リリイの籠

著者 :
  • 光文社
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感想 : 130
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925864

感想・レビュー・書評

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  • 表紙がかわいい
    きらきらの青春、そのまんま。

  • 仙台にある私立女子高が舞台。
    女子って色々あるよね。
    目には見えない上下関係、嫉妬、見下したり見下されたり。
    卒業して、教育実習生として戻ってきても、先生となって戻ってきても、女子はみんな、それぞれ周囲の女子に複雑な感情を抱いている。
    最後の「ゆうちゃんはレズ」って話は、如何にも女子高っぽい話。良くも悪くも。

    この作者の凄い部分は、これだけネガティブだったり嫌な感情を書き表してるのに、最後にはちゃんと何処かに行き場を持っていってくれること。
    お陰で安心して読める。


  • 練乳をかけた苺みたいな甘酸っぱさが心地いい。
    女の子で良かったと思える短編集。

  • タイトルだけ見て、女の子同士の恋愛の話かと思ったけど。
    それだけってわけじゃなかった。

    高校時代を思い出す感じ。

    わーあまーい、すっぱーい、リアルにいたーい。

    今は昔の話なので、やたらめったら懐かしい感じ。
    ちょうど、現代に生きる女子高生たちの話。

    そうだ、確かにそんなだった。
    そんなこともあった。
    そんな子もいた。


    さらに年くってから読みたい本です。

  • 女子高に通う生徒、先生などなどいろんな視点から一つ一つ大切に描かれているような短編集。
    すんごいリアルだ、と思った。
    自分がかつて通っていた女子高にそっくりでびっくりした。
    登場人物もそうだし、なんていうか、教室の配置とか?
    人気者競争や仲間外れや、ひがみやねたみ。
    そういうどろどろした空気が流れるときもあれば、
    きゃーきゃー盛り上がったりほわほわとしていたり
    あったかくてぬるーい空気が流れるときもある。
    すんごく女子高だな、って思う。
    女の腹黒い部分とかを、ずたずたに描くのではなく、
    そういう部分までもを爽やかに描く作者に拍手!って感じ。

  • まず、表紙が可愛い。
    靴下のワンポイントとか、お花がちょっと出っ張ってて。

    肝心の中身ですが、
    高校生の話ですが、中学時代を思い出させる感じだった。
    こういう閉塞的な人間関係が、私の中では中学生の印象なんだろうね。
    ねじれていく感じが、とてもリアル。

    私は女子高出身なんだけど、
    女子高ってあんまり、同性間の人気取りみたいのがない印象があります。
    みんな好きなように過ごしてます。うちの学校だけかもしれないけど。

    後輩に好かれる女の子の話があったけど、確かに「あの先輩かっこいい!」みたいなのはわりとよくありました…異常にくっつく友達とかいたし。
    そういう感情は、実は結構恋と近いところがあって。
    ゆうちゃんはもしかして、勘違いしてしまったのかもしれない、と思ったり。
    本当にもとからそういう子なのかもしれないけどね。

    高校生の話ばかりだと思っていたら、先生と生徒、先生と教生の姉妹といった
    ちょっと違った人間関係が読めて面白かったです。

    短編で、でもそれぞれつながりがあるという形式が結構好きです。

  • 同姓に好かれるためにはしゃぐってわかる気がする。女子校出身者は独特ののりがあって、女子にだけわかってもらえればいいんだもんみたいなところがある子が多い。

  • 仙台の女子高を舞台に、生徒や先生を主人公に繰り広げられる7編の物語。
    時にゆるく、時に残酷に過ごす青春の日々。
    高校生ってこんなに不完全だったんだ。
    自分の遠い記憶を呼び戻せば、やはり赤面せずにはいられない。

  • 底抜けに青い春。

  • <b>ひとつ知るごとに、雪の結晶を手のひらで受け取るような感触があった。雪は手に触れれば溶けて消えてしまう。けれども水滴になって汗と混じる。</b><br>
    (P.204)

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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