美しき凶器 (光文社文庫 ひ 6-7)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334723682

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾さん「美しき凶器」読了。かつてスポーツ界で名声を得た4名は、隠された過去知る仙堂からデータを奪うため行動を起こす。すべてうまく事は進んだように思えたのだが。。始めは表題の意味がわからなかったが、すぐに納得。4名を執拗に追いかける「毒グモ」。一人また一人とハラハラしながら読みました。最後は意外な結末。この物語を読んで、女性の強さ、女性だけにしかわからない共感が行動に影響を与えたんだなと感じた。読了感は切ない。思っていた以上に読みやすく、サクッと読めました。気になる方はどうぞ。

  • スポーツ界のタブーとそれに関わる殺人事件のお話。
    肉体改造と共に精神の改造の難しさ。
    また異次元のレベルを見てみたいという凡人の欲求の醜さ。
    等が描かれております。
    犯人を追う刑事側の目線が手抜きなので迫力には欠けるが、サクサクと読めました。

  • うーん、おもしろくないことはないけど・・・。 どこに(というか誰に)主眼を置くべきか・・・イマイチ入り込めないというか。 全員とは言わないけどもう少し人物像を掘り下げても良かったのではないかなと

  • 【あらすじ】
    安生拓馬、丹羽潤也、日浦有介、佐倉翔子。かつて世界的に活躍したスポーツ選手だった彼らには、葬り去らなければならない過去があった。四人は唯一彼らの過去を知る仙堂之則を殺害し、いっさいのデータを消去。すべてはうまく運んだかに思われたが…。毒グモのように忍び寄る影が次々と彼らを襲った!迫りくる恐怖、衝撃の真相!俊英が贈る傑作サスペンス。

    【感想】

  • 3
    スポーツでのドーピングをめぐる殺人事件の話。かつて世界的に活躍した4人の男女が過去を消すために、今も研究を続ける彼らのドクターだった仙堂を殺害する。仙堂の隠し球の巨女が復讐へ。
    最後のベイビーのセリフがとても悲しい感じ。

  • スポーツ選手のドーピングに絡んだミステリー。190センチの人工的に鍛えられた肉体が、元アスリートの四人を襲う。犯人の女性の現実離れした筋力や体力には、恐怖感よりも悲哀を感じる。

  • 2016105

  • 凶器と狂気は似てる。

    サスペンス?推理小説ではない。
    ドーピングの説明や人間離れした執念と肉体の描写に違和感がある。。。
    東野さんにしては構成や謎の設定がうまくなくて、最初の2、3ページで既になんとなく結末が分かるのだけれど(そしてそれが当たった)、持って行き方や語句の使い方は流石だなぁと思う。

  • ワタクシ的には『ある閉ざされた雪の山荘で』以来、久しぶり感のある東野作品。
    『ある閉ざされた…』の山荘モノ・ミステリーど真ん中から一転、スリリングなサスペンス的本作。

    旧題『タランチュラ』とあるように、毒グモのように強烈な殺人能力を持つ、強靭で「美しい凶器」と化した女性。
    狙った獲物を一人一人襲っていくその姿が、生身ひとつでの追い詰め方も相俟って、ゾクゾク・ハラハラ感を刺激しまくってくれます。
    「タランチュラ」と称されるその女性のエネルギー・パワー・スピードあふれる躍動感に、これまでの東野作品ではあまりお目にかかれなかった新鮮さをも感じました。

    読後感を一言で表すならば、「女性はおそろしい(+_+)」です(笑)
    「タランチュラ」の、脇目も振らず、獲物を着実に仕留めていく姿の一途さと恐ろしさ。
    冒頭から埋め込まれて、物語の根底に流れている、おそろしき謀略。
    愛する人を想い、また、母であることへの畏敬。

    そのほか、「タランチュラ」が「外」からの目線で、日本語や日本の街並み、日本の人々をどう捉えたかを描写したいくつかの場面を面白く読ませていただきました。
    確かに、漢字は読みづらいだろうなぁ...とか。
    日本の、特に関東中心部の住宅街では、建物ひとつ見つけるのも大変だろうなぁ...とか。
    繁華街等で見かける人々は、あんなふうに見えるだろうなぁ...などなど。

    私的には、最後の2頁が、それまでの350頁と同等の重さを感じられた本作。
    またひとつ、東野作品の「畏敬」の意味でのおそろしさを感じられた作品です。

  • ドーピングにより世界的に活躍したスポーツ選手4名 その秘密を知るスポーツ医学者

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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