アンと青春 (光文社文庫 さ 24-5)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334777449

作品紹介・あらすじ

美人で頼りがいのある椿店長。「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学生の桜井さん。そして、食べるの大好きアンちゃん。『みつ屋』のみんなに、また会えます。

未来に迷う女子にも、夢に押し潰されそうな男子にも、和菓子はそっと寄りそいます。
ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。これは、何を意味するんだろう──

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第2弾
    アンちゃんは、いろいろなお客さんや店員さんに出会う中で、対応に悩み、時には傷つくこともあるけれど、それでもわからないことは調べ、尋ねて、考える。相手が何を思い考えているのか、 そして自分に何が出来るのか 。
    そして、簡単に揺らぎ、いつまでも自信のない自分が、まっすぐ歩けるための核を見つけたいと願っている。
    アンちゃんのその人柄や成長が素敵で、ずっと見守っていたい。
    みつ屋のメンバーも相変わらず素敵。特に立花さん、なんか心配になってしまうけど心から応援したい。
    そして、食べ物が本当に美味しそう。和菓子はもちろんですが、中華街の小籠包も京都のパフェやラーメン、そしてほかほかの朝食。お腹空いてきた、、、

  • 私、梅本杏子(きょうこ)の母です。最近は杏子がデパート地下の和菓子屋さんにお勤めしていて、みなさんからずいぶん可愛いがってもらっているそうで、ありがとうございます。

    みなさんからは、アンちゃんと呼ばれているそうですね。気持ちはよくわかるのですが、そうではなくても娘はあんころ餅体型のことは気にしていて、ちょっと自分を卑下しすぎているところがあって、その呼び方は大丈夫なのかと要らぬ心配をしてしまいます。そうなの、思いやりもある良い娘なんですけど、一つのことが気になるとグジグジ悩むところがあって大変なんです。

    よく和菓子を買ってきてくれて一緒に食べています。和菓子の世界って、奥深いんですね。杏子がいろいろと蘊蓄を教えてくれます。全部先輩方の受け売りみたいなのですが、この前ひとりで調べていて何か生き生きとしていました。タンブラーに何か淹れて朝早く出て行ったりして。あの子もそろそろお年頃なのかしら。

  • R1.10.31 読了。

     和菓子のアンの続編。「自身なげだった前作よりはるかに成長しているアンちゃんは、すべてを優しく包み込む、和菓子のような存在になっている。」・・・解説より。
     デパートの和菓子店みつやでの仕事や個性豊かな椿店長、桜井さん、立花さんなど暖かくて居心地の良さそうな職場の仲間たちとの関わり、お客様、和菓子に込められた想いを通して、アンちゃんの成長していく姿が見れて、良かった。個人的には立花さんや隣の洋菓子店のパティシエの柏木さんとのロマンスを期待していたのだが…。
     巻末に「和菓子は本来、人の心を和やかにし、人と人との輪をつないでくれるもの。アンのシリーズが多くの方々に読まれることで、和菓子の輪がさらに広がっていくことを望みたい。」・・・解説より。と書かれていた。たしかにこのシリーズを読むと、和菓子が食べたくなりますね。
     続編に期待したい。

    ・「同じとこに生まれて同じ性別だって、スペックが違うじゃん。だからみんな、平等じゃないんだよ。そう思ったらさあ、もう男とか女とか、どうでもよくなった。・・・(中略)平等じゃないのが、当たり前なんだ。」
    ・「違う常識も認めるべきじゃない?『違うのよ』って切り捨てるんじゃなくてさ。」
    ・「自分で仮説を立てて、調べて、推理して。それを実行するのは、すごく良いことだわ。これは、どんな仕事にも使える技術よ。」
    ・「人はその立場によって物事の見え方が全然違う。たとえ同じような年齢で同じような性別でも、桜井さんと私が見ている世界が違うように。」

  • 和菓子って奥深いなぁって本書を読み思いました。

    歴史上の人物と同じ味を分かち合っている…
    なんて素晴らしいことだろう。
    日本文化って素晴らしい!!!

    和菓子に潜む謎解きも読んでいて楽しいし、何より季節ごとに和菓子が移り変わることで、食欲をそそられる。上生菓子もいいけど普通に最中や大福、饅頭に羊羹も食べたくなった。

    それにしてもアンちゃんの探究心と成長ぶりに感心。

  • アンちゃんの第2弾ダン。
    デパ地下の和菓子屋で働くアンちゃん、バイトだけれどその頑張りぶりには目が離せない。
    飴細工の鳥とかアヒルとか謎ワードのミステリー
    ん、パターン変わらないけどなんだか楽しそう。
    「ダイジョウブデスヨ」とかロボットになっちゃうとこ可愛かったなw
    甘酒って栄養価の高いスーパードリンクだって知ったので今度山に持って行こうと思いましたっw
    魔女の瞳、見に行きたい。

    アンちゃんいまだにコンプレックス持って自分を過小評価してるみたいだけど、関わる人の気持ちに寄り添って思いやることできるって凄い才能だと思うし元気があって◎です。

  • 「和菓子のアン」の続編。
    図書館に予約して借りた。
    当初、予約数ゼロだったのに、自分が借りた後、急に予約数が増えた。なぜ?と思ったらら、「アンと愛情」という続編が出たようだ。おさらい的にこちらの本を借りる人がいるのかな?

