- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784333021062
作品紹介・あらすじ
モンゴルの風はいちばんきもちがいい-。草原の生活を愛する少女マラルと、都会に感化される兄バヤル。現代の遊牧民たちの日常にスポットを当てた意欲作。
感想・レビュー・書評
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緑の草原を駆け抜ける風が心地よい。
ひつじみち
2004.11発行。字の大きさは…大。2022.04.21読了。★★★☆☆
2007年2月発行の蓮見治雄さんの絵本「アローハンと羊 ― モンゴルの雲の物語」を読んでモンゴルに関心が高まってこの絵本を手に取りました。
この絵本「ひつじみち」は、発行年月日は「アローハンと羊」より3年ほど古いものですが内容は、「アローハンと羊」より新しい草原に生きる遊牧民のモンゴル人を描いたものと思われます。息子バヤルがモンゴルの首都ウランバートルへ出て町で暮らします。草原のゲル(←草原で生活する時に使うテント)のそばに車とバイクが描かれています。そして妹のマラルは、来年は学校の寮へ入ると。この家には、子供がいなくなります。
家族7人の草原での生活が描かれています。春になると山から800頭の羊、馬、犬を連れて緑の草原へ向かいます。子供たちが馬で競争しています。ストーブには、乾いた馬の糞を燃料として入れる大きな鉄製の物です。
ウランバートルでは、ロシヤから来た列車が描かれています。この列車は、ロシヤからウランバートルを経由して北京に向かいます。ウランバートルでも貧富の格差があるようです。おじさんのダルハンさんは、団地の5階に住み、兄のバヤルが住んでいる所は木造の粗末な家が並ぶ先にある丘の上に作ったゲルで生活しています。
【読後】
日本でも子供は、一度は町に出て暮らしたいと思います。そして町で暮らすもの、田舎に帰るものと別れます。兄のバヤルは町が気に入っています。妹のマラルは、学校に行くため草原から出て行きます。学校が終わったら草原に帰って来るのか…。この絵本は、草原の厳しさとかは描いていません。やわらかく書いています。少し物足らないかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モンゴルの草原に暮らす少女・マラル。馬に乗り、羊を飼い、風を追う自由な暮らし。しかし、マラルも来年には小学校入学のために草原を離れねばならず、学生の兄も遊牧はせず町で暮らしたいと言う……。
図書館本。
ネットで見ただけの付け焼き刃だが、モンゴルの遊牧民の子供は小学校入学と同時に、親から離れて寮に入る、あるいは町に住む親戚の家から学校に通うのだとか。
2008年以前は小学校入学年齢が8歳だったそうで、この本は2004年出版、マラルは7歳くらいか。
タイトルは内容とはそれほど関係はなく、序盤で一度出てくるだけ。
ストーリーも少々つかみ所がなく、たまに時間がポンと飛ぶので状況を把握しづらい。
作中に出てくる町はウランバートルだろうか? 建物の密集がすごい。木造家屋とゲルが入り雑じっているのも独特だ。
モンゴル出身力士の台頭で結構身近になってきたモンゴルだが、まだまだ知らないことがいっぱいだなあ。