神の子 上

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929572

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  • 『天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。』

    愚かな母が産み、出生届も出されず戸籍すら持たずに放置されていたヒロシ
    稔は唯一の友達であり、外界とのたったひとつの接点だった。
    14歳で家を飛び出し生きる為、室井の組織で振り込め詐欺のシナリオを書いていた。
    室井の命令で稔を殺せと命じられ…。
    稔が逆に組織の人間を殺してしまう。
    ヒロシは、稔の罪を被り組織から逃れるように少年院へ…。
    少年院で戸籍を取得…町田博史…IQ161以上…。
    少年院で、稔に良く似た体型・知的障害の雨宮と出会う。
    しかし、雨宮の知的障害は演技だった。室井の差し金だった。
    いつまでも、町田を欲する室井…。
    教官の内藤の計らいで金属加工会社に住み込む
    家庭の温かさを知って欲しい…。
    しかし、身元引受先にも決して心を許す事の無かった町田
    大学に通う町田の人間関係は少し広がり始めた。
    しかし、町田を巡って不穏な動きをする影も見え隠れしていた…。

    先の展開が気になり一気に読めました。
    愛されず、愛さず、己の頭脳だけを頼りに生きて来た町田
    生き残る為には手段を選ばない…。
    町田の起こす会社はどうなるのか?
    組織の黒幕の室井がそこまで町田に拘る理由は?
    雨宮と行動を共にする小杉とは何者なのか?
    稔と再会出来るのか?
    心を閉ざす町田の様子が少し変わってきているのでは…。

    謎が深まるばかり…。
    町田の運命とは…。
    下巻が楽しみです。

  • 面倒臭いしお金がかかるという理由で出生届が出されず戸籍がないまま生きてきた推定18歳の少年「町田博史」。
    愛されることを知らず、生きるためにはどんなことでもやってきた彼の瞳は暗く冷たい。彼の中の小さな光、 優しさを信じたい私は彼の言葉や行動に翻弄されっぱなし。
    町田の不思議な魅力や才能に惹かれ少しずつ彼の周りに人が集まる。その中には闇の組織の姿も…。

    町田を変えるのではなく、私の力で変われるチャンスをあげたいと言う悦子さんの言葉に感動。徳さんの言葉にも。彼らの思いが届き町田は変わる事が出来るのか、下に続く。

    • azu-azumyさん
      けいたんさん、こんばんは~♪
      薬丸岳さんの『刑事のまなざし』を読み終えたばかりなのですが、すっかり薬丸ファンになっています。
      と言っても...
      けいたんさん、こんばんは~♪
      薬丸岳さんの『刑事のまなざし』を読み終えたばかりなのですが、すっかり薬丸ファンになっています。
      と言っても、まだ3冊しか読んでいないのですが~(苦笑)
      この本も面白そうですね!
      ぜひ、読んでみたいです。

      『賢者はベンチで~』にもコメントありがとうございます!
      とっても嬉しいです♪
      近藤史恵さんのおススメ本とのことですね。
      私が近藤さんの本と出会ったのは『タルト・タタンの夢』でした。
      この本で近藤さん好きかも…と思い、すぐさま続編の『ヴァン・ショーをあなたに』を読みました。
      そして、すっかりハマりました~(笑)
      『サクリファイス』はちょっと…、とのことでしたら、やっぱり『タルト・タタンの夢』はいかがでしょう~♪
      2015/11/12
  • 昨日読了。
    今、下巻を読んでいるが、退屈である。
    頑張って読まなければならないという、妙な読書になってきた。

  •  無戸籍で学校にも通ったことがない、町田。
    でも、IQ161という驚異的な能力を犯罪組織から狙われる。
     恩人の工場を救うためにその高い能力を使おうとする町田の手段が早く知りたくて、下巻を早く読みたいです。
     又町田の唯一の弱点である、ミノルとの今後も気になります。

  • ごった煮エンターテイメント!といった趣の、いい意味で薬丸さんの印象を裏切ってくれる作品。
    ハードボイルド風のプロローグが続くかと思いきや、まさかの池井戸潤さん的展開へ…。
    後編が楽しみ。
    ところで、登場人物の名前もまあ、ごった煮感が半端ない。
    どこかで聞いたような名前が続々。
    ムロイさんは踊る…のあの人しか思い浮かばないし、極め付けは松ちゃんに小杉て…笑

  • *母親の育児放棄により18歳まで戸籍がなく、義務教育すら受けていない主人公が、家を飛び出した後にIQ161以上の天才的頭脳を認められ、詐欺の世界で身を立てていくがー*
    上巻は人物設定もストーリー展開もよく練られて、面白さにわくわくしながら一気読み。感情の欠落した主人公がちらりと見せる人間らしさも良い。ただ、下巻になると急に失速感が・・・悪のフィクサーがあっさりやられ過ぎだし、組織の人間関係やスパイ合戦もややこしい。他にも、周囲の素人さんが無鉄砲過ぎる上そのくだりが長くて食傷気味だし、木崎のラストは無理矢理過ぎてがっかり。全体的には面白い展開なだけに、下巻の出来が残念でした。てことで、上巻☆5、下巻☆3です。

  • 三者三様になってきた。気になるのは雨宮。
    まっとうに生きてくれ。

  • 殺人事件の容疑者として逮捕された少年には戸籍がなく、一方で知能検査ではIQ161以上を記録した。そんな天才的な頭脳を持つがゆえに、彼の周りにはいくつもの陰謀がうごめいている。
    上巻から緊迫した展開が続き引き込まれていく。一体どんな結末が待っているのか。ページをめくるのが止まらない。下巻へ続く。

  • 薬丸さんの小説は少年犯罪や刑法39条など犯罪に関わる難問題をいつも題材にされていて、本当にチャレンジャーだなと感じます。訴えたいことが一つ事、はっきりされているからなのでしょうね。

    ちょうど少年犯罪の贖罪についての本を併読しているので、上巻前半の話は非常に臨場感を感じながら読みました。

    上巻後半に入ってくると、ばらばらだった話がたぶんこうきてこういってああなるだろうな、という予測がついてきて実際そうなりました(笑)
    でもきっとここからなのだろうな、といいところで区切りのついた上巻を読み終えて思います。

    これからの展開にどんでん返しがあるのか、あっと驚く何かがあるのか、薬丸さんならきっと何かあるだろう!ないわけないさとものすごく期待をしながら、そして主人公の人生はどういう方向へ行くのか楽しみに下巻へ進みます。

  • 殺人事件の容疑者として逮捕された少年はIQ161以上の持ち主で、戸籍が無かった。孤独な天才児に近づいてくる者は善人、悪人。その知能を利用しようとする陰謀に巻き込まれていく。穏やかな生活を続けてほしいと願いつつ下巻へ。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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