    アンちゃんこと梅本杏子19歳は、東京デパートの地下食品売り場の和菓子屋「みつや」でアルバイトとして働いている。
    バイトだからと言って、仕事に手を抜くことはない。
    食べ物大好きな杏子だけに、和菓子への探求欲も一層だ。

    ライトな感じの小説だが、和菓子の歴史や、用語、古典に至るまで、実はなかなか奥深い。しかし、アンちゃんというキャラを通して、読者をその世界にすっと引き入れてくれる。

    ちょっとした謎解きも、少女漫画のような王道ドキドキも味わえる、食欲の秋におすすめの一冊。2020.10.31

  • アンちゃんの社会人としての成長に、共感と応援の気持ちでいっぱいでした。
    アンちゃんらしい鈍さにも癒されます。
    2人が今後どんな関係に発展していくのか楽しみ。

  • 今日は桜餅を頂いています。
    アンちゃんシリーズ第二弾。販売の仕事の奥深さや裏側事情、和菓子にまつわることを一緒に学び、謎解きに頭ひねりながら物語が進む。『旅の気分』という魔法のスパイスでいろいろ買ってしまう駅弁フェアのアンちゃんファミリーにほっこり。
    わからないままにしないアンちゃんを励ます「自分で調べることが、学びの第一歩」、「日本人らしさは包み込むこと」という立花さんでも嫉妬するなんて。甘酒は江戸時代からブームとは、ちょっと飲んでみよう。
    解説の中山圭子さんの「菓子は本来人の心を和やかにし、人と人との輪をつないでくれるもの」でまた次のシリーズも楽しみになりました。

    • なおなおさん
      ベルガモットさん、こんばんは。
      私も今日、桜餅をいただきました。Duolingoでお勉強の合間にね笑
      いや、最近のベルガモットさんとMani...
      ベルガモットさん、こんばんは。
      私も今日、桜餅をいただきました。Duolingoでお勉強の合間にね笑
      いや、最近のベルガモットさんとManideさんのXP値の追い上げがすごいなと思いまして…( •̀ㅁ•́;)焦っております笑
      お二人のお陰で励みになっております(๑و•̀ω•́)و
      2024/03/03
    • ☆ベルガモット☆さん
      なおなおさん、コメントありがとうございます!
      桜餅美味しいですよね♡
      Duolingoでお勉強したら血糖値上げないとですね♪
      朝(夜更...
      なおなおさん、コメントありがとうございます!
      桜餅美味しいですよね♡
      Duolingoでお勉強したら血糖値上げないとですね♪
      朝(夜更かし宝箱)と夕方(早起き宝箱)のXP二倍の時に集中的にポイント稼ぎしております♪おかげで読書が少しおろそかになっております(≧▽≦)
      こちらこそフィードで応援くださりありがとうございまーす♡
      2024/03/04
  • 和菓子とアンシリーズの
    2巻『アンと青春』。
    ページをめくる手が止まらない。

    みつ屋のお客さんや縁した人達の状況に思いをめぐらせ心に寄り添う、優しい気持ちを持つアンちゃんは、2巻では悩む悩む悩む。

    自分の人生に、仕事に、本当は何をしたいのかに。『これっぽちも人生が決められなくて、足もとがぐらんぐらんなんですけど。』と悩む。自分の容姿やアルバイトという立場から更にコンプレックスを感じてしまう。

    でもアンちゃんのまわりには、アンちゃんの良さや優しさをわかってくれる友達や職場の人達がいる。そんなあったかな人達に励まされ、アンちゃんはどんな答えを見つけていくんだろう…楽しみだなぁ。

    全5話の中の
    『空の春告鳥』と『秋の道行き』が特に好き。
    春告鳥では、乙女男子、立花さんとアンちゃんの中華街デート♪

    秋の道行きでは、立花さんが残していった和菓子の謎をアンちゃんが解いていく。
    なんとも可愛くて素敵で美味しそうで…。
    あぁ、おもしろ楽しいが止まらない。

    3巻、『アンと愛情』、すぐに読みたかったけれど文庫本出てないのかぁ…。ハードカバーは高いし重いし場所とるしなぁ…。図書館で予約したらどれくらい待ちかなぁ…。
    うーん。やっぱり図書館だな!笑

    • おびのりさん
      ドキドキ♡
      ドキドキ♡
      2022/03/11
    • 松子さん
      もぅ!
      おびさん、かわいすぎです‼︎(^^)
      もぅ!
      おびさん、かわいすぎです‼︎(^^)
      2022/03/11
    • ひろさん
      おびさんっ( *´꒳`*)♡
      おびさんっ( *´꒳`*)♡
      2022/03/11
  • 続きが気になって一気に読んでしまった。あんちゃんに癒される。可愛い。

    和菓子のことも知れて、ちょっとしたミステリーもあって、何よりも癒される。

    でも立花さんとあんちゃんのとこは、あれ、あんちゃん違くない?え、師匠そうだよね!!ってなりました。笑
    新しい感じの胸きゅんでした。早く気づいて欲しいけど、今のこの関係も素敵。続きが気になります。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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