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- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784322130898
感想・レビュー・書評
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米銀の融資業務がマニュアル化されている、というのは目から鱗。マニュアル化することによって、ポートフォリオ運営をどうするかという目線を現場も本部も同じ目線で持ち、マニュアルからはずれるケースはモニタリングをしっかりしていく、ということ。審査役に裁量の余地を与えない。
また、筆者が現在は事業会社に転籍をして、そこから銀行に求める姿は衝撃的。
『製造業者が投資を決定する際に必要となる重要情報は、銀行には把握・判断しようがないものが多いことも事実』、『したがって、事業会社として銀行に求めるのは、一定の外部環境に関する情報や事業計画の財務的な適切性に関するアドバイスに加えて、何といってもブレのない融資姿勢である』と。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
個人的には現場レベルの融資の与信審査に関心があるのだが、著者は邦銀でいえば本部の融資部ないし審査部に相当する部署に在籍していたようで、米銀の中小企業融資の実態にかかわる情報が欠落している点が残念。
米銀と邦銀の組織運営のあり方を比較している部分は特によい。例えば、稟議制度の問題点や組織内の企画セクションのあり方など。銀行の本部行員必読の書だろう。
(追記)筆者は米国でも日本と同じ債務者格付が運用されているように書いている。私の理解では、米国の場合、融資案件ごとの「債務格付」であって、借り手を対象とした「債務者格付」は存在しない。大手~中堅企業の場合、両者が食い違うことは少ないだろうが、中小企業の場合は食い違う場合がけっこうあると思われる。
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