- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334924041
作品紹介・あらすじ
これが-僕が出会い、見送ってきた「東京」。生きる哀しみを引き受けたおとなのための"絵のない絵本"-最新連作長篇。
感想・レビュー・書評
-
[再読]
本書は、何回読んだか分からないくらい読んでいる。
その度に、主人公である進藤の心が少しずつ分かってくるような気がする。
進藤と同じ歳だから分かる心。
そして、これからは歳上として、分かる進藤の心。
今でも、これからも本書は重松清の1番好きな作品であり続けるであろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
重松清さんの作品は、いつも人に寄り添ってるなあと思います。別に泣かせようとはしていないとは思うんですが、泣けました。
-
2015.12.23
-
⑧/54
-
寂しい人たちの哀しい物語であるかもしれないけど、根底には作者が人を観る優しい視線を感じることができる。
「僕が出会い、見送ってきた「東京」が、目の前に現れては消えていく。」 -
2004.12.23
-
重松さんといえば学生や家族をメインにした話が多いのですが、今回は主人公のフリーライターが出会った人達の連続短篇集でした。
主人公は元絵本作家で、一作品賞を受賞してから一作も書くことが出来ずそのままフリーライターとして仕事をしている中、何度も自分の絵本に再会します。本作に出てくる人達の職業や年齢はバラバラで、物語をつなぐものはこの絵本になります。
はっきり言って明るい話ではありません。読み終わったらちょっと気分が少し暗くなってしまいますが、一生懸命それぞれ日々暮らしている登場人物の思いが読んでいて伝わってきました。
重要な役割を担うこの絵本は、殺人事件を題材にしていたり、登場人物もそれぞれ悩みを抱えていてとにかく重いです・・・しかし、短編ごとに結末は異なりますが主人公に出会った後にはそれぞれ少しですがこの絵本をきっかけに少し明るい未来に足を進めているところが唯一の救いでした。
内容は決して明るいものではありませんが、とても読みやすかったです。 -
さすが重松さん。
親父書くの上手すぎる。
「哀愁的東京」いいね、うん。
性善説は「甘えた」ねぇ。
性悪説なんやっけ、本返しちゃった。
淋しくて、悲しくて、温かくて、
最後にちゃんと希望を。
だから重松さんはいい。
今のひとなんてみんな
何かしら「某」なんだろうな。 -
絵本作家、進藤。書けなくて副業のフリーライターで生活。
ライターっていろんな人のいろんな面を見る仕事なんだなぁ。