10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方

著者 :
  • 紀伊國屋書店
3.83
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本棚登録 : 463
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011181

作品紹介・あらすじ

自信を持てるものが何もない/親の干渉がうるさい/すぐ人と比べてしまう/LINE、Facebook……ストレスなのにやめられない――最近トラブルの増えているSNSとのつきあい方をはじめ、友だちや親との関係など、10代が抱えるさまざまな悩みに対人関係療法の第一人者が答え、ストレスから心を守って自分らしく生きるための「心の原則」を教える。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生たちにおすすめしようかと一読してみた。
    タイトル通り10代向けかと思いきや意外にも深い内容で、大人の読書にもじゅうぶん耐えうる。
    1・自分らしく生きるための心の原則。
    2・自分についてのモヤモヤ。
    3・友だち関係のモヤモヤ。 4・大人や社会とのモヤモヤ。
    5の最終章はいじめや虐待・不登校・リストカット等の色々な問題を抱えているひとに向けたアドバイスやメッセージが載っている。
    文字は大きくて読みやすく、文章も非常に分かりやすい。

    生育環境がたまたま生きにくいものだった場合、周りの大人も生きにくい考え方を抱えていることが多い。当然子どもはその影響下にあるわけだが、周りの大人がどうであれ子どもまで生きにくい人生を送る必要は毛頭ない。
    これまでと違うものの見方・考え方を身につけて、今よりももっと楽に明るく自分らしく生きられるようにした方がはるかに良いはずだ。

    「嫌な気持ち」を上手く扱えるようになれば、自分を好きになれるし周りのことも大切に思えるだろう。この「嫌な気持ち」の扱い方が下手なひとは、大人でも驚くほどたくさんいる。
    私自身はと言えば、「嫌な気持ち」になったら先ずは独りになって、よくよく考えることにしている。すると「あ、そうか!」とストンと原因が分かる瞬間があって、それが結構楽しい・笑
    いかなる時でも感情は選べる。
    そう信じてほしいと、ワタクシからも。

    さて、子どもたちが大人になることを嫌悪するような大人に、私はなっていないだろうか。
    そんなことを考えながらの読書だった。

  • 将来10代になる子供のために買い、先に私が予習として読みました。

    時期が来て子供にも読んでほしいなと思った。
    絶対に悩んだり悲しい思いをする日はあると思うけど、自分の気持ちをコントロールできるように助けてくれる本です。

  • 子供のように単純ではなく、大人のようには割り切れない思春期には、モヤモヤすることがたくさんあるのではないだろうか。嫌な感情とうまくいくつきあい、他人や自分に対するモヤモヤをなくし、自分らしく生きられるようになるためのヒントがたくさん。大人にも役立つ内容が、10代に向けて分かりやすく書かれている。中高生にはぜひ読んでほしい。

  • 10代ではなくても役立つことがやさしい言葉で書いてあります。
    手元に置いて繰り返し読み実践したいです。

  • 「怒っている人は困っている人」という言葉が印象に残った。端的に書かれていてすぐ読めるし分かりやすい。

  • 読始:2015/7/21

    これは10代のうちに読みたかったなぁ〜。

    「怒っている人は困っている人」
    これは色んな場面に適用できるなぁ。

  • NDC分類 371.47

    感想:
    10代の悩みに答える本はいろいろあるが、この本は良書だった。そして、親に向けたメッセージを感じた。母の私が読んで、良かった。

    「子どもは誰も、周りの大人たちの影響を受けながら大人になっていく。でも、10代は「自分」というものを作る時期。周囲の大人から与えられた価値観をリセットして、自分らしい考え方や価値観を作っていくチャンスがある。生きづらさをかかえた大人に育てられたからといって、自分も生きづらい人生を送る必要はありません。」p004
    <はじめに>に書かれたこの言葉だけでも、ハッとした。そうか、10代って「自分」を作っていく時期なんだと。親としても、10代の我が子がグレたり苛められたりしないで育つには・・と不安になるが、「親としてどう子を支えていくか」だけでなく、「親と子は別の人格である」ということを親も意識する必要がある時期なのだと知った。


    内容:

    「自信を持てるものが何もない/親の干渉がうるさい/すぐ人と比べてしまう/LINE、Facebook……ストレスなのにやめられない――最近トラブルの増えているSNSとのつきあい方をはじめ、友だちや親との関係など、10代が抱えるさまざまな悩みに対人関係療法の第一人者が答え、ストレスから心を守って自分らしく生きるための「心の原則」を教える。」

    ー目 次ー

    はじめに

    第1章 自分らしく生きるための「心の原則」
    原則1 イヤな感情には役割がある
    原則2 怒(ルビ・おこ)っている人は「困っている人」
    原則3 人にはそれぞれの事情がある
    原則4 自信をなくしたときは「衝撃(ルビ・しょうげき)」をさがそう
    原則5 決めつけられても決めつけない
    原則6 「自分」を主語にして話す

    第2章 自分についてのモヤモヤ
     他人と自分を比べてしまう
     自信を持てるようなものが何もない
     やりたいことがわからない
     失敗が怖い
     陰口が気になる
     将来が不安

    第3章 友だち関係のモヤモヤ
    LINE、Facebook……ストレスなのにやめられない
    悪口とどうつきあうか
    LINE、メール……すぐに返事が来ないと気になる
    メールで友だちに縛られる

    第4章 大人や社会とのモヤモヤ
    親の口出しがうるさい
    親が受験のことばかり言う
    「最近の若い者は」という決めつけがイヤ
    子ども扱(ルビ・あつか)いする大人が嫌い
    両親の仲が悪い

    第5章 いろいろな問題をかかえている人へ
    心の病気
    いじめ
    親が心の問題をかかえている
    虐待
    不登校
    リストカット(リスカ)
    空気が読めない

    【著者紹介】
    水島広子:1968年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒、同大学院修了(医学博士)。摂食障害をはじめとする思春期前後の問題や家族の病理が専門。現在、対人関係療法専門クリニックである「水島広子こころの健康クリニック」院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)。元衆議院議員。うつ病等への治療効果が実証されている「対人関係療法」の日本における第一人者。著書に、『「怒り」がスーッと消える本』(大和出版)など多数。

  • 人には人の事情がある。

    空いてる電車で2歳くらいの子供とお母さんが並んで座っていたが、混んできたのを察知して子供を自分の膝に乗せて1席空けた。そこに座りたそうにしていた男子学生は他に空席があることに気付き、席を空けたままにした。ところが、その直後に女子学生がラッキーとばかりにその席に座ってしまった。

    そんな状況を目の当たりにした私はずっとモヤモヤしていた。女子学生の鈍感さにイライラしていた。
    でもこの本を読んで気付いた。私が女子学生に声を掛ければよかった。「その席に座りたいなら、近い私の席に座って。私は少し離れた空いてる席に座るから」と。そうすればお母さんは開いた隣の席に子供を座らせることができるし、女子学生は多分私の席の方が気にいるはす。だって私の席は端っこだったから。でもこういうことって咄嗟には思いつかないから、難しいのよね。

  • タイトルどおり、10代の子どもたちに向けた「折れにくい心の育て方」が書かれた本。
    「将来が不安」といった漠然とした悩みや「悪口とどう付き合うか」といった人間関係の処世術だけでなく、虐待やリストカットといった深刻な内容にもやさしく触れられている。
    対象となっている10代の子どもたちだけではなく、大人も読みたい一冊。

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著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水島広子の作品

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