通り魔: 昭和ミステリールネサンス (光文社文庫 ゆ 4-6 昭和ミステリールネサンス)
- 光文社 (2018年9月11日発売)
本棚登録 : 30人
感想 : 3件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334777173
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ミステリ短編集。飛びぬけたトリックというわけでもないけれど、意外性のある物語とブラックさも感じられる結末が魅力的な作品が多いです。なかなかに悪辣なのだけれど、傍目にはユーモラスでもあるかも。
お気に入りは「喘息療法」。一番ユーモラスな読み口の作品。くすりと笑えて、ちょこっとだけ温かい気分になるような気も。このあと、この人たちはどうするんだろうなあ、ってなことを考えてしまいました。案外と仲良くやっていけたりして……?
逆にシュールでブラックさ全開なのが「六年目の真実」。ううむ、これもまた知らないほうが良かった真実、なのかなあ。しかしこの結末はあんまりだー。 -
寒中水泳 C+
天上縊死 A
死ぬほど愛して B
通り魔 A+
喘息療法 A
不可抗力 B+
六年目の真実 B
風の報酬 B
あるフィルムの背景もそうだったが、この作家は幅が広い。本格ミステリからブラックユーモア、スパイ小説と豪華なラインナップだ。お勧めしやすい。高クオリティな作品群である。
特に「通り魔」の大がかりなトリック、「嘆息療法」の計画破綻。物悲しさの中に、なんともいえぬ余韻を残す。
全3件中 1 - 3件を表示