エイジハラスメント

著者 :
  • 幻冬舎
3.11
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本棚登録 : 189
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015371

感想・レビュー・書評

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  • 内館牧子さん作品は「終わった人」に続き2作目。
    「終わった人」は定年後の男性が主人公のため客観的に読んだが、今作は自分と年の近い女性が主人公のため他人事のようには読めなかった。
    2008年に書かれた小説だと知り、今は2023年で、エイジハラスメントのような発言はさすがに公には控えられるようになったが、社会の実態はさほど変わっていないのでは。
    パート先の店長の発言は腹が立つ。各店舗からコンパニオンとして1人ずつ出せなんて、当時なら本当にあり得た話なのかな?ひどい話。
    義妹の発言も失礼すぎる。義姉にそんなことよく言えるなと。
    夫も、途中までは妻一筋で娘想いな良い印象だったのに、娘との約束を破ってまで浮気相手とディズニー行く所で最低評価に。
    主人公は、家庭と育児を最優先にして頑張ってきたのに、今さら夫に「外に目を向けて欲しい」と言われるなんて、かわいそうな気もする。パートや専業主婦は大変な役割を果たしているのだから、自信持っていいはず!でも、若さに執着して嫉妬しすぎで、義妹につっかかり、大人げない対応していて、夫に「他に考えることないの?」と思われるのも虚しい。
    自分は何か一本芯のあるものを持っているだろうか…と考えさせられた。
    出会えて良かった本。
    他の内館牧子さん作品も読んでみたい。

    ちなみに気になったのは、獣医学部は6年制のため、玲子は浪人していなくても24歳のはず。年齢設定ミスかな?
    あと最後に蜜は看護の大学に入り直すとか言ってたけど、4年制の大学にこだわらなくても専門学校で良いと思うし、もともとそれほどなりたかった職業ってわけでもなさそうなのに、大丈夫かな…と思ってしまった。

  • 2021.02.23
    どうなるかと思ったけど自立した女性になりそう。それにしても感覚がずれてるなと思って読み終えたら、2008年に書かれた本なんだね。今の時代になってもこれからも言葉には気をつけようっと。と言うよりもそういう感覚は無くなってきたように思う。みんなそれぞれの年齢で頑張ってるし、輝いている気がする。男の方が仕事を終えるとややもすると一直線におじいさんになっていくから気を付けないと。おしゃれだけは何歳になっても気を遣いたいものだ。

  • エイジハラスメント実際あるよな

  • 内館牧子さんはもう20年も前になるかな、ポストだか新潮だかにちょっと辛口のお相撲のエッセイを書いていたことがあったようにおもいます。きっとステキな人だろうなという予感があって、この本ともう一冊をブックワンで手に入れました。ちょっと情けない、34歳の女性がカノジョなりに自分の生きる方向性を見つけていくお話です。
    日本にはまだまだ小説のような女性もこんな世間もしっかりと残っています。まだまだかかりそうです⤵︎

  • ドラマになるというので読んでみたが、アイタタタタな内容。
    20代に読まなくてよかった。年をとるのが不安になる。30代でも40代でも読まなくてよかったかも。
    年齢になんてこだわってないわと思いつつもやっぱりこだわって少しでも綺麗でいたいと思うのは女の性じゃないかと思う。だけどそれを誰かと比較していてはキリがないし、だいたい人と比べて何になる?っていうのもある。

    そういう自分は、ある程度綺麗でいられるはずなのに綺麗でいない女の人は大嫌い。太っているのも程度がある。すごいデブは嫌い。服装が汚い、だらしない人も嫌い。(実際いるからまわりに)
    反対に、いつも綺麗でいる人は性格が若干悪そうでも敬意を持つ。

    いくつになっても、自分なりの「綺麗」を貫きたい。人と比べることが一番つらい。
    そして日本の男は若い女が好きだっていうけど、イタリア人だってそうだ。20代、30代までは「礼儀」といわれるナンパで旅行も不自由するくらいだった。40代になったらパタリと止まって楽!どの国の男だって若い女が好きですよ。
    年寄りを好きになってくださいというのは男の種を残そうという本能からかけ離れたもの。自然でいいんじゃないの?
    一度もちやほやされたことも無い私の「負け犬の遠吠え」ではありますが、人と比べたことは無いので、それだけは自信を持って生きてきたかなと思います。これからも、健康で長生き、みっともなくない体型と服装をしていようと思います。

  • 34歳、主婦。
    まだまだ自分は若いと思っていたのに
    周りからはオバサン扱い
    おまけに信じていた夫は若い女性と浮気

    エイジハラスメントは確かに存在する。
    読んでてイライラ。でもあるある

    後半は「いかに生きるか」な話になってくるけれど
    読んでてあまりいい気持はしなかった。
    これはやはり「身につまされる」部分があるからかなぁ(汗

  • スカッとはしないな~

  • 同じ女として、、耳の痛い話が多かったー。(。>A<。)
    それにしても英美里にはムカついた!
    いくらなんでも義理の姉に対する態度じゃない。p(`Д´)q

    人生を四季に例えたところはナルホドーっと思いました。
    私もアンチャンがんばろっと。ヾ(o´∀`o)ノ

  • この本の主人公の姿はそんなに遠くない未来の私の姿だと思った。
    何もしないで歳を重ねてきてしまった事に不安を感じるこの頃。

    耳に痛い話ばかりだったけど、最後に主人公の出した結論にはスッキリした気持ちになりました。

  • 主婦の蜜は、年齢を気にする34歳。

    夫の妹との年齢バトルや、夫の愛人に対する敗北感や、母親や義理の姉に対する正直な気持ちや。

    日本の女性の年齢感がよく出てる作品だと思います。
    ただ、途中であまりにも年齢のことだけにとらわれている主人公にちょっと飽きてきますが、ラストは気持ちよく大人の終わり方でした。

著者プロフィール

1948年秋田市生まれの東京育ち。武蔵野美術大学卒業。1988年脚本家としてデビュー。テレビドラマの脚本に「ひらり」(1993年第1回橋田壽賀子賞)、「毛利元就」(1997年NHK大河ドラマ)、「塀の中の中学校」(2011年第51回モンテカルロテレビ祭テレビフィルム部門最優秀作品賞およびモナコ赤十字賞)、「小さな神たちの祭り」(2021年アジアテレビジョンアワード最優秀作品賞)など多数。1995年には日本作詩大賞(唄:小林旭/腕に虹だけ)に入賞するなど幅広く活躍し、著書に映画化された小説『終わった人』や『すぐ死ぬんだから』『老害の人』、エッセイ『別れてよかった』など多数がある。元横綱審議委員で、2003年に大相撲研究のため東北大学大学院入学、2006年修了。その後も研究を続けている。2019年、旭日双光章受章。

「2023年 『今度生まれたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内館牧子の作品

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