夢十夜 双面神ヤヌスの谷崎・三島変化

著者 :
  • 廣済堂出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331059623

作品紹介・あらすじ

何故ポルノ作家に転身したのか。ベールに覆われた満州での少年時代。谷崎、三島への秘められた思い-。全てが明らかにされる、渾身の書き下ろし純文学小説!

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5 誰にも何に対しても阿ることなく好き勝手に書いている文章が圧巻。この気ままさがいい。どういう作品なのかよく分からないまま読み進んで行くと、第十夜の鮎子の物語とその最後に展開される沖縄のジュゴンの小話にやられる。この2つは★4.5だな。

  • 青空文庫版を読んでみた。
    どれも短い話なので、すぐ読める。
    10番目の女に溺れるとヒドイ目に合うという話が面白かった。

  • 大量の情報にアタマがパンクした、プシュー。読み終えてみたものの整理出来ませんです、はい。

    谷崎センセと三島センセがあっち側で憤然としてるだろうとは想像可能。頭の良い人の考えてる事は理解不可能。

    いま読んでいる場面が誰が主役なのか混乱しまくりましたが、そこまで計算されてる気はします。夢か現か、迷い迷わされてようやくたどり着いたこの場所は本当にゴールなのか。終始、人物像含めて煙に巻かれまくりでした。

  • 寡聞にして未読でした、すみません、作家宇能鴻一郎さん。
    30年前に純文学の筆を折った作者の自伝込の十の夢の物語…って、これ純文学なんですか??
    なんというか、谷崎&三島さんごめんなさいって感じでw
    いや、でもこれを読みながら自分の無知を知り、いろんなことを調べながら読みましたのでね。とてもいろいろ勉強になりました。
    これは50代60代の「オトナ」な方にお勧めしたい。

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著者プロフィール

宇能鴻一郎(うの こういちろう)
1934年、北海道札幌市生まれ。本名鵜野広澄。家族4人で、東京、山口、福岡、満洲国(現中国東北部)撫順、長野県坂城と移り住み、満洲国奉天にて終戦を迎える。福岡県立修猷館高校から東京大学教養学部文科二類に入学。修士課程在学中の1961年、仲間たちと創刊した同人誌『螺旋』掲載の「光りの飢え」が『文學界』に転載され、これが芥川賞候補となる。次作の「鯨神」が翌年1月に芥川賞を受賞。以後おもに性を主題として新しい文学を切り開くが、文壇では正当に評価されず、1971年から徐々に女性告白体の官能小説に軸足を移した。歴史小説、ハードボイルド、推理小説でも独自の世界を築いている。
 主な著書に『密戯・不倫』『楽欲(ぎょうよく)』『痺楽』『肉の壁』『黄金姦鬼』『お菓子の家の魔女』『切腹願望』『金髪』『斬殺集団』などがある。

「2022年 『甘美な牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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