- Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344010581
作品紹介・あらすじ
建設コンサルタントの二宮啓之を、三たび誑しこんだ疫病神・ヤクザの桑原保彦。次なる獲物は数十億円に及ぶ大手運送会社の闇のマル暴対策費。そのシノギは追いつ追われつの壮絶な裏金争奪戦となった…。リアルでコミカルなセリフ回し、白熱のバイオレンスとサスペンスが読者の興奮神経を直撃する、超弩級のエンターテインメント大作。
感想・レビュー・書評
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疫病神シリーズ第三段。なかなかの長編大作でした。
相変わらず、腐れ縁二宮・桑原コンビのやり取りが楽しい。前二作と比べると、展開、相関は一番分かりやすかった。
二宮の声に出せない心のつぶやきもだいぶ強気に。
このしぶとい二人の行く末をまた追っかけてしまいそう。
次はどの業界の裏社会がテーマになるのかな?
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疫病神シリーズ第三作。
今回は宅配便業者と警察との癒着に絡んだ裏金を狙う。
前作では北朝鮮まで追いかけっこをしたが、今回は沖縄。
このシリーズを読むと、日本で商売をするには警察とヤクザと政治家に金をばらまかないと物を一センチも動かせないのかと思えて、ワイロが横行する余所の国と変わらないではないかと思ってしまう。
またヤクザも決して割りの良い商売ではないなと見える。あれだけ金を使って喧嘩して自分も怪我して、二宮もボロボロになって、その割には手にしたお金はそう多くない。
喧嘩に勝っても負けても手打ちの金が要るし、後始末にも金、組にも金、残ったお金はこれだけならヤクザも大変な商売だ。
相変わらず桑原と二宮とのやり取りが楽しい。 -
「疫病神」シリーズ第3弾。今回は桑原から、賭け麻雀に二宮が誘われることから始まる。ただの麻雀のはずが、その裏には運送会社と警察官の間の贈収賄の疑惑があり、またしても二人はトラブルに巻き込まれていく…前作の北朝鮮の細かい描写が読みにくかったせいか、今作でも2段書きなのだが、読みやすく、意外に早く読了。桑原と二宮の性格やストーリー展開に慣れて来たせいもあるかも。正直、「早く続きが読みたい!」と思うような中毒性もないのだが、次はいよいよ、映画化された「破門」とりあえず、ここまでは読んでみる。
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黒川博行の疫病神シリーズ第3作。極道の桑原とカタギのコンサルタント二宮の疫病神コンビが今回狙うのはヤクザや悪徳警察官が群がる大手運送会社の裏金。大阪弁のどつきあい漫才の会話をしながら、カネの匂いに吸い寄せられる2人。
物語は桑原に命じられ、二宮が賭け麻雀に参加したことにはじまり、二宮は窮地に陥るごとに参加したことをウジウジと悔やむ。が、カネへの執着は絶えることがない。一方の桑原は過ぎたことは気にせず、カネのためにひたすら前に進む。性格は対照的だが、カネのために体を張るところは共通。
そして2人は関西圏を離れて沖縄へ。沖縄諸島を次々と渡りながら、ヤクザに追いつ追われつ、カネを追う。この追走劇は読者にとっての沖縄リモート観光だ。リゾートホテルあり、チャータークルーザーあり、コテージあり。沖縄に行って、彼らの足取りを追ってみたくなる。
第1作から読み続けてみると、喧嘩にも法律にも強いヤクザとその手足となって雑業務を引き受ける非ヤクザとの組み合わせは、最強だ。様々なヤクザの収入源パターンに対応できる。本シリーズが今でも続いている要因は2人のキャラクターだけじゃない。 -
建設コンサルタントの二宮啓之を、三たび誑しこんだ疫病神・ヤクザの桑原保彦。次なる獲物は数十億円に及ぶ大手運送会社の闇のマル暴対策費。そのシノギは追いつ追われつの壮絶な裏金争奪戦となった…。リアルでコミカルなセリフ回し、白熱のバイオレンスとサスペンスが読者の興奮神経を直撃する、超弩級のエンターテインメント大作。
主人公は建設コンサルタントの二宮。相棒!?はチート級の腕っぷしを持つヤクザの桑原。今回は運送会社の裏金を狙います。前作『国境』のシリアスな展開と違って笑いが多め。最初から最後まで緊張と笑いが続きます。果たして二人が大金を手にする日が来るのだろうか……。 -
疫病神シリーズ第3弾
運輸業界と警察の癒着を暴く。
登場人物が多いのがネックだが
リアリティーがあり、このシリーズは好き。
桑原の「二宮君」というフレーズが心に残る。 -
疫病神シリーズ3作目
相変わらずの疾走感と二人のやり取りの絶妙さ
お互い毛嫌いしつつも金のために協力するのは毎度のことだが
全くマンネリを感じない楽しさ -
「疫病神」シリーズ第3弾
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建設コンサルタント:二宮啓之シリーズ 第3弾。
佐川急便汚職事件を元にした物語。
二蝶興業のヤクザ桑原から、奈良東西急便(奈良急)の幹部との接待麻雀の代打ちを依頼された二宮。
その接待麻雀の裏には、奈良県警幹部と奈良急との癒着があった。
話はそれだけにとどまらず、奈良急の暴力団対策費として40億円もの金が闇に隠れているのを、桑原と二宮は掠め取るために奔走する。
大阪から沖縄、各地でゴロをまき、ヤクザ同士での交渉は緊迫感のある読み応え。
相変わらず、桑原達の大阪弁の掛け合いが心地良い。
派手に殺人があったり、濡れ場があったりしないのに、長編を一気に読ませる創作力に感服しました。 -
疫病神シリーズ第三作で、今回は沖縄諸島が舞台になる。二宮と桑原の掛け合いは相変わらず面白いんやけど、単行本はとにかく長い。最後には読むのに疲れきってしまうなあ・・・