雨の中の涙のように

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 473
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334913618

感想・レビュー・書評

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  • 堀尾葉介を軸に、関わり合う人々の人生も描かれている。全てがハッピーエンドとはいかず、モヤモヤ感が残った。作中の人物像が薄く、状況説明が多いのがいい話だけに残念。

  • 59主人公が沢山の連作小説。最後の最後にサスペンスになるけど、葉介と縁のできたみんなが幸せになってほしい。

  •  心に染み入る物語でした。
     堀尾葉介は,人気俳優ですが,容姿に恵まれているだけでなく,性格もよく,誰にでも好かれる人物です。
     ただ,どことなく,儚げで,心に何か抱えていそうな印象は受けます。
     ラストの章でその謎が明らかになりますが,悲劇的な過去が,また「堀尾葉介」という人物像を形成したのだと思いました。

     個人的には,ペット探偵と「堀尾葉介」との話がほっこりします。
     作中に出てくる「セント・オブ・ウーマン」は,最後のアル・パチーノの演説が素晴らしい,私も大好きな映画です。この映画のラストを思い出して,思わず涙ぐんでしまいました。

     個人的には,「堀尾葉介」と絡んだ登場人物が,他の章でももっと出てきて,より大きな連関の輪がみえる物語になっても素敵だろうなと思いましたが,よい物語を読ませていただきました。

  • 昭和の映画好きにはたまらんです。

  • 堀尾の事を他人の目を通して書かれている。

    彼にあまり興味を持てず、読み進めるうちどうでも良い気持ちになった。

  • 2020.11.12

  • 最近作風落ち着いてない????気のせい????

  • 連作短編集。
    アイドルグループ出身の人気俳優がすべての短編に登場する。
    ルックスがよくダンスも演技も巧くカリスマ性があり性格もよくて庶民的。
    そんな奴いるかーい!ってくらいのスター。

  • ぼくが読んだ遠田さんの中で初の短編集。まあ広い意味での連作ではあるのだが、それぞれの短編につながりはなく、1人のキーパーソンを除いて登場人物も異なる。短編ゆえに描写は控えめで読みやすく、それでいてしっかりと余韻が残る。1編ずつを味わいながら読んでいくと最後にすべてのピースがはまり、1枚の絵が浮かび上がる。そんな感じの作品だった。おすすめの1冊。

  • 「上手いんだけど、あまり印象に残らないな」と読んでいてずっと思っていたが、最終章でやられた。全ての章に、堀尾葉介という有名俳優が関わってくる連作短編。どの章もなかなか読み応えがあるし、しっとりした雰囲気や情感の機微が良い。でもなんかインパクトがないんだよな~..と思っていたが最終章、堀尾葉介が主人公の回でガツンときた。これまでの章との落差で結構ショッキングだったけど、俳優という職業の彼が本当の自分を取り戻せたのかな?と思えるようなラストが光っていた。堀尾葉介は本当にいい人だ。雨の日に読めてよかった。

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著者プロフィール

遠田潤子
1966年大阪府生まれ。2009年「月桃夜」で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位、2017年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『銀花の蔵』『人でなしの櫻』など。

「2022年 『イオカステの揺籃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠田潤子の作品

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