クローバーナイト

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911300

感想・レビュー・書評

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  • 共感!共感!共感!


    共感しかない!!


    5編からなる作品。


    3歳と0歳児を育て
    母とあまりうまく行ってない
    ワーママ育休中の私にとって
    共感しまくりの一冊でした。


    作品はパパが主人公となっていて
    全てパパ目線で語られているのもちょうどいい


    ママほど当事者すぎず 
    他人ほど傍観者すぎず
    ちょうどいい目線で語られていました。


    また1編ごとにきちんと伏線が回収され
    解決していくところも
    さすが辻村さんと感じました


    お気に入りは5つ目の作品。
    私の気持ちを代弁してくれたかのような内容で
    おばあちゃん世代は
    みんなああなのかなと思い


    なぜか涙が出ました。




    いやぁーよかったです

  • 子育てあるあるがいっぱいでしたが、生活レベルが高く少し現実離れしている感覚は否めませんでした。

  • 今年最初の本はこちら。辻村さん好きだし表紙が良かったし。
    子育て中の辻村さんだから書けた内容かな。
    幼稚園や保育園での関係性や、両親との関係。
    お受験やお誕生日会。子供が小さい時っていっぱい煩わしい事あるよね。
    そういうのを乗り越えて親も成長していくのだ。
    この鶴峯ご夫妻いい夫婦だね~


  • 子育て世代にぴったりな本でした。
    子育てパパの立場から書いてるのが新しい。
    このパパのように、当たり前に家事育児参加しているパパが一体どれほど実在しているのだろうか。

    題名の意味がすてき*





  • 四つ葉や三つ葉のような構成の中で、その平穏を守るために戦うクローバーナイト。お受験、保活、お誕生会、子供の成長問題、子供を巡る他者と、あるいは身内との複雑な人間関係、・・・・寸刻の油断もできない。誰しも日々、慄き、揺れながら、考え、生きていかなければならない。人は一人では決して生きていけない。改めて実感。

  • 共働きで4歳と2歳の子供を育てる夫婦には、保育園の問題、お受験の問題、誕生会の問題など、次から次へと難題が降りかかる。実際に子供のいない自分には「大変」としか言えないけど、その難題に立ち向かっていく鶴峯家の姿勢がとても素敵。タイトルの「クローバーナイト」のネーミングもとてもいいな、と思った。ラストの章では、2歳になる琉大の言葉の問題が描かれる。実際に17歳離れた弟の言葉が遅かったことで悩んだ自分には、こだわってしまう祖母の気持ちも分かるし、自分の子供を守るんだという裕と志保の気持ちも分かるし、何とも複雑な気持ちになった。

  • まず、この頃のお母さんお父さん達の苦労があって
    今、私は働けているなあと。
    保活はそれほど苦労しなくてもよかったのは
    本当にありがたいことだった。

    そして高校生を主人公にもできるし
    こんなパパママまで描き切れるなんて
    辻村さんの頭の中、一体どういうことなんだ…

    短編集のように
    各章ごとに起承転結が綺麗になっていて
    最後の最後にザ、辻村深月という感じの
    人間と人間の、女と女の、
    暗いけど誰にでもあるような
    言語化するのが難しいけど
    一度は感じたことがあるような
    そういうモヤモヤがお話になってて
    最後まで一気読みでした。

    うちもこんな旦那さんだったら
    よかったのになあ…。笑

  • 核家族の鶴峯家の日常を夫目線から描いた作品。
    ママ友や保活、お誕生日会や両家の親との関係など。そこで悩んでいる人の秘密を夫の気付きをきっかけに、トラブルを解消していく。
    育児や両家の関係など私にはハードルが高いなと思いながら読んだ。

    VERY連載をまとめたもの。

  • 都会の子育ては大変なんだと知る。私の住む田舎では、あまり考えられない窮屈な世界。
    でも、現実にあるのだろう、保活世界。

    日本の子育てのしにくさが、今の超少子高齢化社会を生み出していると痛感する内容。

    子どもを育ててやっているという感覚は私にはなく、むしろ子どもが私を親にしてくれると思う。

    親が子どもにできることは、視野を広げてあげること。家が安心して帰れる場所にすることだと思う。
    そんなクローバー

  • 4に近い3です!読みやすく面白かった!!

    この作家さん、有名なのに手に取ったことないな〜と思いながら手に取った本。

    家族とその周りを取り巻く関係のお話。
    ほんのり日常ミステリ風味。

    読了後、奥付を確認して納得。VERYで連載されていたんですね。
    載っていそうなお話でした。
    VERY読んだことないけど。笑

    連作集ですが、最後を除いて俯瞰してみると私も含め狭い世界で生きてるなー狭い世界の話だなーと思います。笑
    悪い意味じゃなくね。
    共働きで仕事っていう別の世界に属していても、やっぱり『子育て』の『パパ・ママ』っていう世界は独特で狭いなって。
    常識なんて、その属した世界で変わるもの。これは宗教や文化の違いとかそういう広いところでもそうなんだけど。
    保育園単位や学校単位って狭い範囲でも変わるもの。
    常識って恐ろしいな。(これは現実でもひしひし感じるところです)
    そういう狭い範囲の、でもすごく身近な世界線のお話だからこそ面白く読めました。

    最後の話はねー、難しいね。
    ひたすら自分に優しく甘い絶対的正義って。もう太刀打ちできないや。
    でもああはなりたくないけど、親ってそういうものでもあるのかなとも思う。ああならないとは絶対に言い切れない。
    これ、義母側にたった視点で同じようにこの人の文体で書いたものを読んでみたいと思いました。

    あと響くフレーズがとても多い本でした。
    きっと似たような子供を持つ今だから面白く読める本。



    @図書館本

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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