パンドラ'S ボックス (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.13
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本棚登録 : 244
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334743192

作品紹介・あらすじ

画壇の若き寵児が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)。大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の陵墓に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は…(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き!デビュー作を含む初期短編7作と、エッセイ7編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 画壇の若き寵児が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」) 大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の陵墓に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……。(「踊る警官」)
    大胆な着想と鮮やかな謎解き! デビュー作を含む初期短篇7作と、エッセイ7編を収録。
    (2000年)
    — 目次 —
    仮面の遺書
    短編デビューまで
    踊る警官
    長編デビュー前後
    無残絵の男
    トリック嫌い
    ちあき電脳探てい社
    錬金術師・1996
    鬼子母神の選択肢
    『孤罠』の頃
    ランチタイムの小悪魔
    作家というお仕事
    幇間二人羽織
    作家交友録

  • 3

  • これまで文庫になっていない作品を集め,おまけとしてエッセイを追加した作品。北森鴻ファンとしては十分楽しめるが,ファンでない方はスルーでいいだろう。エッセイが楽しめたので,北森鴻ファンとして,おまけで★3かな。

    ○ 仮面の遺書
     暗号の謎を解く作品。暗号を解かれてしまうが,解かれることで,自分の犯罪がバレてしまい,暗号を解いた人物を殺害するというオチ。やや意外性のある短篇。北森鴻の幻のデビュー作

    ○ 踊る警官
     Y塚山御陵に死体を埋めたという話を出し,一度捜索させた上で,妻の死体を埋めたというトリック。一度探した場所は,もう一度探さないという心理だけで,一本の短篇を作ったというもので,北森鴻のウデのよさは分かるが出来としては及第点程度か。

    ○ 無残絵の男
     江戸から東京に変わった頃の話。直助が元次を殺そうとし,市松に自分の身代わりを頼む。元次が直助を殺害しようとし,市松を殺してしまうという話。ダイイングメッセージとして月岡芳年という変態絵描きが描いた作品がダイイングメッセージとして利用される。探偵の助手役が月岡芳年だったというオチ。

    ○ ちあき電脳探てい社
     「小学三年生」に掲載された作品という異色作。幽霊騒ぎの真相が,逃げたペンギンを世話をしていた同級生だったというもの。宝の地図も出てくるが,これは校長先生が子どものときに作った地図だったというオチ。資料的価値はあるかもしれないが,大人が読んで楽しめるレベルの作品ではない。

    ○ 鬼子母神の選択肢
     有馬次郎と折原けいが登場する大悲閣千光寺を舞台とするミステリ。裏京都シリーズの原型作品とのこと。Nという会社の「爆弾」を盗み出し自殺した河北という男の話。「爆弾」とさせる情報は,ソノシート状になったフロッピーとして,電動茶筒に入っていたというオチ

    ○ ランチタイムの小悪魔
     「女性自身」に掲載された作品。恋愛を絡めたミステリーになっている。占いを気にしすぎる男と付き合っている女が,新聞の占いを読ませないようにするという話を膨らませたもの。たわいもない話である。

    ○ 幇間二人羽織
     久生十蘭の「顎十郎捕物帳シリーズ」のパスティーシュとのこと。こういう作風の作品はあまり好みではない。アリバイもの。本当は双子のふたりが別のトリックを使ったと思わせて,本当の犯罪に挑むというもの。北森鴻としては及第点以下の作品かな。

  • 寄せ集めなんですが、それぞれ違う趣向で楽しめました。「踊る警官」「ランチタイムの小悪魔」が好きです。

  • 初期の短編集

    解説付が面白い

  • デビュー作を含む 短編集
    北森作品好きだから 読んだけど・・ 正直読むのに時間かかった、なw

    北森ファン以外は 読まなくていいかと・・(^^;

    短編集なんだけど 統一感がないので
    ごちゃ混ぜになってるから 読みにくいのかも・・

    巻中に 作者のフリートークというか過去話みたいなの載ってて
    そっちのほうが読み応えある!ウン (^^)

  • 北森鴻さんの様々なキャラが一冊で味わえる作品!

  • 【作品紹介】画壇の若き寵児が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)。大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の陵墓に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は...(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き!デビュー作を含む初期短編7作と、エッセイ7編を収録。

  • 仮面の遺書・踊る警官・無残絵の男・ちあき電脳探てい社・鬼子母神の選択肢・ランチタイムの小悪魔・幇間二人羽織

    デビュー作を含む短編7編&エッセイ。
    「小学三年生」に掲載されていたジュブナイルものまであって驚き。
    無残絵の男や幇間二人羽織などの、時代物が好みでした。

  • 北森鴻センセイのデビュー当初の短編作品と当時の暴露話エッセイを集めた作品。
    こうしてみると、改めて、センセイの作品の幅の広さに驚きます。これぞプロの作家という感じ。

    没後1年になりますが、なんか、またすぐにでも、次の作品が出てきそうな錯覚に陥り、寂しさが蘇ります。

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著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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