「ありがとう」は祈りの言葉: 隠岐の離島に生きる幸齢者たち

著者 :
  • 佼成出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784333020768

作品紹介・あらすじ

延命よりも「安らかな死」を願うお年寄りのために、著者は隠岐の知夫里島に看取りの家を開いた。自然の摂理に逆らわず、死を受け入れて生きる島民たちの姿を通して、生と死の原点を見つめていく。

感想・レビュー・書評

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  • 2014/10/29

  • ★☆★【 読 了 】★☆★
    柴田久美子『「ありがとう」は祈りの言葉―隠岐の離島に生きる幸齢者たち』

    島根県隠岐の島にある看取りの家「なごみの里」代表 柴田久美子さんの書
    柴田さんの講演を二回ほど聴きに行ったことがあるけども、そのやさしさの溢れる語り口と同じく心にしみる書。

    高齢者を”"幸齢者”と表記し、そこで体験されたことや感じられたことを、ご自身の言葉で語っておられる。

    様々な死に方や生き方があるけども、そのどれもが尊いと思える。
    その反面、その生き死にがないがしろにされている場は多くあり、深く考えさせられる。

    死を遠ざけることなく、いのちを感じながら生きていくことの尊さを感じる。
    感じるだけではなくて、実際に臨んでおられる姿は非常に参考になる。

    柴田さんの活動に賛同している方は多くあるようだけども、順風満帆な運営ではないみたい。
    わずかばかりの応援でも、していきたい。

    ----------------
    【内容(「BOOK」データベースより)】
    「ババはこの島に生まれたんだ。やっぱり、この島で死にてぇよ」 延命よりも自然死を望む「幸齢者」たち…。人生の最期とどう向き合うのか? 隠岐の小さな島での「幸齢者」との暮らしから、いのちと死の尊さを問いかける。
    ———————
    【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
    柴田/久美子(しばたくみこ)
    1952年、島根県出雲市生まれ。福岡県の老人福祉施設に勤務。その後、離島での老人介護に魅かれ、1998年に島根県の知夫里島(知夫村)に移住。現在、NPO法人看取りの家「なごみの里」の代表を務める
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    【目次】
    第1章 凛として生きる
    ・最期は自宅で
    ・心の中に生きる先人たち
     ほか

    第2章 この島で逝きたい
    ・看取りの原点
    ・足るを知る
     ほか

    第3章 看取りの家で幸せを手に
    ・「あうん」の呼吸
    ・人生訓に酔いしれる
     ほか
    第4章 生と死の原点を見つめて
    ・たとえ痴呆になっても
    ・真心が身に染みる
     ほか
    ————————

  • 41ページからの、福岡の田崎和子さんのエピソードは、GDPという統計値の、生々しく、具体的な、そして醜いその素顔を見る思いがする。

  • 10/03/07。

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著者プロフィール

島根県出雲市生まれ。
一般社団法人日本看取り士会 会長
平成14年に病院のない600人の離島にて、看取りの家を設立。
平成22年に活動拠点を本土に移し、現在は岡山県岡山市で在宅支援活動中。
全国各地に看取り士が常駐する「看取りステーション」を立ち上げ、
“看取り士”と見守りボランティア“エンゼルチーム”による新たな終末期のモデルを作ろうとしている。また、「死の文化」を伝えるために講演活動を行っている。
平成31年3月 おとな・こども食堂「ももたろう食堂」開設。
令和元年9月には、死生観を伝える映画「みとりし」を制作。全国ロードショー。
令和2年4月、株式会社日本看取り士会設立 同代表取締役。
セコム株式会社と連携をした見守りサービスなど、新たな派遣サービスをスタートさせた。

「2023年 『看取りはいのり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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