- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334927011
作品紹介・あらすじ
優しい夫と愛しい子供との日々に、突然襲いかかる父との再会。忌まわしい過去を、おぞましい父の存在を、決して知られてはならない。家族を捨て、憎しみを胸に、死と隣り合わせの父親と彷徨う生活が始まる。どこへ行けばいいのか、いつまで逃げればいいのか…。追いつめられた女の苦渋の選択も切ない、哀しみの長編サスペンス。
感想・レビュー・書評
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優しい夫、可愛い子供、理解のある姑。一見何の問題もない幸せな生活。なのに突如としてそこから「逃げる」はめになってしまうというサスペンス。いや、別に逃げなくても良かったのになあ、と冷静に考えてみるとそう思うのですが。だからこそ彼女の緊迫感と焦燥感がよりいっそう痛々しく感じます。
虐待の記憶とその連鎖、というテーマも悲しくて。やがて明らかになる真相は救いのあるものだけれど、だからこそ今までそれがずっと隠されたままだったというのがあまりに悲しいなあ。 -
なんで逃げなきゃいけないのか、甚だ疑問でしたが、最後に真実にたどり着いてよかった。
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他の方のレビューにもあったが…澪の行動が理解できない。追い詰められてもはや正気ではないのか?それなら、まあ分からないでもないが。お金のためにヘルスで働いてしまったらもはや二度と夫の元には戻れなくなるのでは?周りの人が皆いい人だったから無事でいられたが、ホントなら身も心もボロボロになっているはず。
良かったね、澪さん。 -
おもしろかったです。
ずっと、どうなるんだろうどうなるんだろうという気持ちを持って最後まで読めるので先が気になって仕方がない。
濃い内容でした。 -
913.6ナガ 2015.7.15
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自らの中の子供を虐待してしまいそうな衝動に怯え、穏やかに見える家庭から逃げて、そのルーツといえる父と逃避生活をする。家族に秘密にして、病気の父とすごさねばならないと決意するところの必然性に共感できず、逃避している間の切迫した主人公の気持ちにあまり入り込めなかった。後味はよい。
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最初からどんどん引き込まれましたが、あちこち理解しがたい内容でした
昔、虐待されていたかもしれない父親とまさかの再開!
再会してしまった余命一年もないお父さんと一緒に、満たされた家庭を棄てて何故か逃げ回る主人公の柴田澪さん
何故逃げる必要があるのか理解できませんでした
優しく寛容な夫と義母に過去を知られたくなかったから?
虐待を受けていた自分が子供を虐待してしまいそうだったから?
永井さんの作品は読みやすくて好きなのですが、この作品はちょっと無理があります