ファースト・プライオリティー

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344002296

感想・レビュー・書評

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  • 31歳の女が出てくる短編集。最後の『小説』が一番面白かった。幸せな思い出ほど刃になって苦しめる。ぼんやりしていると暗い気持ちが襲ってくるのでかならずウォークマンを聴く。ちょっとの空き時間が怖くて必ず文庫本を持っていた。…よくわかる。関心を持ってくれない人に関心を持ち続けることは苦しい。幸福な時間は終わったのだ。人は過去には戻れない。

    いくら考えても調整出来ないことがあるものだ。電車で橋を渡った瞬間、唐突にワクワクした感情がこみ上げてくるような日を信じて、私も腐らず一日一日出来るだけたくさんのハッピーを見つけながら生きてゆこう。

  • 31歳の31通りの話。自分のファーストプライオリティは何だろうと考える

  • かなりお気に入りの一冊になりました。

    自分にとっての最優先事項は、たぶん決まっていて、自覚の有り無しに関係なく、みんなそれに沿って進んでいるのかなーと。

    短編は短く、さらりと読めますが、読みながらひとつひとつの物語に入り込めます。

    好きな作家さんがまた一人増えてにやにや。

  • 初の山本文緒さん。もっと女女してるかと思いきや、ものすごい短編だからかあっさりしてた。優先順位って生きてく中で変わっていくもんだと思うけど、人それぞれこだわりってあるよねーって思う一冊。個人的には「いいんだよ。当事者じゃない人間は当事者と同じ気持ちにならないで。いつか自分がそうなった時に頑張れば」っていうセリフにぐっときた。

  • ほとんどが可哀想な31歳女性の短編集。短編の長さは丁度よい感じです。

  • いろんな形で悩んでとまどっている31歳。ものすごく短編なので、もうちょっとまとまりのある話が5つくらいでもいいかな。

  • すごく短いので読みやすかった。初恋が、怖いなと思った。一度好きになったら、その人しか見えなくて、その人の全てを肯定してしまう。まさに、恋は盲目。

  • 同棲を解消してから車に住むようになった女。
    ギタリストとしてバックバンドにいる女。
    ジンクスにこだわる女。
    盲人と出かけるボランティアを始めた女。
    三十一歳の女と再婚を繰り返す男。
    そして小説を書くために夫と別居した女。
    三十一歳の女たちを写し取った短編集。
    装丁:松山智一

    山本文緒は短編の方が暗さがほどよくて好きかも。
    仕事も恋愛も転換期である三十一歳の難しさ。
    実際にその年を通過しないと書けない本だと思う。
    最後の話はあとがきみたいなものだと思っていいのかなぁ。

  • 長編は苦手だけどケータイ小説はもう飽きちゃった人へ
    短編は物足りないから読まないという人へ

  • 半分ぐらい読んでから登場人物がみんな31歳の女性なのに気付いて、あと半分読もうと思ってる。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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