視力を失わない生き方 日本の眼科医療は間違いだらけ (光文社新書)
- 光文社 (2016年12月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334039592
感想・レビュー・書評
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深作さんによれば、目の寿命は個人差もあるがせいぜい70年くらいらしい。だから、それにあった使い方、心構えがいる。しかし、人間の体はそれ以上に長生きする。あるいは、長生きさせられる。そこでいろんな目の病気が問題になってきた。深作さんは世界的に有名な優秀な眼科医で、眼科医は目医者ではなく、外科医の一種でなくてはならないという立場だ。しかし、日本の眼科医は技術が低く、大病院であっても、まともな手術ができず、助かる病気も放置されたり、悪化したりしてきた。たとえば、緑内障はかかったら最後どうしようもないと言われているが、早期に手術すればそれなりによくなるそうだ。それをしないのは、医者に技術がないからである。深作さんは実は美術史家でもあり、眼科医の立場から画家の絵を分析した本『眼脳芸術論』(生活の友社)を出している。たとえばだれそれの絵の色彩が変化したのは、白内障の影響だとか、だれそれの絵の色の使い方から、その人が色盲であったとかという分析である。ぼくはこの本は先に読んでいたし、その人が有名な眼科医だということは知っていたが、本書をしばらく読むまでは同一人物だとはわからなかった。ただ、本書の一部はたしか少し前の『週刊現代』か『ポスト』かに出ていた記憶がある。その記事あるいは本書を読んで、深作さんに見て欲しいと思う人がどっと出てくるだろう。しかし、それだけに、診察までは1、2年待たされることになるのではないだろうか。
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眼科治療での外科手術の有効性がよくわかった。白内障や網膜剥離の手術についても新しい知識が得られたし、緑内障治療が手術単体で35,000円程度のものとはびっくり(実際はもっとかかると思うが)!血糖値の乱高下も防ぎたい。
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語り口が明快。それゆえに信頼できる。
言い切れるということは、自信、自負の裏返しなのだろうし、
目医者を蔑称と捉えているところからしても尚更。 -
知らないということはとても怖いことだけれど
どの情報が正しいのかを見極めるのかはこの情報が氾濫した世の中では困難、ということをまざまざと見せつけてくれる本。
わたしの目に何かあったら深作先生かそのお弟子さんにお世話になりたい。 -
本書を読むと、いかに日本の眼科治療が遅れており、専門医をしっかり選ぶことの大切さが分かります。また、世の中に間違っている情報が多いことも知らされました。
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こうした本に出会えたことに感謝。
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江部先生が糖質制限つながりでご紹介されていた本
ドクターX並みのドロドロ?日本の学会のレヴェルの低さを暴露
製薬会社との癒着や大学と学界の強固なつながりなど、お金が絡むと事実も都合の良いように捻じ曲げられるようです
どこにでもある話ですが、医療の世界でそれをやるのは勘弁してほしい
長くなりますので
詳細はブログにて綴っております
http://art-love.hatenablog.com/entry/2016/12/24/000000 -
レーシックや眼内レンズを
日本に導入した眼科医の先生の本
普通の眼科医とオペをする眼科外科医はだいぶ違うとわかった
白内障手術をする必要に迫られて手に取ったけど
勉強になった
知ってると知らないではだいぶ違う
なかなかキョーレツな先生っぽいけど