには良い。
    ボードリヤール氏が1970年代にこれを考えていたのがまず凄い。

  • ボードリヤール先生の名著。概括すると指摘は2点。
    ①かつての消費が生きるための目的(衣食住)であったのに対し、今日の消費は「手段」、自分がどういう人間であるかを表現手段となっている。
    ②そのような世界で規定される自己は不安定。色々なモノを模倣しながら「自分」を表現するけど実は「本物」(オリジナル)は不在。消費を通してしか自己実現できなくなるのが現在の受難。


    けど、「消費って楽しい側面もある」。だから、社会に誘発されているだけという考え方はもう少し検証する余地があるハズ・・・

  • 20世紀中盤において、20世紀末の社会状況をすでに明示している感がある。個々の人々の欲望というものが、個々の人から個別に立ち上がるというより、意図して作られていく、そしてそれがすでに一種の「制度」になっていること、そのツールが広告であることの説明がなされている。近代社会、とりわけ後期資本主義というのかな、そういう社会のありかたが、くっきり輪郭をとって見えてくる。2007年W大SKゼミ夏合宿テキスト。

  • ●未読
    ◎「みんな力」p.218で紹介
     〜「貧困も富も「人々の関係性・具体的交換」の中に生じる」

  • ジャケがかっこいいのにNOIMAGEとはもったいない。
    まあ、要するにガジェトとシューミラクル的な。
    これも、大学3年時、ゼミで使用。購入。友達にあげたがまた、自分で買った。
    わかるでしょ。

  • 生産と消費は矛盾する @千夜千冊 by 松岡 正剛

  • 僕の学問的ルーツです。

  • 神!
    独特な訳で、わかりづらい箇所がいくつもあったがそれはそれでいいかな

  • 私の学問的ルーツ。消費社会においてモノに付与された記号がいかなる働きをしているか、など現代を読み解く重要な示唆を与えてくれる。

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著者プロフィール

【著者】ジャン・ボードリヤール :  1929年生まれ。元パリ大学教授(社会学)。マルクスの経済理論の批判的乗り越えを企て、ソシュールの記号論、フロイトの精神分析、モースの文化人類学などを大胆に導入、現代消費社会を読み解く独自の視点を提示して世界的注目を浴びた。その後オリジナルとコピーの対立を逆転させるシミュレーションと現実のデータ化・メディア化によるハイパーリアルの時代の社会文化論を大胆に提案、9・11以降は他者性の側から根源的な社会批判を展開した。写真家としても著名。2007年没。著書に『物の体系』『記号の経済学批判』『シミュラークルとシミュレーション』(以上、法政大学出版局)、『象徴交換と死』(ちくま学芸文庫)、『透きとおった悪』『湾岸戦争は起こらなかった』『不可能な交換』(以上、紀伊國屋書店)、『パワー・インフェルノ』『暴力とグローバリゼーション』『芸術の陰謀』(以上、NTT出版)、ほか多数。

「2015年 『消費社会の神話と構造 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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