- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344015371
感想・レビュー・書評
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内館牧子さん作品は「終わった人」に続き2作目。
「終わった人」は定年後の男性が主人公のため客観的に読んだが、今作は自分と年の近い女性が主人公のため他人事のようには読めなかった。
2008年に書かれた小説だと知り、今は2023年で、エイジハラスメントのような発言はさすがに公には控えられるようになったが、社会の実態はさほど変わっていないのでは。
パート先の店長の発言は腹が立つ。各店舗からコンパニオンとして1人ずつ出せなんて、当時なら本当にあり得た話なのかな?ひどい話。
義妹の発言も失礼すぎる。義姉にそんなことよく言えるなと。
夫も、途中までは妻一筋で娘想いな良い印象だったのに、娘との約束を破ってまで浮気相手とディズニー行く所で最低評価に。
主人公は、家庭と育児を最優先にして頑張ってきたのに、今さら夫に「外に目を向けて欲しい」と言われるなんて、かわいそうな気もする。パートや専業主婦は大変な役割を果たしているのだから、自信持っていいはず!でも、若さに執着して嫉妬しすぎで、義妹につっかかり、大人げない対応していて、夫に「他に考えることないの?」と思われるのも虚しい。
自分は何か一本芯のあるものを持っているだろうか…と考えさせられた。
出会えて良かった本。
他の内館牧子さん作品も読んでみたい。
ちなみに気になったのは、獣医学部は6年制のため、玲子は浪人していなくても24歳のはず。年齢設定ミスかな?
あと最後に蜜は看護の大学に入り直すとか言ってたけど、4年制の大学にこだわらなくても専門学校で良いと思うし、もともとそれほどなりたかった職業ってわけでもなさそうなのに、大丈夫かな…と思ってしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2021.02.23
どうなるかと思ったけど自立した女性になりそう。それにしても感覚がずれてるなと思って読み終えたら、2008年に書かれた本なんだね。今の時代になってもこれからも言葉には気をつけようっと。と言うよりもそういう感覚は無くなってきたように思う。みんなそれぞれの年齢で頑張ってるし、輝いている気がする。男の方が仕事を終えるとややもすると一直線におじいさんになっていくから気を付けないと。おしゃれだけは何歳になっても気を遣いたいものだ。 -
エイジハラスメント実際あるよな
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内館牧子さんはもう20年も前になるかな、ポストだか新潮だかにちょっと辛口のお相撲のエッセイを書いていたことがあったようにおもいます。きっとステキな人だろうなという予感があって、この本ともう一冊をブックワンで手に入れました。ちょっと情けない、34歳の女性がカノジョなりに自分の生きる方向性を見つけていくお話です。
日本にはまだまだ小説のような女性もこんな世間もしっかりと残っています。まだまだかかりそうです⤵︎
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34歳、主婦。
まだまだ自分は若いと思っていたのに
周りからはオバサン扱い
おまけに信じていた夫は若い女性と浮気
エイジハラスメントは確かに存在する。
読んでてイライラ。でもあるある
後半は「いかに生きるか」な話になってくるけれど
読んでてあまりいい気持はしなかった。
これはやはり「身につまされる」部分があるからかなぁ(汗 -
スカッとはしないな~
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同じ女として、、耳の痛い話が多かったー。(。>A<。)
それにしても英美里にはムカついた!
いくらなんでも義理の姉に対する態度じゃない。p(`Д´)q
人生を四季に例えたところはナルホドーっと思いました。
私もアンチャンがんばろっと。ヾ(o´∀`o)ノ -
この本の主人公の姿はそんなに遠くない未来の私の姿だと思った。
何もしないで歳を重ねてきてしまった事に不安を感じるこの頃。
耳に痛い話ばかりだったけど、最後に主人公の出した結論にはスッキリした気持ちになりました。 -
主婦の蜜は、年齢を気にする34歳。
夫の妹との年齢バトルや、夫の愛人に対する敗北感や、母親や義理の姉に対する正直な気持ちや。
日本の女性の年齢感がよく出てる作品だと思います。
ただ、途中であまりにも年齢のことだけにとらわれている主人公にちょっと飽きてきますが、ラストは気持ちよく大人の終わり方でした。