それでもボクはやってない: 日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 70
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344012738

作品紹介・あらすじ

200回以上の傍聴、数百冊の法律書読破、弁護団会議、勉強会。3年半に及ぶ徹底取材を重ねてもわからなかった"裁判の謎"とは?周防正行監督が元裁判官・木谷明氏に熱く問う。

感想・レビュー・書評

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  • 購入し、2010年頃読了、後に処分。
    ★は当時付けたもの。

  • 木谷先生の書籍で本書の周防監督との対談に頭を悩ませた、と記載されていたことから周防監督が一般市民の側から、刑事司法・刑事裁判に対してどのような疑問や批判を木谷先生にぶつけ、どのような回答がなされたのか知りたくて手に取った。その問題提起は、現行犯逮捕の要件、黙秘からの不利益推認、調書の作文性、検察官控訴の是非、裁判官の不当な心証や官僚組織の一部としての裁判官、訴訟指揮、更新手続きの形式性等かなり根深い問題ばかりで驚いた。また、律令時代から脈々と続く調書の作成方法についての強烈な批判は、もっともなものである。

    一般的感覚からすれば、独白形式で勝手に録取されていく調書は、異常なものであり、木谷先生のように歴史を語ることだけで解答になっているのか、改めてその滑稽さを意識させられた。「裁判官は被告人に裁かれている」という問題提起など、木谷先生が、現役時代を振り返り、「裁かれる側に立てていたか」を内省させられた、と記しており、周防監督の提起する一般的な感覚は、一部感覚が麻痺している刑事司法というシステムに油を注ぐものになるように思う。

    映画を久しぶりに観たくなった。オミット部分の解説を読んだ上で観る映画はまた違った感想を抱きそうだ。映画づくりの面白さにも触れることができる一冊である。

  • 映画を観る前の準備として目を通しました。
    観てからの方が良かったかしら。

  • 日本の裁判について、興味を持ちました。知ることの大切さを教えてくれるとともに、周防監督の学ぶ意欲に脱帽です。少しでも近付きたい。そう思いました。

  • 周防監督の同名の映画の脚本と、そのストーリーの中での疑問点などを元裁判官と対談でいろいろと話している。

    前半の映画の台本の部分は正直飛ばしたが、
    後半の元裁判官との対談を読むと、実際に想定される
    ような事や、ちょっとしたしぐさや発言など、
    気には止めないようなことも実際の裁判では
    重要な意味があると言う事があり、へぇっと思った。

    もう一度映画を見たくなった。

  • 通勤電車で痴漢に間違われた青年の裁判を描き、日本の裁判の現実が明らかになっていく話。

  • この内容は映画にもなっていますが、主人公が朝の満員電車に乗った時に、痴漢に間違えられてしまい、やっていないという真実を証明するために裁判を行い、証明しようとしていく物語です。最後の結末にはびっくりしましたが、内容的には今の社会をうまく取り上げている作品だと思いました。

  • 痴漢の冤罪で裁判する話。本当にやっていないのに疑われて捕まってしまいます。おもしろかったですが日本の裁判のあいまいさに憤りを感じました。痴漢という問題は複雑ですがしっかり調べてもらいたいと思いました。

  • 200811

  • 2008.3/11
     シナリオと、裁判についての対談。監督が熱心に勉強したことが伝わる。

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著者プロフィール

映画監督

「2013年 『法と心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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