写真の哲学のために: テクノロジーとヴィジュアルカルチャー

  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326153404

作品紹介・あらすじ

脱産業社会/情報社会における「装置」 と 「人間」 が作り出す新しい「自由」とは何か。メディア=文明論の地平。

人類は呪術的な画像イメージの段階から、概念的思考が可能な文字テキストの時代を経て、150年前に「写真」という新しいメディアを得た。写真以後、映画、TV、コンピュータを含め、著者が称するところの「テクノ画像」(複製メディア)の時代へと突入する。このメディアは一見現実をそのまま捉えるかにみえるが、「装置」が介在し、制作、流通、受
容の場を支配する。 脱産業社会/情報社会における人間の「自由」はどう得られるのか?文明論的考察。

感想・レビュー・書評

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  • 原著の出版が1983年。ソニーがマビカを発表したのは1981年。まだまだ実用にはほど遠い画質であったが、業界にはショックを与えた。本書では、「写真は、さしあたってはまだ紙切れであり」といずれ電子化されるであろうと予測している。電子化は実現され、インスタグラムなどでの画像の氾濫を今ならどう読み解くのであろうか。

  • 非人称的に写真を哲学するという着想を得るための一つのプロトタイプ的ディスクール。

    魔術的画像‐テクスト的概念に立脚する装置‐潜在性としてのプログラム‐個体化(現実化)のための情報。
    という四項に写真のプロセスを分類する。
    そこに人の自由はなく、その上で写真家の自由を考えるという可能性を示唆する。

  • 事態の翻訳が写真
    プログラミングに抗う写真家の行為

  • メディア論的アプローチも取ってみる。少なくともマイナスにはならない筈...

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著者プロフィール

ヴィレム・フルッサー(Vilem Flusser):1920-91年。旧チェコスロバキア・プラハのユダヤ人家庭に生まれる。ナチスによる迫害を逃れて、1940年ブラジルへ亡命。サンパウロ大学などで哲学の教授をつとめる。メディア理論、記号論、写真論など、多岐にわたる分野で業績を残した。著書に、『サブジェクトからプロジェクトへ』『デザインの小さな哲学』『写真の哲学のために』などがある。

「2023年 『テクノコードの誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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