七人の鬼ごっこ

著者 :
  • 光文社
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927493

作品紹介・あらすじ

秘密の場所が結びつけた子供たち。彼らは成長し、それぞれの生活に追われていた。そんな中、懐かしい人物からの電話が、彼らが封印したはずの記憶を蘇えらせた。ひとり、またひとりいなくなる…。電話のベルは死の鬼ごっこの始まりの合図なのか?メンバーの一人であるホラーミステリ作家が、この不可解な事件に巻き込まれていく-。

感想・レビュー・書評

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  • 夢中で遊んでいるうちに気がついたら知らない誰かが一人増えていた
    というホラーギミックと、童謡に秘められた都市伝説的な恐ろしさ。

    おそらくその2つの組み合わせから着想して作られたのではないかと思うけど
    主人公が編集者上がりのホラーミステリー作家で、手がけている作品が
    実際の不可思議な出来事とリンクしてという三津田フォーマットに落としこんで
    水準以上のホラーミステリーに仕上がっている。

    読み始めてから中盤までは完全にホラーと思って読んでいたので
    犯人探しをしている主人公と友達に対して、
    怪異の仕業だよ、もう逃げられないよ!と慄きながら読んでたら
    最後に来て犯人当てがはじまってしまって、
    え、これミステリーだったの・・・という状態でした。

    最終的にとりあえず事件の決着はついたのですが、
    あの人物はどうしてあんなことをしたのかという謎は
    結局最後まで明かされないまま、ホラー部分は余韻を残した状態で
    三津田作品らしいといえばらしい、終わり方でした。

  • 読み終わるまでに時間がかかってしまった。

    だるまさんがころんだ、の言葉にかけたホラーミステリー。小学生の頃よく遊んでいた6人の仲間たち。今では年に1度か2度電話で話すのと、年賀状のやりとりぐらいになっている。その中の1人が自殺を仄めかす電話をしてきた。相手が出なければ死ぬと言うルールで。そして当時の仲間に連絡を取り、不可解な事実に騒然となる。もう1人いたような…達磨堂、瓢箪山とワードは浮かぶが肝心な所が思い出せない。過去から、どうして現在こうなっていったのかを探っていく。

    まずまず面白かったが、やや消化不良。

  • 鬼ごっこでここまで怖い話が…

  • 終始雰囲気がホラーだった。ホラーミステリーとはこれのことかと納得。最初は読むのに一苦労したが、中盤から終盤にかけてはテンポがよかった。犯人の動機は弱いかと思ったが、母親が子を亡くす気持ちを考えるとあり得る話だと思った。少しのきっかけで連続殺人事件が起こることに恐怖を覚えた。

  • もっとホラー寄りな話だと思ったんだけど、読んでみたら作中の主人公のジャンル通りホラーミステリってのが一番しっくりくる感じだった。
    結局ホラーとしての要素は蓋を開けてみればほとんどない感じ。
    幼少時代の友人たちが次々と殺されていくという展開は面白いので読むのは楽だった。最後の警部とのやりとりで、犯人が二転三転したのが驚きだった。あーやっぱあの人かーと思ったら否定されて、あーこっちかと思ったらまた否定されて、最終的にあの人は予想外。明らかになれば何とも後味が悪い事件で切なくなった。

  • 遠く幼い頃の無邪気な記憶と、そこに潜む忌まわしき事件。住人から畏怖される謎の一族。異形の神。ノスタルジックで穏やかな子供たちの日常に背景があるからこそ、際立つ悍ましさ。ホラーとミステリーの見事な融合が知的好奇心を駆り立てる。さり気なく刀城言耶が登場するのも嬉しい。

  • この作家の本は二度と読まない。それほどつまらなかった。
    ホラーミステリとカテゴライズされているようだが、ホラーとしてもミステリとしても成立しておらず、そもそも文章自体も未熟で、キャラクターにも魅力がない…。
    なぜこの作家がプロなのか疑問に思うレベルだった。

  • 図書館。前に著者の作品を読んで面白かったので。
    悲しい、悲しいお話だった。みんな幸せになっていてほしかった。
    達磨堂の中について、どこかでまた記載があるのかな。

  • 本の表紙で選んだ、初めての作家さん。
    展開もおもしろく、ラストも犯人が二転三転。

    ただ、携帯が紛失しても、警察が携帯会社に頼めば、着信履歴なんて、すぐ分かるはず。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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