トネイロ会の非殺人事件

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 206
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928056

作品紹介・あらすじ

この中に、犯人じゃない人がいるみたいですね。

月面基地に派遣されるための訓練に。
あるいは、少なからぬ遺産の分配を得ようと。
はたまた、憎むべき脅迫者への復讐を遂げるべく。

私たちは、集まりました。
何が起こるのか、予測もできないままに。

小説宝石に掲載されたミステリ中編、三本を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 筋立てが面白かった。
    トネイロ、裏表紙に「TONEIRO」と書かれてなければ、気付かなかった。。

  • 小川一水によるミステリ?
    悪くないです。
    アッサリ目でサクサク読めました。

  • 推理もの風の短編3本
    多分推理小説として書かれたものではなく、最初から推理風味のライトな娯楽小説として書かれていたんじゃないかと感じる

    実際文体も内容も軽やかでとても読みやすくあっさり読了できたし、読後感もさっぱりしたものだった。(直前まで円城塔の文字渦を読んでいたので、さっぱり感とてもよく感じられた)

    ちょっと時間あるなー軽く本でもよみたいなーという気分のとき、きっとちょうどいい本

  • 小川一水さんによる、三篇のミステリ短編集。SF要素ありの話もあります。「くばり神の紀」が面白かった。遺産を手にするはずのなかった庶子の女の子が遺産をもらった。そのわけは……。どっちにいくのかわからない感が最後まで。そして主人公の女の子とひょうひょうとした30代の男の組み合わせがおもしろ。

  • 2016.5.9 読了


    3編からなる短編集でした。

    どの話も 独特で、よくこんな話
    考えつくなぁ。。。と。

    不思議な面白さでした。

  • 15/12/26読了。
    まあ、なんで私はこれを読んだんだろう…ていう。

  • 中村佑介さんの装画に惹かれて。小川一水だからなんでもありだよね、ぶっちゃけとか思ってしまったり。SFって少し苦手ジャンルかもなー。書く人にもよるんだけど、想像力を駆使するのがしんどい時には読めない。表題作よりも一番最初のお話の方が良かった。『煙突にハイヒール』よりは少し読みやすかったかな…?2012/636

  • (収録作品)星風よ、淀みに吹け/くばり神の紀/トネイロ会の非殺人事件

  • ラストは衝撃の展開‼
    面白かった(●´艸`)

  • 「驚愕の展開。感動的な反転。鮮やかな結末。」作品紹介にあったこの一文に激しく同意!な、中編ミステリー3編。
    個人的にはやはり、SF色の強い「星風よ、淀みに吹け」が好き。月面基地建設を見据えて作られた実験閉鎖施設での密室殺人。誰が、どうやって、何故殺人を…!?人間の「善」の部分、「悪」の部分がオセロのように白黒何度も反転しながら捻じれていく展開に、誰が善?悪?と何度も問いつつページを繰った。リーダーの江綱のキャラクターがとてもよい。クライマックスの叫びは、胸を締め付けられる。
    同じくオセロ的な反転に翻弄されたのが、表題作。憎むべき脅迫者への復讐を遂げるべく集まった10人のトネイロ会。こちらは思いっきりミステリーだが、まさかな起承転結に度肝抜かれました。ミステリーを読み慣れないもので、何度も「???」という状態になってしまったが…。様々な世代の登場人物が集まっていたけど、読み始めは誰が誰だかわかりにくく、キャラが立っていたのは数名だったような。殺人に参加していない「非」犯人を探すという設定は斬新だなと思いました。
    このトネイロ会、TNEIROと表記するようなんだが。表紙をじっと見ていると、「ん?」とあることに気づく。
    ミステリーファンの方ならピンとくるのかな。わたしはすぐわからなかったが(汗)機会があれば、着想を得るきっかけとなったであろう作品にも触れてみたい。
    三作品共、どこかおぞましいんだけれど、読後感は重くない。それが小川さんらしいなと思う。何をもって「善人」「悪人」と判断するのか…善悪の境目が溶け合った、グレーな部分のグラデーションについてすごく考えさせられる一冊。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川一水の作品

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