あの日にドライブ (光文社文庫 お 37-3)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 1960
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334745820

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めに、こんな男やだわぁーまじやだわ。人のせいにばっかりしたマイナス思考男。と、思っていたら中盤からの盛り返し。周りにいる人たちもそれぞれが前に進み始めるその瞬間は、普通の普通の話なのに、なんだか感激しました。

    サラリーマン、主婦、社長、いろいろいて、いろいろあるけど、ホント1日1日を大切に生きていけるひとのなんと少ないものか。

    と、我ながら思い返し、自らを省みるような一冊。

    過去の後悔も未来の不安もまずは置いておいて、目の前の今を大切にしようと、当たり前のことに気がつかされた。

  • 途中妄想する主人公に嫌気がさしたけどなんとか最後まで読めた。自分を顧みず周りを見下しタラレバばかり考えていても何も変わらない。運はやはり自分で流れを作るものなのかな。

  • 中年男のタラレバの語りにちょっと辟易になりながら読了。
    エリート銀行員が発した一言で職を失う、あるだろうかと思うが、職場での人事において理不尽なことはあるのだろう。タクシー業界のあるある、銀行という職場の雰囲気、はわかったけれど、妄想ばかりの男に同情よりも苛立ちの方が強い。

  • 牧村伸郎、43歳。元銀行員にして現在、タクシー運転手。あるきっかけで銀行を辞めてしまった伸郎は、仕方なくタクシー運転手になるが、営業成績は上がらず、希望する転職もままならない。そんな折り、偶然、青春を過ごした街を通りかかる。もう一度、人生をやり直すことができたら。伸郎は自分が送るはずだった、もう一つの人生に思いを巡らせ始めるのだが…。

  • 20170920


    好きな作家の作品。

    銀行を辞めてタクシーの運転手になった43歳の男が主人公。

    もと広告代理店の作家なのに、銀行、タクシーのことをここまでよく詳しく書けたものだと驚き。

    相当綿密な取材を重ねたのだろう。

    自分が生まれ育った家や、学生時代に住んでいたアパート、昔の職場、元彼女の実家など、確かにたまにふと行ってみたくなる場所がある。

    そして何年前の事だろうと考えると、結局自分が思いのほか歳を重ねている事に少々寂しさを感じてしまう。
    男なら誰しも同じような経験があるのではないだろうか。

  • タクシー運転手に転職した主人公が走る道の選択を人生に重ね、選択できた過去への妄想から「今」の大切さに気づく物語。誰もが一度は思ったことがある「あの頃から人生をやり直せたら」。昔、高校の担任が「人間は過去を美化しがち。私は今を大切にしたい。」と言っていて、共感した事を思い出した。

  • 2017.3/27〜4/5。イヤミスのあとにちょうど良い爽やかさ。エリート銀行員からタクシードライバーへの転職。これを読んでから、タクシードライバーさんがなぜか身近に感じてしまう。生きていれば現実逃避もしたくなるし、向き合うことからも逃げたくなる。振り返ることで見えてくるものがきっとあるはずだ。

  • SFっぽい感じなのかと思ったら…
    人生何度でもやり直せる。ドライバー伸郎の変わっていく姿がいい。

  • エリート銀行マンだった主人公、たった一度上司に反逆した為に会社を辞め、タクシー運転手に。
    外から見ただけでは分からない人の人生。
    人生にとって本当に大切なものは何か?
    家族の大切さ、失敗とはなんの失敗なのか⁉︎
    無い物ねだりをせず、見方を変えれば自分の人生も違ってくる。
    隣の芝生を眺めず、自分のうちの草取りをするべきかな(^^)

  • 2017.2.1(水)¥220(-2割引き)+税。
    2017.2.13(月)。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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